2023 大学入学共通テスト 本試験 数学II・IIBMathJax

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2023 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点18点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1] 三角関数の値の大小関係について考えよう.

(1)  x= π6 のとき sin x sin 2x であり, x= 23 π のとき sin x sin 2x である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   < 1   = 2   >

(2)  sinx sin 2x の値の大小関係を詳しく調べよう.

sin2 x-sinx =sinx ( cosx- )

であるから, sin2 x-sinx >0 が成り立つことは

sinx> 0 かつ cos x- > 0

または

sinx< 0 かつ cos x- < 0

が成り立つことと同値である. 0x 2π のとき, が成り立つような x の値の範囲は

0<x< π

であり, が成り立つような x の値の範囲は

π<x< π

である.よって, 0x 2π のとき, sin2 x>sin x が成り立つような x の値の範囲は

0<x< π π<x< π

である.

(3)  sin3 x sin 4x の値の大小関係を調べよう.

 三角関数の加法定理を用いると,等式

sin( α+β) -sin( α-β )=2 cosα sin β

が得られる. α+β =4x α-β =3x を満たす α β に対して を用いることにより, sin4 x-sin 3x >0 が成り立つことは

cos > 0 かつ sin > 0

または

cos < 0 かつ sin < 0

が成り立つことと同値であることがわかる.

  0x π のとき, により, sin4 x>sin 3x が成り立つような x の値の範囲は

0<x< π π <x< π

である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   0 1   x 2   2x 3   3x
4   4x 5   5x 6   6x 7   x2
8   32 x 9   5 2 x a   7 2 x b   9 2 x

(4) (2),(3)の考察から, 0x π のとき, sin3 x>sin 4x >sin2 x が成り立つような x の値の範囲は

π <x < π π <x< π

であることがわかる.

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点12点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2](1)  a>0 a1 b>0 のとき, loga b=x とおくと, が成り立つ.

  の解答群

0   xa= b 1   xb= a
2   ax= b 3   bx= a
4   ab= x 5   ba= x

(2) 様々な対数の値が有理数か無理数かについて考えよう.

(ⅰ)  log5 25= log9 27= であり,どちらも有理数である.

(ⅱ)  log2 3 が有理数と無理数のどちらであるかを考えよう.

  log2 3 が有理数であると仮定すると, log2 3>0 であるので,二つの自然数 p q を用いて log 23 = pq と表すことができる.このとき,(1)により log 23 = pq と変形できる.いま, 2 は偶数であり 3 は奇数であるので, を満たす自然数 p q は存在しない.

 したがって, log2 3 は無理数であることがわかる.

(ⅲ)  a b 2 以上の自然数とするとき,(ⅱ)と同様に考えると, ならば log ab はつねに無理数である」ことがわかる.

  の解答群

0   p2= 3q2 1   q2= p3 2   2q= 3p
3   p3= 2q3 4   p2 =q3 5   2p =3q

  の解答群

0   a が偶数

1   b が偶数

2   a が奇数

3   b が奇数

4   a b がともに偶数,または a b がともに奇数

5   a b のいずれか一方が偶数で,もう一方が奇数

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[1](1)  k を正の定数とし,次の 3 次関数を考える.

f( x)= x2 (k- x)

  y=f (x ) のグラフと x 軸との共有点の座標は ( 0,0 ) ( ,0 ) である.

  f( x) の導関数 f ( x)

f (x )= イウ x 2+ k x

である.

  x= のとき, f( x) は極小値 をとる.

  x= のとき, f( x) は極大値 をとる.

 また, 0<x <k の範囲において x = のとき f (x ) は最大となることがわかる.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   0 1   1 3 k 2   1 2 k 3   2 3 k
4   k 5   3 2 k 6   -4 k2 7   1 8 k2
8   2 27 k3 9   4 27 k3 a   4 9 k3 b   4k 3
2023年大学入試共通テスト本試験数学IIB【2】[1]2023100000203の図

(2) 右の図のように底面が半径 9 の円で高さが 15 の円 すい に内接する円柱を考える.円柱の底面の半径と体積をそれぞれ x V とする. V x の式で表すと

V= πx2 ( -x ) 0<x< 9

である.(1)の考察より, x= のとき V は最大となることがわかる. V の最大値は スセソ π である.

