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【2】 座標空間において,軸を回転軸として平面を(ラジアン)回転させて得られる平面をとおく.ただし,である点から原点を見て反時計回りの向きを正の向きとし,とする.そして,平面と平面が交わってできる直線をとする(右図参照).
平面上にが描く曲線を考える.この曲線上の点における接線の単位方向ベクトルで成分が正であるものをとおく.このとき,の成分表示はを用いるとである.さらに,軸と平行で点を通る直線が平面と交わる点をとし,軸と平行で点を通る直線が平面と交わる点をとする.こうして新たに得られるベクトルは平面上にあるので,その成分表示はとを用いると,となる.
以上のように成分表示されたつのベクトルのなす角をとしてをとを用いて表すと,である.よって,特に直線がを通るときののとり得る値の最小値はである.
を考える.この関数の回の合成をまた回の合成をとする.
(1) が閉区間を動くとき,およびのグラフの概形をそれぞれに描きなさい.
さらに以上の自然数に対して,関数の回の合成をとする.またとおく.いま閉区間内の点をひとつ決め,順に値をみていく.このときであればを周期の点と呼ぶ.が周期の点ではなく,かつとして回の合成でその値がはじめてになるとき,つまり条件
がみたされるとき,を周期の点と呼ぶ.
(2) 閉区間内の周期の点の個数は個である.また周期の点の個数は個である.
(3) を以上の奇数としたとき,周期の点の個数を求めてに記入し,さらにその答えを得た理由をに書きなさい.
【4】 以下一般に,関数の第次導関数をと表す.はを表している.またとおく.
(1) を以上の整数とし,をの次式とする.をより小さい正の整数とするとき,
ならば,は次式を用いて,
と表されることを証明し,それをに書きなさい.
(2) を以上の整数とする.次式で,条件
をみたすものを求めたい.まずとおくと,条件(iii)よりとなる.そこで(1)の結果を用いれば,(ここでは次式)と表されることがわかる.とおく.次に,条件(ⅱ)より次式に(1)の結果を用いれば,
がわかる.これらの式から,との関係式
が得られる.この関係式より,漸化式が導かれる.この漸化式と条件(ⅰ)を用いてが得られる.以上で,したがってが求められた.
【5】 正の整数に対して,
とおく.
(1) をみたす整数に対して,次の不等式が成り立つことを証明しなさい.
(2) すべての正の整数に対して,
が成り立つことを証明しなさい.