2022 大学入学共通テスト 追試験 数学I/数学IAMathJax

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2022 大学入学共通テスト 追試

数学I,数学IA共通

配点10点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1]  c を実数とし, x の方程式

|3 x-3 c+1| =(3 -3) x-1

を考える.

(1)  xc- 13 のとき,

3x- 3c+ 1=( 3-3 )x -1

となる. を満たす x

x= c 33

となる. x c- 13 を満たすような c の値の範囲は である.

 また, x<c- 13 のとき,

-3x +3c -1=( 3-3 )x -1

となる. を満たす x

x= +3 オカ c

となる. x <c- 13 を満たすような c の値の範囲は である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   c 3+3 6 1   c< 33 6 2   c 5+3 6
3   c> 3+3 6 4   c 33 6 5   c > 5+3 6
6   c 53 6 7   c 73 36 8   c< 53 6
9   c> 73 36  

(2)  が異なる二つの解をもつための必要十分条件は であり,ただ一つの解をもつための必要十分条件は である.さらに, が解をもたないための必要十分条件は である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   c> 33 6 1   c> 5+3 6 2   c 73 36
3   c= 33 6 4   c= 5+3 6 5   c= 73 36
6   c 33 6 7   c< 5+3 6 8   c< 73 36

2022 大学入学共通テスト 追試

数学I

配点10点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2] 全体集合 U を実数全体の集合とする. U の部分集合 A B C D を次のように定める.

A={ x| x2 4 } B={ x| 1x 2}
C={ 1,2 } D={ -4,- 2,1, 2}

 以下では, U の部分集合 X に対し, X の補集合を X と表す.

(1) 次のことが成り立つ.

{2, 3} A B

5 B

B C =U

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   1   2   3  
4   = 5   6    

(2) 次のことが成り立つ.

xB D は, xA であるための

x( A B) D は, xC であるための

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0  必要条件であるが,十分条件ではない

1  十分条件であるが,必要条件ではない

2  必要十分条件である

3  必要条件でも十分条件でもない

2022 大学入学共通テスト 追試

数学I,数学IA共通

配点6点

数学IAは【1】[2]で,サからセまで

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[1] 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて三角比の表を用いてもよい.

 火災時に,ビルの高層階に取り残された人を救出する際,はしご車を使用することがある.

2022年共通テスト追試験数学I【2】〔1〕2022100000303の図

図1

 図1のはしご車で考える.はしごの先端を A はしごの支点を B とする.はしごの角度(はしごと水平面のなす角の大きさ)は 75 ° まで大きくすることができ,はしごの長さ AB 35 m まで伸ばすことができる.また,はしごの支点 B は地面から 2 m の高さにあるとする.

 以下,はしごの長さ AB 35 m に固定して考える.また,はしごは太さを無視して線分とみなし,はしご車は水平な地面上にあるものとする.

(1) はしごの先端 A の最高到達点の高さは,地面から アイ m である.小数第 1 位を四捨五入して答えよ.

(2) 図1のはしごは,図2のように,点 C で, AC が鉛直方向になるまで下向きに屈折させることができる. AC の長さは 10 m である.

 図3のように,あるビルにおいて,地面から 26 m の高さにある位置を点 P とする.障害物のフェンスや木があるため,はしご車を BQ の長さが 18 m となる場所にとめる.ここで,点 Q は,点 P の真下で,点 B と同じ高さにある位置である.

 このとき,はしごの先端 A が点 P に届くかどうかは,障害物の高さや,はしご車と障害物の距離によって決まる.そこで,このことについて後の(ⅰ),(ⅱ)のように考える.

 ただし,はしご車,障害物,ビルは同じ水平な地面上にあり,点 A B C P Q はすべて同一平面上にあるものとする.

2022年共通テスト追試験数学I【2】〔1〕2022100000303の図 2022年共通テスト追試験数学I【2】〔1〕2022100000303の図

図2

図3

(ⅰ) はしごを点 C で屈折させ,はしごの先端 A が点 P に一致したとすると, ∠QBC の大きさはおよそ ° になる.

  については,最も適当なものを,次の 0 6 のうちから一つ選べ.

