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で定義されるを平均値と呼ぶ.下表のような,それぞれ個のデータからなる組のサンプルを考えると,いずれもその平均値はである.しかしながら,データのバラツキ具合に着目すると,サンプルにおけるデータは平均値からのバラツキが大きく,サンプルにおけるデータは平均値からのバラツキが小さいことが読み取れる.
【サンプル】 | |
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データと平均値との差を偏差と呼ぶ.この偏差を用いて,
で定義されるは分散と呼ばれ,データのバラツキ具合を表す指標として用いられる.以下の問いに答えよ.
問1 分散との比較において,以下の(a)から(c)の指標がデータのバラツキ具合を表す指標として好ましくないと考えられる理由をそれぞれ簡潔に述べよ.
(a)
(b)
(c)
問2 分散の計算に際しては,以下の式が用いられることもある.
この計算式が上記の分散の定義式と同値であることを示すとともに,この計算式を用いる利点について簡潔に説明せよ.
問3 を定数とし,なるデータについて,その平均値と分散をそれぞれとを用いて表せ.
問4 「データと平均値との差の平方和は,他のいかなる一定値との差の平方和よりも小さい」という次式を証明せよ.
問5 分散の正の平方根は標準偏差と呼ばれ,分散と同じくデータのバラツキ具合を表す指標として用いられる.分散に対する 標準偏差の利点について簡潔に説明せよ.
問6 なるデータについて,その平均値と分散を求めよ.なお,解答に際しては,結果だけでなくその導出過程を示すこと.
問7 問6におけるデータを活用したものに,で与えられる偏差値がある.偏差値はテストの成績などの相対的な評価に用いられることが多いが,その利点について簡潔に説明せよ.
問8 偏差値を評価指標として用いることが好ましくないと考えられる状況について,簡潔に説明せよ.