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[2](1) 定積分 030 ( 15 x +3) dx の値は タチツ である.

 また,関数 1100 x2- 16 x +5 の不定積分は

( 1 100 x2- 1 6 x+5) dx = 1 テトナ x3- 1 ニヌ x2 + x +C

である.ただし, C は積分定数とする.

(2) ある地域では,毎年 3 月頃「ソメイヨシノ(桜の種類)の開花予想日」が話題になる.太郎さんと花子さんは,開花日時を予想する方法の一つに, 2 月に入ってからの気温を時間の関数とみて,その関数を積分した値をもとにする方法があることを知った.ソメイヨシノの開花日時を予想するために,二人は図1の 6 時間ごとの気温の折れ線グラフを見ながら,次のように考えることにした.

2023年大学入試共通テスト本試験数学IIB【2】[2]2023100000203の図

図1  6 時間ごとの気温の折れ線グラフ

  x の値の範囲を 0 以上の実数全体として, 2 1 日午前 0 時から 24 x 時間経った時点を x 日後とする.(例えば, 10.3 日後は 2 11 日午前 7 12 分を表す.)また, x 日後の気温を y °C とする.このとき, y x の関数であり,これを y =f( x) とおく.ただし, y は負にはならないものとする.

 気温を表す関数 f (x ) を用いて二人はソメイヨシノの開花日時を次の設定で考えることにした.

設定

 正の実数 t に対して, f( x) 0 から t まで積分した値を S (t ) とする.すなわち, S( t)= 0tf (x ) dx とする.この S (t ) 400 に到達したとき,ソメイヨシノが開花する.

 設定のもと,太郎さんは気温を表す関数 y =f( x) のグラフを図2のように直線とみなしてソメイヨシノの開花日時を考えることにした.

2023年大学入試共通テスト本試験数学IIB【2】[2]2023100000203の図

図2 図1のグラフと,太郎さんが直線とみなした y =f( x) のグラフ

(ⅰ) 太郎さんは

f( x)= 15 x +3 x0

として考えた.このとき,ソメイヨシノの開花日時は 2 月に入ってから となる.

  の解答群

0   30 日後 1   35 日後 2   40 日後
3   45 日後 4   50 日後 5   55 日後
6   60 日後 7   65 日後 

(ⅱ) 太郎さんと花子さんは, 2 月に入ってから 30 日後以降の気温について話をしている.

太郎: 1 次関数を用いてソメイヨシノの開花日時を求めてみたよ.

花子:気温の上がり方から考えて, 2 月に入ってから 30 日後以降の気温を表す関数が 2 次関数の場合も考えてみようか.

 花子さんは気温を表す関数 f (x ) を, 0x 30 のときは太郎さんと同じように

f( x)= 15 x +3

とし, x30 のときは

f( x)= 1 100 x2- 16 x +5

として考えた.なお, x=30 のとき の右辺の値と の右辺の値は一致する.花子さんの考えた式を用いて,ソメイヨシノの開花日時を考えよう.(1)より

030 ( 15 x+ 3) dx= タチツ

であり

3040 ( 1100 x 2- 16 x+ 5) dx= 115

となることがわかる.

 また, x30 の範囲において f ( x) は増加する.よって

3040 f( x) dx 4050 f( x) dx

であることがわかる.以上より,ソメイヨシノの開花日時は 2 月に入ってから となる.

  の解答群

0   < 1   = 2   >

  の解答群

0   30 日後より前

1   30 日後

2   30 日後より後,かつ 40 日後より前

3   40 日後

4   40 日後より後,かつ 50 日後より前

5   50 日後

6   50 日後より後,かつ 60 日後より前

7   60 日後

8   60 日後より後

2023 大学入学共通テスト 本試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.

(1) ある生産地で生産されるピーマン全体を母集団とし,この母集団におけるピーマン 1 個の重さ(単位は g を表す確率変数を X とする. m σ を正の実数とし, X は正規分布 N (m ,σ2 ) に従うとする.

(ⅰ) この母集団から 1 個のピーマンを無作為に抽出したとき,重さが m g 以上である確率 P (X m )

P( Xm) =P( X- mσ )=

である.

