2010 北見工業大学 後期

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2010 北見工業大学 後期

易□ 並□ 難□

【1】 以下の空白をうめよ.なお,(6)については(a)〜(d)の中から適切なものを選べ.

(1)  x に関する不等式 x2+ |x| -6<0 の解は (ⅰ) < x< (ⅱ) である.

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【1】 以下の空白をうめよ.なお,(6)については(a)〜(d)の中から適切なものを選べ.

(2) 三角形 ABC において, AB=6 AC=2 ∠A= 512 π とするとき, BC= (ⅲ) ∠C= (ⅳ) であり,この三角形の外接円の半径は (ⅴ) である.

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【1】 以下の空白をうめよ.なお,(6)については(a)〜(d)の中から適切なものを選べ.

(3)  O (0 ,0,0 ) を原点とし, C を点 A ( 1,0, 0) と点 B (0 ,1,3 ) を結ぶ線分 AB の内分点とする.ベクトル OC がベクトル AB と直交しているとき,点 C の座標は (ⅵ) である.

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【1】 以下の空白をうめよ.なお,(6)については(a)〜(d)の中から適切なものを選べ.

(4)  limx (x 2-3 x+2- x)= (ⅶ)

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【1】 以下の空白をうめよ.なお,(6)については(a)〜(d)の中から適切なものを選べ.

(5)  x2010 logx dx= (ⅷ)

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【1】 以下の空白をうめよ.なお,(6)については(a)〜(d)の中から適切なものを選べ.

(6)  O=( 0 0 00 ) とする.

  2 時正方行列 A に対して, AO A が逆行列を持つための (ⅸ)

(a) 必要十分条件である

(b) 十分条件だが必要条件ではない

(c) 必要条件だが十分条件ではない

(d) 必要条件でも十分条件でもない

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【2】(1) 多項式 F (x ) (x- a) 2 で割り切れるための必要十分条件は

F( a)= 0 かつ F (a) =0

であることを示せ.

(2)  f( x)= x4- tx2 +x g (x) =mx+ n とし, G( x)= f( x)- g( x) とおく.直線 y =g( x) が曲線 y =f( x) x =a で接するとき, G( x) (x- a) 2 で割り切れることを示せ.

(3) 直線 y =g( x) が曲線 y =f( x) に点 ( a,f (a ) ) および点 ( b,f (b) ) の異なる 2 点において接しているとする.ただし b <a とする.このとき b および t a を用いて表せ.

(4) (3)の条件のもとで,直線 y =g( x) と曲線 y =f( x) で囲まれる部分の面積を求めよ.

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【3】  A=( cos 25 π-sin 25 π sin 25 πcos 25 π) E= (1 0 01 ) O=( 00 00 ) とするとき以下の問いに答えよ.

(1)  A5= E であることを示せ.

(2)  A-E が逆行列を持つことを示せ.

(3)  A4 +A3 +A2 +A+E =O であることを示せ.

(4)  A2 +A+E +A- 1+ A-2 =O であることを示せ(ただし A -2= ( A-1 )2 である).

(5)  A+A -1 =aE を満たす実数 a がひとつだけある.(4)の結果を用いて a の満たす 2 次方程式を求め, a の値を定めよ.

(6) (5)の結果を用いて cos 25 π の値を求めよ.

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【4】(1)  (x+ 1) e-x dx を求めよ.

(2) 微分可能な関数 f (x )

ex f( x)= x2+ 2x+ 0x et f( t) dt

を満たすとする. f( 0) の値を求めよ.

(3) (2)の関係式を満たす関数 f (x ) を求めよ.

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【5】 以下の文を読み,その中にある問1,問2,問3,問4,問5に答えよ.


 自然数を 6 で割ったときの余りは 0 1 2 3 4 5 のどれかになるので,どんな自然数も,その余りに応じて, 6n 6 n+1 6 n+2 6 n+3 6 n+4 6 n+5 という 6 通りの中のどれかの形をしている.ここで n 0 以上の整数を表す. 6n +1 という形の自然数を特に I と呼ぶことにしよう. I 型の自然数どうしの積はまた I 型になる.なぜなら,

(6 n1+ 1) (6 n2+ 1)= 36n1 n2 +6 n1+6 n2 +1=6 (6 n1 n2 +n1 +n2 )+1

となるからである.この積にまた I 型の自然数をかけてもやはり I 型になるので,次の命題が成り立つことがわかる.