0   53 1   56 2   59 3   63
4   67 5   71 6   75  

(ⅱ) はしご車に最も近い障害物はフェンスで,フェンスの高さは 7 m 以上あり,障害物の中で最も高いものとする.フェンスは地面に垂直で 2 B Q の間にあり,フェンスと BQ との交点から点 B までの距離は 6 m である.また,フェンスの厚みは考えないとする.

 このとき,次の 0 6 のフェンスの高さのうち,図3のように,はしごがフェンスに当たらずに,はしごの先端 A を点 P に一致させることができる最大のものは, である.

  の解答群

0   7 m 1   10 m 2   13 m 3   16 m
4   19m 5   22m 6   25m  


2022 大学入学共通テスト 追試

数学I

数学IA【1】[3]の類題

配点24点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[2] 三角形は,与えられた辺の長さや角の大きさの条件によって,ただ一通りに決まる場合や二通りに決まる場合がある.

 以下, ▵ABC において AB =4 とする.

(1)  AC=6 cos∠BAC =1 3 とする.このとき, BC= であり, ▵ABC はただ一通りに決まる.

(2)  AC=3 2 sin∠BAC =1 3 とする.このとき, BC= または BC = キク であり, ▵ABC は二通りに決まる.さらに,どちらの場合も ▵ABC の面積は である.

(3)  sin∠BAC =1 3 とする.このとき, BC の長さのとり得る値の範囲は,点 B と直線 AC との距離を考えることにより, BC である.

  BC= または BC = のとき, ▵ABC はただ一通りに決まる.特に, BC= のとき, ▵ABC であり, BC= のとき, ▵ABC である.

 また, ∠ABC=90 ° のとき, BC= である.

 したがって, ▵ABC の形状について,次のことが成り立つ.

<BC< のとき, ▵ABC

BC= のとき, ▵ABC

BC> かつ BC のとき, ▵ABC

  については,最も適当なものを,次の 0 3 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.

0  直角三角形 1  二等辺三角形
2  直角二等辺三角形 3  正三角形

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0  ただ一通りに決まり,それは鋭角三角形である

1  ただ一通りに決まり,それは直角三角形である

2  ただ一通りに決まり,それは鈍角三角形である

3  二通りに決まり,それらはともに鋭角三角形である

4  二通りに決まり,それらは鋭角三角形と直角三角形である

5  二通りに決まり,それらは鋭角三角形と鈍角三角形である

6  二通りに決まり,それらはともに直角三角形である

7  二通りに決まり,それらは直角三角形と鈍角三角形である

8  二通りに決まり,それらはともに鈍角三角形である

2022 大学入学共通テスト 追試

数学I

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】

[1]  p 0 でない実数とし

f( x)= px2 +2 px+ p2- 3p+ 2

とする.

(1)  f( 1)= p2+ である.

  2 次関数 y =f( x) のグラフの軸は直線 x = イウ なので, f( x)= p2+ を満たす x の値は 1 エオ である.

(2) 方程式 f (x )=0 1 より小さい異なる二つの実数解をもつような p の値の範囲は

- < p< +

である.

(3) 方程式 f (x )=0 1 より小さい正の解と負の解を一つずつもつような p の値の範囲は

<p<

である.

(4)  m を整数とする.方程式 f (x )= 0 が異なる二つの実数解 α β α<β をもち, β>1 とする.このとき, p の値に関係なくつねに 2 α< m となる整数 m の最小値は コサ である.

2022 大学入学共通テスト 追試

数学I,数学IA共通

数学IAは【2】[1]でアからツまで

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】

[2]  a 5 <a<10 を満たす実数とする.長方形 ABCD を考え, AB=CD =5 BC=DA= a とする.

 次のようにして,長方形 ABCD の辺上に 4 P Q R S をとり,内部に点 T をとることを考える.

2022年共通テスト追試験数学I【3】(2)2022100000306の図

参考図

 辺 AB 上に点 B と異なる点 P をとる.辺 BC 上に点 Q ∠BPQ 45 ° になるようにとる. Q を通り,直線 PQ と垂直に交わる直線を l とする. l が頂点 C D 以外の点で辺 CD と交わるとき, l と辺 CD の交点を R とする.