(ⅱ) 母集団から無作為に抽出された大きさ n の標本 X 1 X2 Xn の標本平均を X とする. X の平均(期待値)と標準偏差はそれぞれ

E( X )= σ( X )=

となる.

  n=400 標本平均が 30.0 g 標本の標準偏差が 3.6 g のとき, m の信頼度 90 % の信頼区間を次の方針で求めよう.

方針

  Z を標準正規分布 N (0 ,1) に従う確率変数として, P( -z0 Zz 0)= 0.901 となる z 0 を正規分布表から求める.この z 0 を用いると m の信頼度 90.1 % の信頼区間が求められるが,これを信頼度 90 % の信頼区間とみなして考える.

 方針において, z0= . キク である.

 一般に,標本の大きさ n が大きいときには,母標準偏差の代わりに,標本の標準偏差を用いてよいことが知られている. n=400 は十分に大きいので,方針に基づくと, m の信頼度 90 % の信頼区間は となる.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   σ 1   σ2 2   σ n 3   σ 2n
4   m 5   2m 6   m2 7   m
8   σ n 9   nσ a   nm b   mn

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.

0   28.6m 31.4 1   28.7m 31.3
2   28.9m 31.1 3   29.6m 30.4
4   29.7m 30.3 5   29.9m 30.1

(2) (1)の確率変数 X において, m=30.0 σ=3.6 とした母集団から無作為にピーマンを 1 個ずつ抽出し,ピーマン 2 個を 1 組にしたものを袋に入れていく.このようにしてピーマン 2 個を 1 組にしたものを 25 袋作る.その際, 1 袋ずつの重さの分散を小さくするために,次のピーマン分類法を考える.

ピーマン分類法

 無作為に抽出したいくつかのピーマンについて,重さが 30.0 g 以下のときを S サイズ, 30.0 g を超えるときは L サイズと分類する.そして,分類されたピーマンから S サイズと L サイズのピーマンを一つずつ選び,ピーマン 2 個を 1 組とした袋を作る.

(ⅰ) ピーマンを無作為に 50 個抽出したとき,ピーマン分類法 25 袋作ることができる確率 p 0 を考えよう.無作為に 1 個抽出したピーマンが S サイズである確率は である.ピーマンを無作為に 50 個抽出したときの S サイズのピーマンの個数を表す確率変数を U 0 とすると, U0 は二項分布 B (50 , ) に従うので

p0= C シス 50 × ( ) シス ×(1- ) 50- シス

となる.

  p0 を計算すると, p0= 0.1122 となることから,ピーマンを無作為に 50 個抽出したとき, 25 袋作ることができる確率は 0.11 程度とわかる.

(ⅱ) ピーマン分類法 25 袋作ることができる確率が 0.95 以上となるようなピーマンの個数を考えよう.

  k を自然数とし,ピーマンを無作為に ( 50+k ) 個抽出したとき, S サイズのピーマンの個数を表す確率変数を U k とすると, Uk は二項分布 B (50+ k, ) に従う.

  (50+ k) は十分に大きいので, Uk は近似的に正規分布 N ( , ) に従い, Y= Uk - とすると, Y は近似的に標準正規分布 N (0 ,1) に従う.

 よって,ピーマン分類法で, 25 袋作ることができる確率を p k とすると

pk= P( 25U k25+ k) =P (- 50+k Y 50+k )

となる.

  =α 50+k =β とおく.

  pk 0.95 になるような αβ について,正規分布表から αβ 1.96 を満たせばよいことがわかる.ここでは

α β 2

を満たす自然数 k を考えることとする. の両辺は正であるから, α2 4 β2 を満たす最小の k k 0 とすると, k0 = チツ であることがわかる.ただし, チツ の計算においては, 51= 7.14 を用いてもよい.

 したがって,少なくとも ( 50+ チツ ) 個のピーマンを抽出しておけば,ピーマン分類法 25 袋作ることができる確率は 0.95 以上となる.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   k 1   2k 2   3k 3   50 +k2
4   25 +k2 5   25+k 6   50 +k2 7   50 +k4

2023 大学入学共通テスト 本試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 花子さんは,毎年の初めに預金口座に一定額の入金をすることにした.この入金を始める前における花子さんの預金は 10 万円である.ここで,預金とは預金口座にあるお金の額のことである.預金には年利 1 % で利息がつき,ある年の初めの預金が x 万円であれば,その年の終わりには預金は 1.01 x 万円となる.次の年の初めには 1.01 x 万円に入金額を加えたものが預金となる.