命題A q1 qk をいくつかの I 型の自然数とすると,これらの積 q1 q k もまた I 型の自然数である.

 さて,素数というのは, 1 と自分自身以外の約数を持たないような 2 以上の自然数のことである.素数も上の 6 通りのどれかの形をしているわけだが, 6n 6n +2 6 n+4 はすべて偶数,すなわち 2 を約数として持つので, 3 以上の素数がこの形をしていることはない.また, 6n+ 3=3 (2 n+1 ) 3 を約数として持つので, 5 以上の素数がこの形をしていることはない.これらのことから,次の命題が成り立つことがわかる.

命題B 5 以上の素数は, 6n+ 1 かまたは 6 n+5 のどちらかの形をしている.

  6n+ 5 という形の自然数を V と呼ぶことにする.

 次の定理を証明しよう.

定理 V 型の素数は無限個ある.

証明:背理法で証明する.すなわち, V 型の素数が有限個しかないと仮定して,矛盾が生じるということを示す.

  V 型の素数が有限個しかないと仮定して, p1 p2 pr を小さい方から順に並べたすべての V 型の素数とする.例えば, p1= 5 p 2=11 p3 =17 p 4=23 などである.

  M=6 p2 p r+5 という V 型の自然数を考える.すなわち, p1 =5 以外の V 型の素数すべての積 p2 p r 6 をかけて,さらにそれに 5 を加えたものが M である.この M と, p2 pr の中の個々の p i とを比較すると, M p i を少なくとも 6 倍以上してから 5 を加えたものなので,どの p i よりも真に大きい.すなわち, M はどんな V 型の素数よりも大きい.

  M は素数であるか,素数ではないかのどちらかではあるが, M は素数ではないことがわかる.

問1:なぜ M が素数ではないのか,その理由を説明せよ.

  M は素数ではないので, 2 つ以上の素数の積に素因数分解することができる.

  M=q 1q 2 qk M の素因数分解とする.すなわち, q1 q2 q k はすべて素数である.

  M 2 の倍数ではない.このことを背理法で示そう. M 2 の倍数であると仮定すると,ある自然数 m があって M =2m となっている. M=2 m=6 p2 p r+5 なので, 2m -6p 2 pr =5 となるが,これは 2 (m -3p 2 pr )=5 ということである.左辺は 2 の倍数であるのに対し右辺はそうではないので矛盾である. M 2 の倍数であると仮定して矛盾が生じたので, M 2 の倍数ではないことが示された.同様に, M 3 の倍数ではないことを示すことができる.

問2 M 3 の倍数ではないことを背理法で示せ.

 さらに, p2 pr はすべて 11 以上の素数なので, M 5 の倍数でもない.

問3 M 5 の倍数ではないことを背理法で示せ.

  M の素因数の中に 2 3 5 は含まれないので, q1 q2 q k はすべて 7 以上の素数である.命題Bから,各 q i I 型であるかまたは V 型であるかのどちらかであるが,実は,各 q i はすべて I 型である.このことを背理法で示そう.

  q1 q2 qk の中に V 型の素数 q i があったと仮定する. qi 7 以上の V 型の素数なので p2 pr のどれかに一致している. qi =pj だとすると, M=q 1q 2 qk 11 以上の V 型の素数 p j の倍数となり矛盾が生じる.

問4 M=q 1q 2 qk 11 以上の V 型の素数 p j の倍数であると,なぜ矛盾が生じるのかを説明せよ.

  q1 q2 qk の中に V 型の素数 q i があると仮定して矛盾が生じたので, q1 q2 qk の各 q i はすべて I 型であることが示された.

  q1 q2 qk はすべて I 型であることが分かったが,そうすると命題Aから矛盾が生じる.以上から定理が証明された.

問5:なぜ命題Aから矛盾が生じるのか,その理由を説明せよ.

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