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(1) のときであり,のときである.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
(2) との値の大小関係を詳しく調べよう.
であるから,が成り立つことは
かつ
または
かつ
が成り立つことと同値である.のとき,が成り立つようなの値の範囲は
であり,が成り立つようなの値の範囲は
である.よって,のとき,が成り立つようなの値の範囲は
である.
(3) との値の大小関係を調べよう.
三角関数の加法定理を用いると,等式
が得られる.を満たすに対してを用いることにより,が成り立つことは
かつ
または
かつ
が成り立つことと同値であることがわかる.
のとき,により,が成り立つようなの値の範囲は
である.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
(4) (2),(3)の考察から,のとき,が成り立つようなの値の範囲は
であることがわかる.
の解答群
(2) 様々な対数の値が有理数か無理数かについて考えよう.
(ⅰ) であり,どちらも有理数である.
(ⅱ) が有理数と無理数のどちらであるかを考えよう.
が有理数であると仮定すると,であるので,二つの自然数を用いてと表すことができる.このとき,(1)によりはと変形できる.いま,は偶数でありは奇数であるので,を満たす自然数は存在しない.
したがって,は無理数であることがわかる.
(ⅲ) を以上の自然数とするとき,(ⅱ)と同様に考えると,ならばはつねに無理数である」ことがわかる.
の解答群
の解答群
が偶数
が偶数
が奇数
が奇数
とがともに偶数,またはとがともに奇数
とのいずれか一方が偶数で,もう一方が奇数
[2](1) 定積分の値はである.
また,関数の不定積分は
である.ただし,は積分定数とする.
(2) ある地域では,毎年月頃「ソメイヨシノ(桜の種類)の開花予想日」が話題になる.太郎さんと花子さんは,開花日時を予想する方法の一つに,月に入ってからの気温を時間の関数とみて,その関数を積分した値をもとにする方法があることを知った.ソメイヨシノの開花日時を予想するために,二人は図1の時間ごとの気温の折れ線グラフを見ながら,次のように考えることにした.
図1 時間ごとの気温の折れ線グラフ
の値の範囲を以上の実数全体として,月日午前時から時間経った時点を日後とする.(例えば,日後は月日午前時分を表す.)また,日後の気温をとする.このとき,はの関数であり,これをとおく.ただし,は負にはならないものとする.
気温を表す関数を用いて二人はソメイヨシノの開花日時を次の設定で考えることにした.
設定
正の実数に対して,をからまで積分した値をとする.すなわち,とする.このがに到達したとき,ソメイヨシノが開花する.
設定のもと,太郎さんは気温を表す関数のグラフを図2のように直線とみなしてソメイヨシノの開花日時を考えることにした.
図2 図1のグラフと,太郎さんが直線とみなしたのグラフ
(ⅰ) 太郎さんは
として考えた.このとき,ソメイヨシノの開花日時は月に入ってからとなる.
の解答群
日後 | 日後 | 日後 |
日後 | 日後 | 日後 |
日後 | 日後 |
(ⅱ) 太郎さんと花子さんは,月に入ってから日後以降の気温について話をしている.
太郎:次関数を用いてソメイヨシノの開花日時を求めてみたよ.
花子:気温の上がり方から考えて,月に入ってから日後以降の気温を表す関数が次関数の場合も考えてみようか.
花子さんは気温を表す関数を,のときは太郎さんと同じように
とし,のときは
として考えた.なお,のときの右辺の値との右辺の値は一致する.花子さんの考えた式を用いて,ソメイヨシノの開花日時を考えよう.(1)より
であり
となることがわかる.
また,の範囲においては増加する.よって
であることがわかる.以上より,ソメイヨシノの開花日時は月に入ってからとなる.
の解答群
の解答群
日後より前
日後
日後より後,かつ日後より前
日後
日後より後,かつ日後より前
日後
日後より後,かつ日後より前
日後
日後より後
2023 大学入学共通テスト 本試
易□ 並□ 難□
【3】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.
(1) ある生産地で生産されるピーマン全体を母集団とし,この母集団におけるピーマン個の重さ(単位はを表す確率変数をとする.とを正の実数とし,は正規分布に従うとする.
(ⅰ) この母集団から個のピーマンを無作為に抽出したとき,重さが以上である確率は
である.