 毎年の初めの入金額を p 万円とし, n 年目の初めの預金を a n 万円とおく.ただし, p>0 とし, n は自然数とする.

 例えば, a1= 10+p a2= 1.01( 10+p) +p である.

2023年大学入試共通テスト本試験数学IIB【4】2023100000206の図

参考図

(1)  an を求めるために二つの方針で考える.

方針1

  n 年目の初めの預金と ( n+1 ) 年目の初めの預金との関係に着目して考える.

  3 年目の初めの預金 a 3 万円について, a3 = である.すべての自然数 n について

an+ 1= a n+

が成り立つ.これは

an+ 1+ = ( an + )

と変形でき, an を求めることができる.

  の解答群

0   1.01{ 1.01( 10+p) +p}

1   1.01( 1.01( 10+p) +1.01p }

2   1.01{ 1.01( 10+p) +p} +p

3   1.01{ 1.01( 10+p) +p} +1.01p

4   1.01( 10+p) +1.01p

5   1.01( 10+1.01 p)+ 1.01p

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   1.01 1   1.01n- 1 2   1.01n
3   p 4   100p 5   np
6   100n p 7   1.01n -1× 100p 8   1.01n ×100 p

方針2

 もともと預金口座にあった 10 万円と毎年の初めに入金した p 万円について, n 年目の初めにそれぞれがいくらになるかに着目して考える.

 もともと預金口座にあった 10 万円は, 2 年目の初めには 10 ×1.01 万円になり, 3 年目の初めには 10 ×1.012 万円になる.同様に考えると n 年目の初めには 10 ×1.01 n-1 万円になる.

1 年目の初めに入金した p 万円は, n 年目の初めには p ×1.01 万円になる.

2 年目の初めに入金した p 万円は, n 年目の初めには p ×1.01 万円になる.

n 年目の初めに入金した p 万円は, n 年目の初めには p 万円のままである.

 これより

an =10× 1.01n-1 +p× 1.01 +p× 1.01 ++ p

= 10×1.01 n-1 +p k=1 n1.01

となることがわかる.ここで, k=1 n1.01 = となるので, an を求めることができる.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   n+1 1   n 2   n-1 3   n-2

  の解答群

0   k+1 1   k 2   k-1 3   k-2

  の解答群

0   100×1.01 n 1   100( 1.01n- 1)
2   100( 1.01n- 1-1 ) 3   n+1.01 n-1 -1
4   0.01( 101n- 1) 5   n ×1.01 n-1 2

(2) 花子さんは, 10 年目の終わりの預金が 30 万円以上になるための入金額について考えた.

  10 年目の終わりの預金が 30 万円以上であることを不等式を用いて表すと 30 となる.この不等式を p について解くと

p サシ - スセ × 1.0110 101( 1.0110- 1)

となる.したがって,毎年の初めの入金額が例えば 18000 円であれば, 10 年目の終わりの預金が 30 万円以上になることがわかる.

  の解答群

0   a10 1   a10 +p 2   a10 -p
3   1.01a 10 4   1.01a 10+p 5   1.01a 10-p

(3) 1 年目の入金を始める前における花子さんの預金が 10 万円ではなく, 13 万円の場合を考える.すべての自然数 n に対して,この場合の n 年目の初めの預金は a n 万円よりも 万円多い.なお,年利は 1 % であり,毎年の初めの入金額は p 万円のままである.

  の解答群

0   3 1   13 2   3( n-1)
3   3n 4   13( n-1) 5   13n
6   3n 7   3+1.01 (n -1) 8   3×1.01 n-1
9   3×1.01 n a   13×1.01 n-1 b   13×1.01 n

2023 大学入学共通テスト 本試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】 三角 すい PABC において,辺 BC の中点を M とおく.また, ∠PAB=∠PAC とし,この角度を θ とおく.ただし, 0 ° <θ< 90° とする.

