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2017 京都大学 特色入試理学部

配点20点

易□ 並□ 難□

【1】  r 0<r 12 を満たす有理数とする. xy 平面上の点列 P 1 P2 P3

OP 1= (1,0 )

OP 2= (0,1 )

OP n+2 ={2 cos(π r)} O Pn+1 - OPn n= 12 3

で定める.以下の条件(A)を満たすような r をすべて求めよ.

(A) すべての自然数 n について, | OPn | 1 が成立する.

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配点20点

易□ 並□ 難□

【2】  n を自然数とする.実数 an

an= 32 2 x2 n1 x2+1 dx

で定める.

 以下の設問に答えよ.

(1)  a1 a2 を求めよ.

(2) すべての自然数 n に対し, an は正の有理数であることを示せ.さらに, an を互いに素な自然数 bn cn を用いて an =cn bn と表すとき, bn は奇数であることを示せ.

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配点20点

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【3】  A B 2 人が次のゲームを行う,初期状態として,台の上に n 個の石が置いてある.最初に A 次に B の順で交互に,台から 1 個以上の石を取り除いていく,ただし一度に取り除く個数は自然数の 2 乗でなければならない.台の上に石がない状態にした方を勝者として,そこでゲームを終了する.

 このゲームが先手必勝であるとは, A が自分の番で取り除く石の個数を適切に選択していけば, B がいかなる選択を行っても,必ず A が勝利できることとする.同様に,このゲームが後手必勝であるとは, B が自分の番で適切に選択を行っていけば,Aがいかなる選択を行っても必ずBが勝利できることとする.

 例えば, n=10 のとき,最初に A が取り除ける石の個数は 1 4 9 のいずれかである.

A 1 個取り除くならば,残りの石の個数は 9 となる.この状態において B が取り除ける石の個数は 1 4 9 のいずれかである. B 9 個取り除くという選択を行うと B が勝利する,

A 9 個取り除くならば,残りの石の個数は 1 となる.次に B 1 個取り除いて B が勝利する.

A 4 個取り除くならば,残りの石の個数は 6 となる.この状態において B が取り除ける石の個数は 1 4 のいずれかである. B 4 個取り除くという選択を行うと,残りの石の個数は 2 となる.この状態において A が取り除ける石の個数は 1 のみであり,その次に B 1 個取り除いて B が勝利する.

したがって, B が自分の番で取り除く石の個数を適切に選択していけば,必ず B が勝利できるので, n=10 のときのゲームは後手必勝である.

 以下の設問に答えよ.

(1) どの自然数 n に対しても,このゲームは先手必勝または後手必勝のいずれか一方であることを示せ.

(2)  n=456 のとき,このゲームは先手必勝であることを示せ.

(3) このゲームが後手必勝となる n は無限に多く存在することを示せ.

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配点20点

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【4】  xy 平面上の格子点とは,その点の x 座標と y 座標がともに整数となる点のことをいう. n 2 以上の整数とする. xy 平面上で不等式

0xn- 1 0y 5y x

2017年京都大特色入試理学部【4】2017105410304の図

で表される領域を Dn とする. Dn に属する格子点の個数を Sn とおく.

 例えば, n=5 のときは,領域 D5 に属する格子点は (0 ,0) (1,0 ) (2,0 ) (3,0 ) (4,0 ) (3,1 ) (4,1 ) 7 個であるから, S5=7 となる.また, n=9 のときは,右の図のように領域 D9 に属する格子点は全部で 21 個存在するから, S9=21 である.

以下の設問に答えよ.

(1)  limn Sn n2= 510 を示せ.

(2) 以下の条件(H)を満たすような実数 C は存在しないことを示せ.

(H) すべての自然数 n について, |Sn 5 n210 |<C が成立する.



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