 点 R を通り l と垂直に交わる直線を m とする. m と辺 AD との交点を S とする.点 S を通り m と垂直に交わる直線を n とする. n と直線 PQ との交点を T とする.

(1)  a=6 のとき, l が頂点 C D 以外の点で辺 CD と交わるときの AP の値の範囲は 0 AP< である.このとき,四角形 QRST の面積の最大値は スセ である.

  a=8 のとき,四角形 QRST の面積の最大値は タチ である.

(2)  5<a< 10 とする. l が頂点 C D 以外の点で辺 CD と交わるときの AP の値の範囲は

0AP < ツテ - a

である.

 点 P を満たす範囲を動くとする.四角形 QRST の面積の最大値が スセ となるときの a の値の範囲は

5<a トナ

である.

  a トナ <a <10 を満たすとき, P を満たす範囲を動いたときの四角形 QRST の面積の最大値は

ヌネ a 2+ ノハ a- ヒフヘ

である.



2022 大学入学共通テスト 追試

数学I

配点20点

数学IA【2】[2]の類題

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 国土交通省では「全国道路・街路交通情勢調査」を行い,地域ごとのデータを公開している.以下では, 2010 年と 2015 年に 67 地域で調査された高速道路の交通量と速度を使用する.交通量としては,それぞれの地域において,ある 1 日にある区間を走行した自動車の台数(以下,交通量という.単位は台)を用いる.また,速度としては,それぞれの地域において,ある区間を走行した自動車の走行距離および走行時間から算出した値(以下,速度という.単位は km/ h を用いる.

(1) 図1と図2はそれぞれ 2010 年と 2015 年の速度のヒストグラムである.なお,ヒストグラムの各階級の区間は,左側の数値を含み,右側の数値を含まない.

2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

図1  2010 年の速度のヒストグラム

図2  2015 年の速度のヒストグラム

(出典:国土交通省のWebページにより作成)

 図1のヒストグラムにおいて,速度の最頻値は であり,中央値が含まれる階級の階級値は である.

 図2のヒストグラムにおいて,速度の最大値が含まれる階級は であり,最小値が含まれる階級は である.

 図1と図2のヒストグラムを比較して, 2015 年の地域数から 2010 年の地域数を引いた差の絶対値が最も大きい階級は である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   45.0 1   47.5 2   75.0 3   77.5
4   85.0 5   87.5 6   90.0 7   92.5

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   45.0 以上 50.0 未満 1   50.0 以上 55.0 未満
2   55.0 以上 60.0 未満 3   60.0 以上 65.0 未満
4   65.0 以上 70.0 未満 5   70.0 以上 75.0 未満
6   75.0 以上 80.0 未満 7   80.0 以上 85.0 未満
8   85.0 以上 90.0 未満 9   90.0 以上 95.0 未満

(2) 表1は, 2015 年の交通量と速度の平均値,標準偏差および共分散である.ただし,共分散は交通量の偏差と速度の偏差の積の平均値である.

表1  2015 年の交通量と速度の平均値,標準偏差および共分散

  平均値 標準偏差 共分散
交通量 17300 10200 -63600
速度 82.0 9.60

 この表より, (標準偏差): (平均値) の比の値は,小数第 3 位を四捨五入すると,交通量については 0.59 であり,速度については である.また,交通量と速度の相関係数は である.

 また,図3は, 2015 年の交通量と速度の散布図である.なお,この散布図には,完全に重なっている点はない.

2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

図3  2015 年の交通量と速度の散布図

(出典:国土交通省のWebページにより作成)

  2015 年の交通量のヒストグラムは,図3を参考にすると, である.なお,ヒストグラムの各階級の区間は,左側の数値を含み,右側の数値を含まない.また,表1および図3から読み取れることとして,後の 0 5 のうち,正しいものは である.

  については,最も適当なものを,次の 0 9 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.

