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【1】 ある線分の長さをとしたとき,やなどのように,四則演算と平方根を取る操作を整数に対して有限回行って表される正の長さを持つ線分は,個の定規を個のコンパスだけを用いて作図することができる.ここで,定規とは与えられた点を通る直線を引く道具であり,コンパスとは与えられた点を中心として与えられた任意の半径の円をかく道具である.
(a) | (b) | (c) |
図1.1 |
まず,図1.1(a)に示す線分と線分について,線分の長さが線分の長さよりも長いと仮定して,それらの長さの和と差を求めてみる.図1.1(b)に示すように,線分を定規を使って延長し,点を中心として半径が線分の長さに等しい円をコンパスを使ってかくと,線分を延長した直線との交点が得られる.このとき,線分の長さは線分と線分の長さの和となる.次に,図1.1(c)に示すように,点を中心として半径が線分の長さに等しい円をコンパスを使ってかくと,線分との交点が得られる.このとき,線分の長さは線分と線分の長さの差となる.ある長さの線分を倍(は以上の整数)とするときも,自分自身と同じ長さの和を作る操作を回くり返せばよい.
以下の問に答えよ.ただし,必要なら図を用いて説明してもよい.
問1 個の定規と個のコンパスだけで,与えられた線分を等分する方法を示せ.ただし,は以上の整数とする.
問2 長さの線分と長さの線分が与えられたとき,個の定規と個のコンパスだけで,長さの線分を作図する方法を示せ.ただし,は正の実数とする.
図1.2
次に,正五角形が個の定規と個のコンパスだけで作図可能であるかどうか考えてみる.図1.2に示すように,軸を実軸,軸を虚軸とする複素数平面上に,半径がの円とそれを等分する円周上の点がある.ただし,は
であり,は虚数単位,はからまでの整数である.図1.2にかかれている長さが,四則演算と平方根を取る操作を整数に対して有限回行って表される正の値であれば,個の定規と個のコンパスだけで円周を等分することができるので,正五角形も作図可能となる.
以下の問に答えよ.ただし,解答には三角関数を用いてはいけない.
問3 を求めよ.
問4 を求めよ.
問5 を求めよ.
問6 を求めよ.