(ⅱ) 母集団から無作為に抽出された大きさの標本の標本平均をとする.の平均(期待値)と標準偏差はそれぞれ
となる.
標本平均が標本の標準偏差がのとき,の信頼度の信頼区間を次の方針で求めよう.
方針
を標準正規分布に従う確率変数として,となるを正規分布表から求める.このを用いるとの信頼度の信頼区間が求められるが,これを信頼度の信頼区間とみなして考える.
方針において,である.
一般に,標本の大きさが大きいときには,母標準偏差の代わりに,標本の標準偏差を用いてよいことが知られている.は十分に大きいので,方針に基づくと,の信頼度の信頼区間はとなる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
については,最も適当なものを,次ののうちから一つ選べ.
(2) (1)の確率変数において,とした母集団から無作為にピーマンを個ずつ抽出し,ピーマン個を組にしたものを袋に入れていく.このようにしてピーマン個を組にしたものを袋作る.その際,袋ずつの重さの分散を小さくするために,次のピーマン分類法を考える.
ピーマン分類法
無作為に抽出したいくつかのピーマンについて,重さが以下のときをサイズ,を超えるときはサイズと分類する.そして,分類されたピーマンからサイズとサイズのピーマンを一つずつ選び,ピーマン個を組とした袋を作る.
(ⅰ) ピーマンを無作為に個抽出したとき,ピーマン分類法で袋作ることができる確率を考えよう.無作為に個抽出したピーマンがサイズである確率はである.ピーマンを無作為に個抽出したときのサイズのピーマンの個数を表す確率変数をとすると,は二項分布に従うので
となる.
を計算すると,となることから,ピーマンを無作為に個抽出したとき,袋作ることができる確率は程度とわかる.
(ⅱ) ピーマン分類法で袋作ることができる確率が以上となるようなピーマンの個数を考えよう.
を自然数とし,ピーマンを無作為に個抽出したとき,サイズのピーマンの個数を表す確率変数をとすると,は二項分布に従う.
は十分に大きいので,は近似的に正規分布に従い,とすると,は近似的に標準正規分布に従う.
よって,ピーマン分類法で,袋作ることができる確率をとすると
となる.
とおく.
になるようなについて,正規分布表からを満たせばよいことがわかる.ここでは
を満たす自然数を考えることとする.の両辺は正であるから,を満たす最小のをとすると,であることがわかる.ただし,の計算においては,を用いてもよい.
したがって,少なくとも個のピーマンを抽出しておけば,ピーマン分類法で袋作ることができる確率は以上となる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
【4】 花子さんは,毎年の初めに預金口座に一定額の入金をすることにした.この入金を始める前における花子さんの預金は万円である.ここで,預金とは預金口座にあるお金の額のことである.預金には年利で利息がつき,ある年の初めの預金が万円であれば,その年の終わりには預金は万円となる.次の年の初めには万円に入金額を加えたものが預金となる.
毎年の初めの入金額を万円とし,年目の初めの預金を万円とおく.ただし,とし,は自然数とする.
例えば,である.
参考図 |
(1) を求めるために二つの方針で考える.
方針1
年目の初めの預金と年目の初めの預金との関係に着目して考える.
年目の初めの預金万円について,である.すべての自然数について
が成り立つ.これは
と変形でき,を求めることができる.
の解答群
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
方針2
もともと預金口座にあった万円と毎年の初めに入金した万円について,年目の初めにそれぞれがいくらになるかに着目して考える.
もともと預金口座にあった万円は,年目の初めには万円になり,年目の初めには万円になる.同様に考えると年目の初めには万円になる.
・年目の初めに入金した万円は,年目の初めには万円になる.
・年目の初めに入金した万円は,年目の初めには万円になる.
・年目の初めに入金した万円は,年目の初めには万円のままである.
これより
となることがわかる.ここで,となるので,を求めることができる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
の解答群
の解答群
(2) 花子さんは,年目の終わりの預金が万円以上になるための入金額について考えた.
年目の終わりの預金が万円以上であることを不等式を用いて表すととなる.この不等式をについて解くと
となる.したがって,毎年の初めの入金額が例えば円であれば,年目の終わりの預金が万円以上になることがわかる.
