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2017 京都大学 特色入試総合人間学部

理系

配点25点

易□ 並□ 難□

【1】  n を正の整数とする.表に○か×が描かれた n 枚のカードが裏を上にして横一列に置かれており,カードには左端から順に 1 2 n と番号が振られている. 0 以上 n 以下のある整数 m に対し,左から m 枚が○であり残りが×であることは分かっているが, m の値は分かっていないとする.例えば m=0 なら全てのカードは×である.×が高々 2 回現れるまでカードを 1 枚ずつ裏返すことにより m の値を知る方法を考える.

2017年京都大特色入試総合人間学部【1】2017105410201の図

図1

2017年京都大特色入試総合人間学部【1】2017105410201の図

図2

  n=3 のときには,「最初に番号 2 のカードを裏返し,それが○なら次に番号 3 のカードを,×なら番号 1 のカードを裏返す」という方法により,どのような場合でも確実に m の値を知ることができる.このような,それまでに裏返したカードから得られた情報に基づいて次に裏返すカードを決めるような裏返す順番の決め方で,×が高々 2 回現れるまで裏返すことにより,どのような場合でも確実に m の値を知ることができるものを,大きさ n の問題を解く手順と呼ぶことにする.上記の手順を図1のように表すことにする.また,図2は大きさ 3 の問題を解く手順の別の例である.

 それぞれの手順において,裏返す必要のある回数の最大値をその手順の効率と呼ぶことにする.図1の手順の効率は 2 であり,図2の手順の効率は 3 である.大きさ n の問題を解く手順の効率の最小値を P (n) とおく.

問1  P(n+ 1)P (n)+ 1 であることを示せ.

問2  n<n ならば P (n) P(n ) であることを示せ.

問3  n を大きくすると, P(n ) はいくらでも大きな値をとることを示せ.

 問1~間3と P (1)= 1 より, 1 以上の整数 p に対し, P(n )p となる整数 n のうち最大のものが存在することがわかる.このような n N (p) とおく.

問4  N(1 ) および N( 2) を求めよ.

問5  p2 のとき, N(p ) p N( p-1) で表せ.

問6 大きさ 10 の問題を解く手順のうち,効率が P( 10) であるものの例を 1 つ,図で表せ.



2017 京都大学 特色入試総合人間学部

理系

配点25点

易□ 並□ 難□

【2】 双曲線 y= 1x x>0 の部分を C P(X, Y) を第 1 象限の点とする.点 P から C へ接線が 2 本引けて,それらの接点を Q (α, 1α) R (β, 1β) 0< α<β とすると ∠QPR 34 π となるという.このような点 P 全体の軌跡を γ とする.

問1 軌跡 γ の方程式を求めよ.

問2 軌跡 γ x 軸の x0 なる部分, y 軸の y0 なる部分の 3 つで囲まれる図形の面積を S とすると

4(2 -1)< S<2

が成り立つことを示せ.

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