(1)  AM

AM = AB + AC

と表せる.また

AP AB | AP | |AB | = AP AC | AP | | AC | =

である.

  の解答群

0   sinθ 1   cosθ 2   tanθ
3   1 sinθ 4   1 cosθ 5   1 tanθ
6   sin∠BPC 7   cos∠BPC 8   tan∠BPC

(2)  θ=45 ° とし,さらに

| AP |= 32 | AB | =| PB |= 3 | AC | = | PC |= 3

が成り立つ場合を考える.このとき

AP AB = AP AC =

である.さらに,直線 AM 上の点 D ∠APD =90 ° を満たしているとする.このとき, AD = AM である.

(3)

AQ = AM

で定まる点を Q とおく. PA PQ が垂直である三角錐 PABC はどのようなものかについて考えよう.例えば(2)の場合では,点 Q は点 D と一致し, PA PQ は垂直である.

(ⅰ)  PA PQ が垂直であるとき, PQ AB AC AP を用いて表して考えると, が成り立つ.さらに に注意すると, から が成り立つことがわかる.

 したがって, PA PQ が垂直であれば, が成り立つ.逆に, が成り立てば, PA PQ は垂直である.

  の解答群

0   AP AB + AP AC =AP AP

1   AP AB +AP AC =- AP AP

2   AP AB +AP AC = AB AC

3   AP AB + AP AC =-AB AC

4   AP AB +AP AC =0

5   AP AB - AP AC =0

  の解答群

0   | AB |+ | AC |= 2 | BC |

1   | AB |+ | AC |= 2| BC |

2   | AB | sinθ +| AC | sinθ =| AP |

3   | AB | cosθ +| AC | cosθ =| AP |

4   | AB | sinθ =| AC | sinθ= 2 | AP |

5   | AB | cos θ=| AC | cosθ =2 | AP |

(ⅱ)  k を正の実数とし

kAP AB =AP AC

が成り立つとする.このとき, が成り立つ.

 また,点 B から直線 AP に下ろした垂線と直線 AP との交点を B とし,同様に点 C から直線 AP に下ろした垂線と直線 AP との交点を C とする.

 このとき PA PQ が垂直であることは, であることと同値である.特に k =1 のとき, PA PQ が垂直であることは, であることと同値である.

  の解答群

0   k | AB |= | AC | 1   | AB |= k | AC |
2   k | AP |= 2 | AB | 3   k | AP |= 2 | AC |

  の解答群

0   B C がともに線分 AP の中点

1   B C が線分 AP をそれぞれ ( k+1) :1 1 :(k +1) に内分する点

2   B C が線分 AP をそれぞれ 1 :(k +1) ( k+1) :1 に内分する点

3   B C が線分 AP をそれぞれ k :1 1 :k に内分する点

4   B C が線分 AP をそれぞれ 1 :k k :1 に内分する点

5   B C がともに線分 AP k :1 に内分する点

6   B C がともに線分 AP 1 :k に内分する点

  の解答群

0   ▵PAB ▵PAC がともに正三角形

1   ▵PAB ▵PAC がそれぞれ ∠PBA =90 ° ∠PCA=90 ° を満たす直角二等边三角形

2   ▵PAB ▵PAC がそれぞれ BP =BA CP=CA を満たす二等辺三角形

3   ▵PAB ▵PAC が合同

4   AP=BC

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】(1) 次の問題1について考えよう.

問題1  座標平面上の原点を O とし,方程式 (x -10) 2+ (y -5) 2= 25 が表す円を C 1 とする.点 P が円 C 1 上を動くとき,線分 OP 2 :3 に内分する点 Q の軌跡を求めよ.

(ⅰ) 円 C 1 は,中心 ( アイ , ) 半径 の円である.

(ⅱ) 点 Q の軌跡を求めよう.

 点 P Q の座標をそれぞれ ( s,t ) (x ,y) とすると

x= s y= t

が成り立つ.したがって

s= x t= y

である.

 点 P (s ,t) は円 C 1 上にあることに注意すると,点 Q は方程式

( x- ) 2+ (y- ) 2= 2

が表す円上にあることがわかる.方程式 が表す円を C 2 とする.

 逆に,円 C 2 上のすべての点 Q (x ,y) は,条件を満たす.

