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2022 大学入学共通テスト 本試
易□ 並□ 難□
の表す領域をとする.
(1) 領域は,中心が点半径がの円のである.
の解答群
周 | 内部 | 外部 |
周および内部 | 周および外部 |
以下,点をとし,方程式
の表す図形をとする.
(2) 点を通る直線と領域が共有点をもつのはどのようなときかを考えよう.
(ⅰ) (1)により,直線は点を通るの接線の一つとなることがわかる.
太郎さんと花子さんは点を通るのもう一つの接線について話している.
点を通り,傾きがの直線をとする.
太郎:直線の方程式はと表すことができるから,これを
に代入することで接線を求められそうだね.
花子:軸と直線のなす角のタンジェントに着目することでも求められそうだよ.
(ⅱ) 太郎さんの求め方について考えてみよう.
をに代入すると,についての次方程式
が得られる.この方程式がときのの値が接線の傾きとなる.
の解答群
重解をもつ
異なる二つの実数解をもち,一つはである
異なる二つの正の実数解をもつ
正の実数解と負の実数解をもつ
異なる二つの負の実数解をもつ
異なる二つの虚数解をもつ
(ⅲ) 花子さんの求め方について考えてみよう.
軸と直線のなす角をとすると
であり,直線と異なる接線の傾きはと表すことができる.
の解答群
(ⅳ) 点を通るの接線のうち,直線と異なる接線の傾きをとする.このとき,(ⅱ)または(ⅲ)の考え方を用いることにより
であることがわかる.
直線と領域が共有点をもつようなの値の範囲はである.
の解答群
2022 大学入学共通テスト 本試
易□ 並□ 難□
[2] は正の実数であり,を満たすとする.太郎さんはとの大小関係を調べることにした.
(1) 太郎さんは次のような考察をした.
まず,である.この場合
が成り立つ.
一方,である.この場合
が成り立つ.
(2) ここで
とおく.
(1)の考察をもとにして,太郎さんは次の式が成り立つと推測し,それが正しいことを確かめることにした.
により,である.このことによりが得られ,が成り立つことが確かめられる.
の解答群
の解答群
(3) 次に,太郎さんは(2)の考察をもとにして
を満たす実数の値の範囲を求めた.
太郎さんの考察
ならば,の両辺にを掛けることにより,を得る.このようなの値の範囲はである.
ならば,の両辺にを掛けることにより,を得る.このようなの値の範囲はである.
この考察により,を満たすの値の範囲は
であることがわかる.
ここで,の値を一つ定めたとき,不等式
を満たす実数の値の範囲について考える.
を満たすの値の範囲は,のときはであり,のときはである.
の解答群
の解答群
(4) とする.
次ののうち,正しいものはである.
の解答群
かつ
かつ
かつ
かつ
2022 大学入学共通テスト 本試
易□ 並□ 難□
[1] を実数とし,とおく.
(1) のグラフの概形は
のとき,
のとき,
である.
については,最も適当なものを,次ののうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.
(2) とし,を実数とする.座標平面上の曲線と直線が個の共有点をもつようなの値の範囲はである.
のとき,曲線と直線は個の共有点をもつ.それらの座標をとする.曲線と直線が点で接することに注意すると
と表せる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
(3) 方程式の異なる実数解の個数をとする.次ののうち,正しいものはとである.
の解答群(解答の順序は問わない.)
ならば | ならば |
ならば | ならば |
ならば | ならば |
2022 大学入学共通テスト 本試
易□ 並□ 難□
を満たすについて考えよう.
(1) とおくと,のとり得る値の範囲はである.倍角の公式により
であるから,により,についての方程式
が得られる.この方程式の解は
である.
以下,かつを満たすをとし,かつを満たすをとする.
(2) により,であることがわかる.そこでの値について調べてみよう.
と
を比較することにより,はを満たすことがわかる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
の解答群
(3) の値について,さらに詳しく調べてみよう.
倍角の公式を用いると
であることがわかる.さらに,座標平面上での動径は第象限にあり,はを満たすことがわかる.ただし,角の動径は軸の正の部分を始線として考えるものとする.
の解答群
また,はで割り切れるとし,をで割ったときの商をとおく.
(1) 次方程式の解は
である.
(2) はで割り切れるから,をを用いて表すと
である.また
である.
(3) 方程式は異なる二つの虚数解をもつとする.このとき,のとり得る値の範囲は
である.また
である.
いま,であるとする.このとき,であり,方程式の虚数解は
である.
(4) 方程式の解について考える.
異なる解が全部で個になるのは,のときであり,そのうち虚数解は個である.
異なる解が全部で個になるのは,のときである.
異なる解が全部で個になるのは,の値がのいずれとも等しくないときであり,のとき,個の解のうち虚数解は個である.
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易□ 並□ 難□
【3】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.
ジャガイモを栽培し販売している会社に勤務する花子さんは,地区と地区で収穫されるジャガイモについて調べることになった.
(1) 地区で収穫されるジャガイモには個の重さがを超えるものが含まれることが経験的にわかっている.花子さんは地区で収穫されたジャガイモから個を無作為に抽出し,重さを計測した.そのうち,重さがを超えるジャガイモの個数を表す確率変数をとする.このときは二項分布に従うから,の平均(期待値)はである.
(2) を(1)の確率変数とし,地区で収穫されたジャガイモ個からなる標本において,重さがを超えていたジャガイモの標本における比率をとする.このとき,の標準偏差はである.
標本の大きさは十分に大きいので,は近似的に正規分布に従う.