0   -0.71 1   -0.65 2   -0.59 3   -0.12 4   -0.03
5   0.03 6   0.12 7   0.59 8   0.65 9   0.71

  の解答群

0 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000607の図 1 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000607の図
2 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000607の図 3 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000607の図

  の解答群(解答の順序は問わない.)

0  交通量が 27500 以上のすべての地域の速度は 75 未満である.

1  交通量が 10000 未満のすべての地域の速度は 70 以上である.

2  速度が平均値以上のすべての地域では,交通量が平均値以上である.

3  速度が平均値未満のすべての地域では,交通量が平均値未満である.

4  交通量が 27500 以上の地域は,ちょうど 7 地域存在する.

5  速度が 72.5 未満の地域は,ちょうど 11 地域存在する.

(3) 図4は, 2010 年と 2015 年の速度の散布図である.ただし,原点を通り,傾きが 1 である直線(点線)を補助的に描いている.また,この散布図には,完全に重なっている点はない.

2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

図4  2010 年と 2015 年の速度の散布図

(出典:国土交通省のWebページにより作成)

  67 地域について, 2010 年より 2015 年の速度が速くなった地域群を A 群,遅くなった地域群を B 群とする. A 群の地域数は サシ である.

  B 群において, 2010 年より 2015 年の速度が, 5 km/ h 以上遅くなった地域数は であり, 10 % 以上遅くなった地域数は である.

  A 群の 2015 年の速度については,第 1 四分位数は 81.2 中央値は 86.7 3 四分位数は 89.7 であった.次の(Ⅰ),(Ⅱ),(Ⅲ)は A 群と B 群の 2015 年の速度に関する記述である.

(Ⅰ)  A 群の速度の範囲は, B 群の速度の範囲より小さい.

(Ⅱ)  A 群の速度の第 1 四分位数は, B 群の速度の第 3 四分位数より小さい.

(Ⅲ)  A 群の速度の四分位範囲は, B 群の速度の四分位範囲より小さい.

 (Ⅰ),(Ⅱ),(Ⅲ)の正誤の組合せとして正しいものは である.

  の解答群

  0 1 2 3 4 5 6 7
(Ⅰ)
(Ⅱ)
(Ⅲ)

(4) 図5は 2015 年の速度の箱ひげ図である.図6は図3を再掲したものであり, 2015 年の交通量と速度の散布図である.これらの速度から 1 km あたりの走行時間(分)を考える.例えば,速度が 55 km/ h の場合は, 1 時間あたりの走行距離が 55 km なので, 1 km あたりの走行時間は 155 ×60 の小数第 3 位を四捨五入して 1.09 分となる.

 このようにして 2015 年の速度を 1 km あたりの走行時間に変換したデータの箱ひげ図は であり, 2015 年の交通量と 1 km あたりの走行時間の散布図は である.なお,解答群の散布図には,完全に重なっている点はない.

2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

図5  2015 年の速度

の箱ひげ図

図6  2015 年の交通量と

速度の散布図

(出典:国土交通省のWebページにより作成)

  の解答群

0 1 2 3
2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

  の解答群

0 1
2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図
2 3
2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

2022 大学入学共通テスト 追試

数学IA

数学I【2】[2]の類題

配点14点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[3] 三角形は,与えられた辺の長さや角の大きさの条件によって,ただ一通りに決まる場合や二通りに決まる場合がある.

 以下, ▵ABC において AB =4 とする.

(1)  AC=6 cos∠BAC =1 3 とする.このとき, BC= であり, ▵ABC はただ一通りに決まる.

(2)  sin∠BAC =1 3 とする.このとき, BC の長さのとり得る値の範囲は,点 B と直線 AC との距離を考えることにより, BC である.

  BC= または BC = のとき, ▵ABC はただ一通りに決まる.

 また, ∠ABC=90 ° のとき, BC= である.

 したがって, ▵ABC の形状について,次のことが成り立つ.