 これより,点 Q の軌跡が円 C 2 であることがわかる.

(ⅲ) 円 C 1 の中心を A とする.円 C 2 の中心は線分 OA に内分する点である.

  の解答群

0   1:2 1   1:3 2   2:3
3   2:1 4   3:1 5   3:2

(2) 次の問題2について考えよう.

問題2 座標平面上の原点を O とし,方程式 (x- 10) 2+ (y- 5) 2=25 が表す円を C 1 とする.点 P が円 C 1 上を動くとき,線分 OP m :n に内分する点 R の軌跡を求めよ.ただし, m n は正の実数である.

 円 C 1 の中心を A とする.点 R の軌跡は円となり,その中心は線分 OA に内分する点であり,半径は円 C 1 の半径の 倍である.

  の解答群

0   1:m 1   1:n 2   m:n
3   m:1 4   n:1 5   n:m

  の解答群

0   mn 1   nm 2   m +nm
3   m +nn 4   m m+n 5   n m+n

(3) 太郎さんと花子さんは,次の問題3について話している.

問題3 座標平面上の 2 D (1, 6) E (3, 2) をとり,方程式 (x-5 )2 +( y-7) 2=9 が表す円を C 3 とする.点 P が円 C 3 上を動くとき, ▵DEP の重心 G の軌跡を求めよ.

太郎:点 P G の座標をそれぞれ ( s,t ) (x, y) とおいて,(1)の(ⅱ)のようにして計算すれば求められそうだね.

花子:(1)の(ⅲ)や(2)で考えたことをもとにしても求められるかな.

 線分 DE の中点を M とする. ▵DEP の重心 G は,線分 MP に内分する点である.

 点 G の軌跡は,中心 ( , ) 半径 の円である.

  の解答群

0   1:2 1   1:3 2   2:3
3   2:1 4   3:1 5   3:2

2023 大学入学共通テスト 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】  p q を実数とし, x の整式 S (x ) T( x) を次のように定める.

S( x)= (x- 2) {x 2-2 (p+ 1) x +2 p2- 2p+ 5}

T( x)= x3+ x+q

  x 3 次方程式 S (x )=0 の三つの解を 2 α β とする. x 3 次方程式 T (x )=0 の三つの解を r α β とする.ただし, r は実数であるとする.

(1)  S( x)= 0 の解がすべて実数になるのは, x 2 次方程式

x2 -2( p+1) x+2 p2 -2p +5=0

が実数解をもつときである. の判別式を考えることにより, が実数解をもつための必要十分条件は

p2 - p + 0

であることがわかる.すなわち, p= である.よって, S( x)= 0 の解がすべて実数になるとき,その解は x =2 である.

  p のとき, S( x)= 0 は二つの虚数

x=p+ ± (p - )i

を解にもつ.このことから, p のとき, S( x)= 0 の二つの虚数解 α β は互いに共役な複素数であることがわかる.

(2)  x=r T (x )=0 の解であるので, q=- r -r となる.これより T (x ) は次のように表せる.

T( x)= (x-r )( x2+ rx+ r + )

 ここで x 2 次方程式 x 2+r x+r + = 0 の判別式を D とおくと,すべての実数 r に対して D 0 となり, T( x)= 0 x =r 以外の解は x = となる.したがって, α β

  の解答群

0   < 1   = 2   >

  の解答群

0   - r2 1   -r 2   - r±D2
3   - 2r± D2 4   - r±D i2 5   - 2r± Di 2
6   - r±- Di 2 7   -2 r±- Di 2

  の解答群

0  異なる実数である

1  等しい実数である

2  虚数であり,互いに共役な複素数である

(3)  S( x)= 0 T( x)= 0 が共通の解をもつ場合を考える.

(ⅰ) 共通の解が x =2 であるような r の値は

  の解答群

0  存在しない 1  ちょうど 1 個存在する
2  ちょうど 2 個存在する 3  ちょうど 3 個存在する

(ⅱ) 共通の実数解をもつが, x=2 が共通の解ではないとき, p r の値の組 ( p,r )

( , )

である.

(ⅲ) 共通の解が虚数のとき, p r の値の組 ( p,r )

( , チツ ) ( テト , )

である.

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