1999 上智大学 理工(機械・化学)学部2月12日実施MathJax

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1999 上智大学 理工学部

機械工学科・化学科

2月12日実施

易□ 並□ 難□

【1】 「方程式 y 2+2 y=x4 +4 x3+5 x2 -3 をみたす整数の列の組 (x ,y) (以下,整数解と呼ぶ)をすべて求めよ」という問題を解くことを考える.

 まず,両辺に定数 を加えると,その結果得られる左辺は整式の平方で表せることに注意する.

 次に, |x | が十分大きいとき

( x2+ x)2 <x4 +4 x3+ 5x2 -3+ <( x2+ x+1) 2

が成り立つ.この不等式をみたす整数 x の範囲は x または x である.上の左辺の整式と右辺の整式は, x が整数なら連続する整数の平方である.従って,その間に整数の平方で表せる数はない.

 一方,もとの方程式の左辺に を加えたものは,整数を係数とするある整式の平方になっていたから,整数解に対しては,ある整数の平方になっていなくてはならない.

 これは矛盾するから,結局 x または x の範囲に整数解はないことになる.

 以上の考察のもとに,すべての整数解を求めると,整数解は 組あり,それらの解のうち絶対値の和 | x| +| y| が奇数になるものは 組ある.

1999 上智大学 理工学部

機械工学科・化学科

2月12日実施

易□ 並□ 難□

【2】(1)  x -1 以外の実数, n を自然数とし

Sn (x) =1+ ( x1+x ) +( x 1+x )2 ++ ( x1+x ) n

とおく. n のとき, Sn (x ) が収束するための必要十分条件を x> a で表すと a = である. x>a のとき, Sn (x ) n での極限を S (x ) とおく. x>a の範囲で x とすると, S( x) に収束する.

(2)  limn (1 +2+3 ++n )5 (1 +24 +34 ++ n4) 2=

(3)

f1 (x 1)= x1+ 4 x1

f2 (x1 ,x2 )= x2+ 4 f1 ( x1) x2

fn (x1 ,x2 ,, xn) =xn + 4f n-1 (x 1,x 2, ,xn -1) xn

とし, x1> 0 x2> 0 xn>0 の範囲での f n( x1, x2, ,x n) の最小値を M n とする. M1 = であり, n2 のとき M n は漸化式

logM n=log + log Mn- 1

で計算できる. n のとき, Mn に収束する.

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2月12日実施

易□ 並□ 難□

【3】 放物線 y= x2 と点 (0 ,a) a> 1 を中心とする半径 1 の円が接しているとすると, a= である.この円の外部で円と放物線とで囲まれた図形 F の面積は - π である.また図形 F y 軸のまわりに 1 回転してできる回転体の体積は π である.さらに,この回転体を x 軸のまわりに 1 回転してできる回転体の体積は π である.

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機械工学科・化学科

2月12日実施

易□ 並□ 難□

1999年上智大理工学部機械・化学科2月12日実施の図

【4】 右図の A から出発して右まわりに,コインを 1 回投げるたびに表が出たら 2 コマ,裏が出たら 1 コマ進む,というゲームを考える.

(1)  n 回コインを投げたあとに A B C に止まる確率をそれぞれ a n bn cn とすると

an+ 1= b n+ cn

であるので,

an= ( ) n-1 +

となる.よって, limn an= である.

(2)  n 回コインを投げたあとに初めて A に止まる確率を p n とすると, n2 のときには

pn= ( ) n-1

となる.初めて A に止まるまでにコインを投げる回数の期待値は である.

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