<BC< のとき, ▵ABC

BC= のとき, ▵ABC

BC> かつ BC のとき, ▵ABC

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0  ただ一通りに決まり,それは鋭角三角形である

1  ただ一通りに決まり,それは直角三角形である

2  ただ一通りに決まり,それは鈍角三角形である

3  二通りに決まり,それらはともに鋭角三角形である

4  二通りに決まり,それらは鋭角三角形と直角三角形である

5  二通りに決まり,それらは鋭角三角形と鈍角三角形である

6  二通りに決まり,それらはともに直角三角形である

7  二通りに決まり,それらは直角三角形と鈍角三角形である

8  二通りに決まり,それらはともに鈍角三角形である

2022 大学入学共通テスト 追試

数学IA

配点15点

数学I【4】の類題

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[2] 国土交通省では「全国道路・街路交通情勢調査」を行い,地域ごとのデータを公開している.以下では, 2010 年と 2015 年に 67 地域で調査された高速道路の交通量と速度を使用する.交通量としては,それぞれの地域において,ある 1 日にある区間を走行した自動車の台数(以下,交通量という.単位は台)を用いる.また,速度としては,それぞれの地域において,ある区間を走行した自動車の走行距離および走行時間から算出した値(以下,速度という.単位は km/ h を用いる.

(1) 表1は, 2015 年の交通量と速度の平均値,標準偏差および共分散である.ただし,共分散は交通量の偏差と速度の偏差の積の平均値である.

表1  2015 年の交通量と速度の平均値,標準偏差および共分散

  平均値 標準偏差 共分散
交通量 17300 10200 -63600
速度 82.0 9.60

 この表より, (標準偏差): (平均値) の比の値は,小数第 3 位を四捨五入すると,交通量については 0.59 であり,速度については である.また,交通量と速度の相関係数は である.

 また,図1は, 2015 年の交通量と速度の散布図である.なお,この散布図には,完全に重なっている点はない.

2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

図1  2015 年の交通量と速度の散布図

(出典:国土交通省のWebページにより作成)

  2015 年の交通量のヒストグラムは,図1を参考にすると, である.なお,ヒストグラムの各階級の区間は,左側の数値を含み,右側の数値を含まない.また,表1および図1から読み取れることとして,後の 0 5 のうち,正しいものは である.

  については,最も適当なものを,次の 0 9 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.

0   -0.71 1   -0.65 2   -0.59 3   -0.12 4   -0.03
5   0.03 6   0.12 7   0.59 8   0.65 9   0.71

  の解答群

0 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000607の図 1 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000607の図
2 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000607の図 3 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000607の図

  の解答群(解答の順序は問わない.)

0  交通量が 27500 以上のすべての地域の速度は 75 未満である.

1  交通量が 10000 未満のすべての地域の速度は 70 以上である.

2  速度が平均値以上のすべての地域では,交通量が平均値以上である.

3  速度が平均値未満のすべての地域では,交通量が平均値未満である.

4  交通量が 27500 以上の地域は,ちょうど 7 地域存在する.

5  速度が 72.5 未満の地域は,ちょうど 11 地域存在する.

(2) 図2は, 2010 年と 2015 年の速度の散布図である.ただし,原点を通り,傾きが 1 である直線(点線)を補助的に描いている.また,この散布図には,完全に重なっている点はない.

2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

図2  2010 年と 2015 年の速度の散布図

(出典:国土交通省のWebページにより作成)

  67 地域について, 2010 年より 2015 年の速度が速くなった地域群を A 群,遅くなった地域群を B 群とする. A 群の地域数は ネノ である.

  B 群において, 2010 年より 2015 年の速度が, 5 km/ h 以上遅くなった地域数は であり, 10 % 以上遅くなった地域数は である.

  A 群の 2015 年の速度については,第 1 四分位数は 81.2 中央値は 86.7 3 四分位数は 89.7 であった.次の(Ⅰ),(Ⅱ),(Ⅲ)は A 群と B 群の 2015 年の速度に関する記述である.

(Ⅰ)  A 群の速度の範囲は, B 群の速度の範囲より小さい.

(Ⅱ)  A 群の速度の第 1 四分位数は, B 群の速度の第 3 四分位数より小さい.

(Ⅲ)  A 群の速度の四分位範囲は, B 群の速度の四分位範囲より小さい.

 (Ⅰ),(Ⅱ),(Ⅲ)の正誤の組合せとして正しいものは である.