の解答群
(3) 1 年目の入金を始める前における花子さんの預金が万円ではなく,万円の場合を考える.すべての自然数に対して,この場合の年目の初めの預金は万円よりも万円多い.なお,年利はであり,毎年の初めの入金額は万円のままである.
の解答群
【5】 三角において,辺の中点をとおく.また,とし,この角度をとおく.ただし,とする.
(1) は
と表せる.また
である.
の解答群
(2) とし,さらに
が成り立つ場合を考える.このとき
である.さらに,直線上の点がを満たしているとする.このとき,である.
(3)
で定まる点をとおく.とが垂直である三角錐はどのようなものかについて考えよう.例えば(2)の場合では,点は点と一致し,とは垂直である.
(ⅰ) とが垂直であるとき,をを用いて表して考えると,が成り立つ.さらにに注意すると,からが成り立つことがわかる.
したがって,とが垂直であれば,が成り立つ.逆に,が成り立てば,とは垂直である.
の解答群
の解答群
(ⅱ) を正の実数とし
が成り立つとする.このとき,が成り立つ.
また,点から直線に下ろした垂線と直線との交点をとし,同様に点から直線に下ろした垂線と直線との交点をとする.
このときとが垂直であることは,であることと同値である.特にのとき,とが垂直であることは,であることと同値である.
の解答群
の解答群
とがともに線分の中点
とが線分をそれぞれとに内分する点
とが線分をそれぞれとに内分する点
とが線分をそれぞれとに内分する点
とが線分をそれぞれとに内分する点
とがともに線分をに内分する点
とがともに線分をに内分する点
の解答群
とがともに正三角形
とがそれぞれを満たす直角二等边三角形
とがそれぞれを満たす二等辺三角形
とが合同
問題1 座標平面上の原点をとし,方程式が表す円をとする.点が円上を動くとき,線分をに内分する点の軌跡を求めよ.
(ⅰ) 円は,中心半径の円である.
(ⅱ) 点の軌跡を求めよう.
点の座標をそれぞれとすると
が成り立つ.したがって
である.
点は円上にあることに注意すると,点は方程式
が表す円上にあることがわかる.方程式が表す円をとする.
逆に,円上のすべての点は,条件を満たす.
これより,点の軌跡が円であることがわかる.
(ⅲ) 円の中心をとする.円の中心は線分をに内分する点である.
の解答群
(2) 次の問題2について考えよう.
問題2 座標平面上の原点をとし,方程式が表す円をとする.点が円上を動くとき,線分をに内分する点の軌跡を求めよ.ただし,とは正の実数である.
円の中心をとする.点の軌跡は円となり,その中心は線分をに内分する点であり,半径は円の半径の倍である.
の解答群
の解答群
(3) 太郎さんと花子さんは,次の問題3について話している.
問題3 座標平面上の点をとり,方程式が表す円をとする.点が円上を動くとき,の重心の軌跡を求めよ.
太郎:点の座標をそれぞれとおいて,(1)の(ⅱ)のようにして計算すれば求められそうだね.
花子:(1)の(ⅲ)や(2)で考えたことをもとにしても求められるかな.
線分の中点をとする.の重心は,線分をに内分する点である.
点の軌跡は,中心半径の円である.
の解答群
の次方程式の三つの解をとする.の次方程式の三つの解をとする.ただし,は実数であるとする.
(1) の解がすべて実数になるのは,の次方程式
が実数解をもつときである.の判別式を考えることにより,が実数解をもつための必要十分条件は
であることがわかる.すなわち,である.よって,の解がすべて実数になるとき,その解はである.
のとき,は二つの虚数
を解にもつ.このことから,のとき,の二つの虚数解は互いに共役な複素数であることがわかる.
(2) がの解であるので,となる.これよりは次のように表せる.
ここでの次方程式の判別式をとおくと,すべての実数に対してとなり,の以外の解はとなる.したがって,は
の解答群
の解答群
の解答群
異なる実数である
等しい実数である
虚数であり,互いに共役な複素数である
(3) が共通の解をもつ場合を考える.
(ⅰ) 共通の解がであるようなの値は
の解答群
存在しない | ちょうど個存在する |
ちょうど個存在する | ちょうど個存在する |
(ⅱ) 共通の実数解をもつが,が共通の解ではないとき,の値の組は
である.
(ⅲ) 共通の解が虚数のとき,の値の組は
である.