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(ⅱ) 国際的な競技会が開催された.世界中から人の競技者が集まり,多くの種目で競い合った.各種目の成績上位者には,金メダル,銀メダル,または銅メダルが授与された.種目によっては,複数の人が同じ種類のメダルを授与されることもあった.また,複数の種目に参加する競技者もいた.メダルを獲得した競技者を調べてみたところ,種類のメダル全てを獲得した人は人もいなかったが,種類以上のメダルを獲得した人は人いて,このうち,金メダルを含む人は人,銀メダルを含む人は人いた.残念ながら何のメダルもとれなかった競技者は人だった.さらに,金メダルだけをとった人の数は,銀メダルをとった人の数より人少なく,また,銅メダルをとった人の数のちょうどだった.このとき,銀メダルと銅メダルの両方をとった人の数は人で,金メダルをとれなかった人の数は,人になる.
【2】 大気中のメタンの量は,地球温暖化の観点からも注目されている.メタン分子は,正四面体の形をもち,水素原子個と炭素原子個からなる.以下の数学的議論においては,各原子は点として考える.各原子の位置について,次のことが成り立っている.
このとき,次の問いに答えよ.
(ⅰ) ベクトルと表したとき,を求めよ.解答用紙の所定の欄に,計算の過程を含めて解答せよ.なお記号の簡略化のために,と表して記述せよ.
(ⅱ) である.
(ⅲ) 点間の距離は,である.
【3】 関数について考える.なお設問中のにはそれぞれ,「増加する」,「定数である」,「減少する」のいずれかが入る.「増加する」が適する場合はを,「定数である」が適する場合はを,「減少する」が適する場合はをそれぞれマークせよ.
(ⅰ) とおくと,はの関数とみなされる.これより次のことが得られる.はで極大値を,で極小値をとる.
(ⅱ) (ⅰ)より,は,区間と区間でこと,そして,区間でことがわかる.よって,を満たす範囲でが増加するとき,またはを満たす範囲でが増加するとき,はさらにを満たす範囲でが増加するとき,はしたがってはで極大値を,で極小値をとるということがわかる.
(ⅲ) の範囲で,はのとき最大値をとる.
【4】 サイコロを用いたくじを考える.回の試行においては,つのサイコロを同時に振る.各サイコロにおいて,偶数の目が出たときは点,奇数の目が出たときは点とし,つのサイコロに対する点数を足し合わせた点数を回の試行の得点とする.この試行を複数回繰り返すものとする.まず,試行回数を回として,次の問い(ⅰ),(ⅱ)に答えよ.
(ⅰ) 試行回の得点の和が点以上で,回目の得点が点より大きい確率は,である.
(ⅱ) 試行回の得点の和が点ではない確率は,である.
次に,くじを種類考える.くじの販売価格はどちらの種類も一律に枚円とする.くじが当たりか否かは,くじ枚ごとにサイコロを振って決められる.くじには,つのサイコロを振る試行回数,くじが当たりとなる条件,および,当たったときに支払われる賞金が記されている.なお,くじが当たらなかった場合,賞金は支払われない.どちらの種類のくじも,くじの販売者は,くじの販売価格のをくじへの参加料として受け取る.くじ枚の販売価格からくじへの参加料をひいた金額が,ちょうど,くじ枚に対する賞金の期待値となるように,賞金を定める.ただし,賞金が整数にならない場合は,小数点以下を切り捨てるものとする.このとき,次の問い(ⅲ),(ⅳ)に答えよ.
(ⅲ) 試行回数が回で,回の得点の和が負であれば当たりとなるくじ枚に対する賞金は,円である.
(ⅳ) 試行回数が回で,それぞれの試行で度も点をとらず,回の得点の和が点より大きい場合に当たりとなるくじを考える.このくじ枚に対する賞金の概算は,四捨五入して万の位まで求めると,万円である.なお,必要ならば,
を利用せよ.