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2007 慶応義塾大学 総合政策学部

2月19日実施

易□ 並□ 難□

【1】  a を正数とし,関数 f (x)

f(x )= ax+ a-x 2

によって定義する.このとき

f(x +y)+ f(x -y)= (1) f(x )f (y)

である.また自然数 n に対して

f(n x)= (2) f (x) f( n- (3) )x )-f ((n- (4) ) x)

となる.とくに

f(3 x)= (5) f (x) (6) - (7) f (x)

である.これらの結果から 3 次方程式

x3- 34 x- 25 28= 0

の実数解が

(8) 1 (9) + (8) -1 (9) 2

であることが分かる.

2007 慶応義塾大学 総合政策学部

2月19日実施

易□ 並□ 難□

【2】  A B C 3 人は 1 匹の猿と他の動物を飼育している. 3 人は共同で餌のマンゴーを N 個買った.ある日 3 人は別々に飼育場に行き,猿と他の動物にマンゴーを食べさせた.最初は A が行き, 1 個を猿に与え,残りの 13 を他の動物に与え, 2 3 を飼育場に残しておいた.次に B が飼育場に行き, A と同様に, 1 個を猿に与え,残りの 13 を他の動物に与え, 23 を飼育場に残しておいた.最後に C が飼育場に行き,やはり 1 個を猿に与え,残りの 13 を他の動物に与え, 2 3 を飼育場に残しておいた.翌日 3 人は飼育場に行き,残っていたマンゴーの内, 1 個を猿に与えた.すると残りのマンゴーは 3 人で 3 等分することができた.

 このような N の最小値は (10) (11) である.また一般の N はこの最小値に (12) (13) の倍数を加えたものである.

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2月19日実施

【3-2】との選択

易□ 並□ 難□

【3-1】 選択肢から最も適切なものを選びその番号を解答欄に記入しなさい.

 二つの数列 a1 a2 a3 b1 b2 b3 が与えられている. sk =a1 +a2 ++ ak としたとき

a1 b1+ a2 b2+ +a nb n= i=1 n-1 si( bi- bi+ (15) (16) )+s (17) (18) bn n2

である.さらに一般に

k= n+1 n+m ak bk= k= n+1 n+m- 1 sk( bk- bk+ (15) (16) )- sn b (19) (20) +1+ s (21) (22) b n+m m 2

となる.ある正数 M が存在し,すべての k に対して | sk| M となり,さらに数列 bn は正数で n が増えるにしたがって (23) (24) するとする.このとき

| i=1 n-1 si (bi -bi + (15) (16) )| M( b1- b (25) (26) )M b1

となる.よって

| i =1n ai bi| (27) (28) M b1

である.



[選択肢]



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2月19日実施

【3-1】との選択

易□ 並□ 難□

【3-2】 次のプログラムは 50 の値を小数第 3 位まで求め印刷するものである. B=7 から始めて, 0.1 刻みに B を増やし, B2 50 を超えたら,超える一つ前から B 0.01 刻みにして増やす.再び B2 50 を超えたら,超える一つ前から B 0.001 刻みにして増やす.再び B2 50 を超えたら,超える一つ前の B が求める値であり,刻みを 0.0001 とする.プログラムの中の空欄には選択肢から最も適切なものを選びその番号を答えなさい.

[選択肢]





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2月19日実施

易□ 並□ 難□

【4】 選択肢から最も適切なものを選びその番号を解答欄に記入しなさい.ただし n 次の多項式 a nx n+a n-1 xn -1+ +a 1x +a0 k =0n a kx k と書く.

  p が素数であれば多項式 x5 -p2 x+ p が因数分解できないことを証明する.以下

f(x )=x5 -p2 x+ p= k =05 ak xk

と書くことにする.いま f (x)= g(x )h (x) と因数分解されたとする.このとき g h (45) (46) でない (47) (48) 次以下の整数を係数とする多項式である.ここで

g(x )= k =04 bk xk b0> 0 h (x) = k =04 c kx k

とする.

a0= b0 (49) (50) = (51) (52)

であるから, b0= p c0 =1 b0 = (53) (54) c0 = (55) (56) である.前者の場合

a1= b1+ pc1 = (57) (58)

であるから, (59) (60) p (61) (62) であることが分かる.さらに

(63) (64) =b2 +b1 (65) (66) +p (67) (68) =0

であるから, (69) (70) p (61) (62) である.同様の議論により, b 3 b 4 p (61) (62) であることが分かる.ところで

(71) (72) = b4 c1+ b3 c2+ b2 c3+ b1 c4=1

であるから, (73) (74) p (75) (76) となり矛盾する.後者の場合も同様に矛盾となる.よって f (x ) の因数分解は存在しない.

[選択肢]





2007 慶応義塾大学 総合政策学部

2月19日実施

易□ 並□ 難□

2007年慶応義塾大総合政策学部【5】の図
【5】 半径 r の球面がある.球面と中心を通る平面との交わりを大円という.図のように 3 つの大円 D 1 D2 D3 A B C A B C で交差している.このとき A A B B CC は球の中心を通る.球面上の三角形 ABC を考える. α= BAC を, D2 A A を軸にして回転させ,辺 AB を辺 AC に重ねるときの回転角とし, 0α π にとる.同様に β =CBA γ= ACB を定義する.

 球面の表面積は 4 πr 2 である. D1 D2 で囲まれる球面上の 4 つの領域の中で ABC AB C をそれぞれ含む 2 つの領域の和集合を S12 とする. S12 の面積は (77) (78) α r2 である.同様のことを D 2 D3 および D 3 D1 で考えれば, S12 S23 S31 の和集合は球面全体となることが分かる.ただし, ABC ABC の和集合は S 12 S 23 S31 の共通部分となっている.このことに注意すれば ABC の面積を S としたとき

(79) (80) r2 (α +β+γ )- (81) (82) S= 4π r2

となる.とくに α= β=γ = π2 のとき, S= πr 2 (83) (84) である.また r= 2 S=8 のとき

α+β+ γ=π+ (85) (86)

となる.一般に球面上の三角形の内角の和 α+ β+γ π よりも大きくなる.

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