2008　鹿児島大学　AO数理情報科学科MathJax

【１】　次の各問いに答えよ．

(1)　次の定積分を計算せよ．

${\displaystyle {\int }_{-3}^3}(5x^3+2x^2+7x-4)\mathit{dx}$

【１】　次の各問いに答えよ．

(2)　$2$つのベクトル$\overrightarrow{x}=(a,b)\text{，}$$\overrightarrow{y}=(c,d)$が互いに直交し，ともに大きさが$1$であるとき

$\left(\begin{array}{cc}a& b\\ c& d\end{array}\right)\left(\begin{array}{cc}a& c\\ b& d\end{array}\right)$

を求めよ．

【１】　次の各問いに答えよ．

(3)　整数$600$の約数の個数を求めよ．また，その総和を求めよ．

【１】　次の各問いに答えよ．

(4)　次の公式を証明せよ．

${\displaystyle \sum _{k=1}^n}{a}^k={\displaystyle \frac{a(1-a^n)}{1-a}}$

ただし，$a$は$1$ではない定数とする．

【１】　次の各問いに答えよ．

(5)　次の分数を小数で表す．このとき，小数点以下に$0$が何個並んだあと，はじめて$0$でない数字が現れるか答えよ．

${\displaystyle \frac{1}{123456789}}$

【１】　次の各問いに答えよ．

(6)　曲線$y=\log x$に点$(0,2)$から引いた接線の方程式を求めよ．

【２】　点$\mathrm{O}$を中心とする円の直径$\mathrm{AB}$と，点$\mathrm{A}\text{，}$$\mathrm{B}$とは異なる円周上の点$\mathrm{C}$がある．点$\mathrm{C}$から直径$\mathrm{AB}$へ下ろした垂線を$\mathrm{CD}$とする．さらに，点$\mathrm{D}$を通り線分$\mathrm{CO}$に垂直な直線が線分$\mathrm{CO}$と交わる点を$\mathrm{H}$とする．このとき，次の各問いに答えよ．

(1)　$\mathrm{AD}=a\text{，}$$\mathrm{BD}=b$とする．線分$\mathrm{CD}\text{，}$$\mathrm{CH}$の長さを$a\text{，}$$b$で表せ．

(2)　(1)を用いて，次の不等式を証明せよ．

${\displaystyle \frac{a+b}{2}}\geqq \sqrt{ab}\geqq {\displaystyle \frac{2}{{\displaystyle \frac{1}{a}}+{\displaystyle \frac{1}{b}}}}$

(3)　$a\text{，}$$b$に加えて$c\text{，}$$d$も正の数とする．次の不等式を証明せよ．

${\displaystyle \frac{a+b+c+d}{4}}\geqq \sqrt[4]{abcd}$

(4)　(3)の不等式において$d={\displaystyle \frac{a+b+c}{3}}$とおくことにより，次の不等式を証明せよ．

${\displaystyle \frac{a+b+c}{3}}\geqq \sqrt[3]{abc}$

【３】　次のような数列を考える．

$41\underset{\underset{\text{差が}2}{⏟}}{}43\underset{\underset{\text{差が}4}{⏟}}{}47\underset{\underset{\text{差が}6}{⏟}}{}53\underset{\underset{\text{差が}8}{⏟}}{}61\underset{\underset{\text{差が}10}{⏟}}{}71\underset{\underset{\text{差が}12}{⏟}}{}83\underset{\underset{\text{差が}14}{⏟}}{}97\underset{\underset{\text{差が}16}{⏟}}{}113\cdots$

驚くべきことにこの$9$個の数はすべて素数であるし，実はこの先もしばらくは素数が続く．これらの素数はオイラーの素数とよばれている．次の各問いに答えよ．

(1)　この数列の第$n$項$a_n$を$n$で表せ．

(2)　実はこの数列にはいずれ素数でない数が入ってしまう．このことを示せ．

【４】　$a$と$b$を並べたものを，$a$と$b$からなる文字列という．例えば，$a$や$b\text{，}$$aba$や$ababaaabb$などは，どれも$a$と$b$からなる文字列である．$C$を

$C(0)=a\text{，}$

$C(n+1)=C(n)bC(n)$

と定義すると，$C$は負でない整数に$a$と$b$からなる文字列を対応させる．例えば，

$C(1)=C(0+1)=C(0)bC(0)=aba\text{，}$

$C(2)=C(1+1)=C(1)bC(1)=abababa$

となる．また，$l$を

$l(x)=1\text{，}$

$l(wx)=l(w)+1$

（ただし，$w$は$a$と$b$からなる文字列であり，$x$は$a$または$b\text{）}$と定義すると，$l$は$a$と$b$からなる文字列に自然数を対応させる．例えば，

$l(b)=1\text{，}$

$l(aba)=l(ab)+1=l(a)+1+1=3$

となる．このとき，次の各問いに答えよ．

(1)　$C(3)$および$l(C(3))$を求めよ．

(2)　$w$と$w^{\prime }$が$a$と$b$からなる文字列であるとき$l(w{w}^{\prime })=l(w)+l(w^{\prime })$であることに注意して，$l(C(n))$を求めよ．

(3)　任意の自然数$n$について，$\text{「}C(n)$は$a$と$b$が交互に並んだ文字列である」ことを証明せよ．