  の解答群

  0 1 2 3 4 5 6 7
(Ⅰ)
(Ⅱ)
(Ⅲ)

(3) 図3は 2015 年の速度の箱ひげ図である.図4は図1を再掲したものであり, 2015 年の交通量と速度の散布図である.これらの速度から 1 km あたりの走行時間(分)を考える.例えば,速度が 55 km/ h の場合は, 1 時間あたりの走行距離が 55 km なので, 1 km あたりの走行時間は 155 ×60 の小数第 3 位を四捨五入して 1.09 分となる.

 このようにして 2015 年の速度を 1 km あたりの走行時間に変換したデータの箱ひげ図は であり, 2015 年の交通量と 1 km あたりの走行時間の散布図は である.なお,解答群の散布図には,完全に重なっている点はない.

2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

図3  2015 年の速度

の箱ひげ図

図4  2015 年の交通量と

速度の散布図

(出典:国土交通省のWebページにより作成)

  の解答群

0 1 2 3
2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

  の解答群

0 1
2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図
2 3
2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図 2022年共通テスト追試験数学I【4】2022100000307の図

2022 大学入学共通テスト 追試

数学IA

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 花子さんと太郎さんは,得点に応じた景品を一つもらえる,さいころを使った次のゲームを行う.ただし,得点なしの場合は景品をもらえない.

ゲームのルール

・最初にさいころを 1 回投げる.

・さいころを 1 回投げた後に,続けて 2 回目を投げるかそれとも 1 回で終えて 2 回目を投げないかを,自分で決めることができる.

2 回目を投げた場合は,出た目の合計を 6 で割った余りを A とする. 2 回目を投げなかった場合は, 1 回目に出た目を 6 で割った余りを A とする.

A が決まった後に,さいころをもう 1 回投げ出た目が A 未満の場合は A を得点とし,出た目が A 以上のときは得点なしとする.

(1)  1 回目に投げたさいころの目にかかわらず 2 回目を投げる場合を考える. A=4 となるのは出た目の合計が または イウ の場合であるから, A=4 となる確率は である.また, A4 となる確率は である.

(2) 花子さんは 4 点以上の景品が欲しいと思い, A4 となる確率が最大となるような戦略を考えた.

 例えば,さいころを 1 回投げたところ,出た目は 5 であったとする.この条件のもとでは, 2 回目を投げない場合は確実に A 4 となるが, 2 回目を投げると A 4 となる確率は である.よって,この条件のもとでは 2 回目を投げない方が A 4 となる確率は大きくなる.

  1 回目に出た目が 5 以外の場合も,このように 2 回目を投げない場合と投げる場合を比較すると,花子さんの戦略は次のようになる.

花子さんの戦略

  1 回目に投げたさいころの目を6で割った余りが のときのみ, 2 回目を投げる.

  1 回目に投げたさいころの目が 5 以外の場合も考えてみると,いずれの場合も 2 回目を投げたときに A 4 となる確率は である.このことから,花子さんの戦略のもとで A 4 となる確率は であり,この確率は より大きくなる.

  の解答群

0   2 以下 1   3 以下 2   4 以下
3   2 以上 4   3 以上 5   4 以上

(3) 太郎さんは,どの景品でもよいからもらいたいと思い,得点なしとなる確率が最小となるような戦略を考えた.

 例えば,さいころを 1 回投げたところ,出た目は 3 であったとする.この条件のもとでは, 2 回目を投げない場合,得点なしとなる確率は であり, 2 回目を投げる場合,得点なしとなる確率は ソタ チツ である.よって, 1 回目に投げたさいころの目が 3 であったときは,

  1 回目に投げたさいころの目が 3 以外の場合についても考えてみると,太郎さんの戦略は次のようになる.

太郎さんの戦略

  1 回目に投げたさいころの目を 6 で割った余りが のときのみ, 2 回目を投げる.

 この戦略のもとで太郎さんが得点なしとなる確率は ナニ ヌネ であり,この確率は, 1 回目に投げたさいころの目にかかわらず 2 回目を投げる場合における得点なしとなる確率より小さくなる.