したがって,となるようなの値はとなる.ただし,の計算においてはとする.
の解答群
については,最も適当なものを,次ののうちから一つ選べ.
(3) 地区で収穫され,出荷される予定のジャガイモ個の重さはからの間に分布している.地区で収穫され,出荷される予定のジャガイモ個の重さを表す確率変数をとするとき,は連続型確率変数であり.のとり得る値の範囲はである.
花子さんは,地区で収穫され,出荷される予定のすべてのジャガイモのうち,重さが以上のものの割合を見積もりたいと考えた.そのために花子さんは,の確率密度関数として適当な関数を定め,それを用いて割合を見積もるという方針を立てた.
地区で収穫され,出荷される予定のジャガイモから個を無作為に抽出したところ,重さの標本平均はであった.図1はこの標本のヒストグラムである.
図1 ジャガイモの重さの
ヒストグラム
花子さんは図1のヒストグラムにおいて,重さの増加とともに度数がほぼ一定の割合で減少している傾向に着目し,の確率密度関数として,次関数
を考えることにした.ただし,の範囲でとする.
このとき,であることから
である.
花子さんは,の平均(期待値)が重さの標本平均と等しくなるように確率密度関数を定める方法を用いることにした.
連続型確率変数のとり得る値の範囲がで,その確率密度関数がのとき,の平均(期待値)は
で定義される.この定義と花子さんの採用した方法から
となる.とにより,確率密度関数は
と得られる.このようにして得られたのは,の範囲でを満たしており,確かに確率密度関数として適当である.
したがって,この花子さんの方針に基づくと,地区で収穫され,出荷される予定のすべてのジャガイモのうち,重さが以上のものは,あると見積もることができる.
については,最も適当なものを次ののうちから一つ選べ.
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易□ 並□ 難□
【4】 以下のように,歩行者と自転車が自宅を出発して移動と停止を繰り返している.歩行者と自転車の動きについて,数学的に考えてみよう.
自宅を原点とする数直線を考え,歩行者と自転車をその数直線上を動く点とみなす.数直線上の点の座標がであるとき,その点は位置にあるということにする.また,歩行者が自宅を出発してから分経過した時点を時刻と表す.歩行者は時刻に自宅を出発し,正の向きに毎分の速さで歩き始める.自転車は時刻に自宅を出発し,毎分の速さで歩行者を追いかける.自転車が歩行者に追いつくと,歩行者と自転車はともに分だけ停止する.その後,歩行者は再び正の向きに毎分の速さで歩き出し,自転車は毎分の速さで自宅に戻る.自転車は自宅に到着すると,分だけ停止した後,再び毎分の速さで歩行者を追いかける.これを繰り返し,自転車は自宅と歩行者の間を往復する.
を自転車が回目に自宅を出発する時刻とし,をそのときの歩行者の位置とする.
(1) 花子さんと太郎さんは,数列の一般項を求めるために,歩行者と自転車について,時刻において位置にいることをを原点とする座標平面上の点で表すことにした.
により,自転車が最初に自宅を出発するときの時刻と自転車の位置を表す点の座標はであり,そのときの時刻と歩行者の位置を表す点の座標はである.また,自転車が最初に歩行者に追いつくときの時刻と位置を表す点の座標はである.よって
である.
花子:数列の一般項について考える前に,の求め方について整理してみようか.
太郎:花子さんはどうやって求めたの?
花子:自転車が歩行者を追いかけるときに,間隔が分間にずつ縮まっていくことを利用したよ.
太郎:歩行者と自転車の動きをそれぞれ直線の方程式で表して,交点を計算して求めることもできるね.
自転車が回目に自宅を出発するときの時刻と自転車の位置を表す点の座標はであり,そのときの時刻と歩行者の位置を表す点の座標はである.よって,回目に自宅を出発した自転車が次に歩行者に追いつくときの時刻と位置を表す点の座標は,を用いて,と表せる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
以上から,数列について,自然数に対して,関係式
が成り立つことがわかる.まず,とから
を得る.この結果と,およびから
がわかる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
(2) 歩行者がの位置に到着するときまでに,自転車が歩行者に追いつく回数は回である.また,回目に自転車が歩行者に追いつく時刻は,である.
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易□ 並□ 難□
【5】 平面上の点を中心とする半径の円周上に,点があり,およびを満たすとする.をを満たす実数とし,線分をに内分する点をとする.また,直線上に点をとる.
(1) である.
また,実数を用いて,と表せる.したがって
となる.
とが垂直となるのは,のときである.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
以下,とし,が直角であるとする.
(2) が直角であることにより,(1)のは
となることがわかる.
平面から直線を除いた部分は,直線を境に二つの部分に分けられる.そのうち,点を含む部分を含まない部分をとする.また,平面から直線を除いた部分は,直線を境に二つの部分に分けられる.そのうち,点を含む部分を含まない部分をとする.
・ならば,点は
・ならば,点は
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
に含まれ,かつに含まれる
に含まれ,かつに含まれる
に含まれ,かつに含まれる
に含まれ,かつに含まれる
(3) 太郎さんと花子さんは,点の位置との関係について考えている.
のとき,とにより,とわかる.
太郎:のときにも,となる場合があるかな.
花子:をを用いて表して,を満たすの値について考えればいいと思うよ.
太郎:計算が大変そうだね.
花子:直線に関して,のときの点と対称な点をとしたら,となるよ.
太郎:をとを用いて表すことができれば,の値が求められそうだね.
直線に関して,のときの点と対称な点をとすると
となる.
のとき,となるの値はである.