2019 島根大学 推薦I総合理工(知能情報デザイン学科)学部MathJax

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2019 島根大学 推薦I総合理工(知能情報デザイン学科)学部

易□ 並□ 難□

【1】 ジョーカーを除く,トランプのカードの数字や J (ジャック), Q (クイーン), K (キング), A (エース)の印刷されている面を表,そうでない面を裏とする.表1のように,赤と黒のカードの状態を 0 から 3 の整数で表す.カードの組は,中括弧 { } で囲み,その組のカードの並びを上から順にカンマ , 区切りで示す.例えば, {0 ,3,2 ,1} 4 枚のカードが上から順に赤の表,黒の裏,赤の裏,黒の表のように重なっている組である. { } はカードを含まない空の組とする.カードには表2の操作を行うことができる.以下の問に答えよ.

表1.カードの値

0 2
1 3

表2.カード操作

記法 操作
get( A, B, n) A の上から n 枚のカードを取り,組 B の上に置く. n - 1 のとき,または n A の枚数を超えているときは,組 A のカードをすべて組 B の上に置く. A= {0, 1,2, 3} B= {3 } のとき, get( A, B, 2) の結果, A= {2, 3} B= {0, 1,3 } となる.
flip( A) A のカードを重ねたままひっくり返す. A= {0, 1,2, 3} のとき, flip( A ) の結果, A= {1, 0,3, 2} となる.
split( A, B ) A から偶数枚目のカードを抜き取り,組 B とする.操作前の組 B は空でなければならない. A= {0, 1,2, 3} B= { } のとき, split( A, B) の結果, A= {0, 2} B= {1, 3} となる.
cut( A,n ) A の上から n 枚のカードを取り,組 A の下に置く. n A の枚数を超えている場合は,カードの順は変化しない. A= {0, 1,2, 3} のとき, cut( A,2 ) の結果, A= {2, 3,0, 1} となる.
複数の操作を連続して行う. A= {0, 1,2, 3} のとき, flip( A) flip (A ) の結果, A= {0, 1,2, 3} となる.

(a)  X= {2, 3,2, 3,2, 3} Y= { } のカードの組がある.これらに対し,以下の操作を行うと,組 X 0 3 のみ,つまり「表のカードはすべて赤,裏のカードはすべて黒」となる.1)から5)における組 X と組 Y を示せ.

get( X, Y, 2) 1) flip( Y) 2) get( Y, X, -1 ) 3) split( X, Y ) 4) flip( X) 5) get( Y, X, -1)

(b)  1 枚以上のカードを持つ任意の組 A に対する操作 cut ( A, n) を何回かの get 操作の組合せで表せ. n は正の整数とする.

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易□ 並□ 難□

【2】 自然数全体の集合を N とする.すなわち N= {1, 2,3, 4, } である.いま, aN b N として, a b を割り切るとき a | b と書く.すなわち a |b とは, b=a ×k となる自然数 k が存在することである.

 ここで自然数の組 ( a,b ) において, a| b または b | a が成り立つときに ( a,b) A となる集合 A を定義する.すなわち A a |b または b |a であるすべての自然数の組 ( a.b ) を要素とする集合である.このとき,以下の問に答えよ.

(a)  (9 ,x) A となる自然数 x を小さいものから 5 つ求めよ.

(b) すべての自然数の組 (a ,b ) について,「 ( a,b ) A であれば,かならず ( b,a ) A である」ことを証明せよ.

(c) 「 ( a,b) A かつ ( b,c ) A であれば,かならず ( a,c) A である」という主張は正しいか,正しければそれを証明し,正しくなければ反例をあげよ.

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易□ 並□ 難□

【3】 次の 4 つの手順によりアルゴリズムを定義する.

1.  xy である 2 つの正整数 x y を入力とする.

2.  x y で割った余りを z とする.

3.  x 0 のとき, y を出力して終了する.

4. 現在の y の値を新たに x とし,現在の z の値を新たに y として手順2へ戻る.

このとき,以下の問に答えよ.

(a)  x=186 y=48 のとき,アルゴリズムの出力結果を求めよ.ただし,計算過程も述べよ.

(b)  x=6848 y=2640 のとき,アルゴリズムの出力結果を求めよ.ただし,計算過程も述べよ,

(c) 一般的に,入力した値 x y とアルゴリズムの出力結果にはどのような関係があるのか述べよ.

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易□ 並□ 難□

【4】 いびつな形のコインがある.このコインでコイン投げ試行を 40 回行ったところ以下の結果を得た.

裏裏表裏表表表裏表裏表裏表表表裏表表裏表

裏表表表裏表裏表表表裏表表裏表裏表裏表裏

(a) この 40 回の試行でコインの表と裏が出るそれぞれの確率を求めよ.

(b) このコインでゲームを行う.プレイヤーは持ち点から自由に表か裏かを賭け,その面が出れば賭けた点と同じ点を貰えるが,逆であったら没収される.例えば, 1 回のゲームでプレイヤーが表に 100 点賭け,表が出た場合には,賭け点の 100 点が戻り,さらに同点の 100 点を受け取る事が出来る.逆に裏が出た場合には賭け点の 100 点が没収される.いま,持ち点が 1000 点あり, 10 回のゲームをするとき,あなたはどのような賭け方をするか.賭け方と期待される結果を示しなさい.

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