  の解答群

0   2 回目を投げない方が得点なしとなる確率は小さい

1   2 回目を投げた方が得点なしとなる確率は小さい

2   2 回目を投げても投げなくても得点なしとなる確率は変わらない

  の解答群

0   2 以下 1   3 以下 2   4 以下
3   2 以上 4   3 以上 5   4 以上

2022 大学入学共通テスト 追試

数学IA

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】(1) 整数 k 0 k<5 を満たすとする. 77k= 5×15 k+2 k に注意すると, 77k 5 で割った余りが 1 となるのは k = のときである.

(2) 三つの整数 k l m

0k< 5 0l <7 0m <11

を満たすとする.このとき

k 5+ l7 + m11 1385

が整数となる k l m を求めよう.

  の値が整数のとき,その値を n とすると

k 5+ l7 + m11= 1385 +n

となる. の両辺に 385 を掛けると

77k +55l +35m =1+385 n

となる.これより

77k =5( -11l -7m +77n )+1

となることから, 77k 5 で割った余りは 1 なので k = である.

 同様にして

55l= 7( -11k -5m +55n )+1

および

35m =11( -7k -5l +35m )+1

であることに注意すると, l= および m = が得られる.

 なお, k= l= m= に代入すると n =2 であることがわかる.

(3) 三つの整数 x y z

0x< 5 0y <7 0z <11

を満たすとする.次の形の整数

77× ×x +55× ×y +35× ×z

5 7 11 で割った余りがそれぞれ 2 4 5 であるとする.このとき, x y z を求めよう. 77× ×x 5 で割った余りが 2 であることから x = となる.同様にして y= z= となる.

  x y z を上で求めた値として,整数 p

p=77 × ×x +55× ×y +35 × ×z

で定める.このとき, 5 7 11 で割った余りがそれぞれ 2 4 5 である整数 M は,ある整数 r を用いて M =p+385 r と表すことができる.

(4) 整数 p を(3)で定めたものとする. pa 5 で割った余りが 1 となる正の整数 a のうち,最小のものは a =4 である.また, pb 7 で割った余りが 1 となる正の整数 b のうち,最小のものは b = となる.さらに, pc 11 で割った余りが 1 となる正の整数 c のうち,最小のものは c = である.

  p8 385 で割った余りを q とするとき, q を求めよう. p8 5 7 11 で割った余りを利用して(3)と同様に考えると, q= ケコサ であることがわかる.

2022 大学入学共通テスト 追試

数学IA

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】(1) 円と直線に関する次の定理を考える.

定理  3 P Q R は一直線上にこの順に並んでいるとし,点 T はこの直線上にないものとする.このとき, PQPR= PT2 が成り立つならば,直線 PT 3 Q R T を通る円に接する.

 この定理が成り立つことは,次のように説明できる.

 直線 PT 3 Q R T を通る円 O に接しないとする.このとき,直線 PT は円 O と異なる 2 点で交わる.直線 PT と円 O との交点で点 T とは異なる点を T とすると

PTP T =

が成り立つ.点 T と点 T が異なることにより, PTP T の値と PT 2 の値は異なる.したがって, PQPR= PT2 に矛盾するので,背理法により,直線 PT 3 Q R T を通る円に接するといえる.

  の解答群(解答の順序は問わない.)

0   PQ 1   PR 2   QR 3   QT 4   RT

(2)  ▵ABC において, AB= 12 BC= 34 AC=1 とする.

 このとき, ∠ABC の二等分線と辺 AC との交点を D とすると, AD= である.直線 BC 上に,点 C とは異なり, BC=BE となる点 E をとる. ∠ABE の二等分線と線分 AE との交点を F とし,直線 AC との交点を G とすると

AC AG= ▵ABF の面積 ▵AFG の面積 =

である.

 線分 DG の中点を H とすると, BH= である.また

AH= CH=

である.

  ▵ABC の外心を O とする. ▵ABC の外接円 O の半径が タチ ツテ であることから,線分 BH 1 :2 に内分する点を I とすると

IO= ニヌ

であることがわかる.

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