2019 広島大学 後期

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2019 広島大学 後期

理学部数学科

易□ 並□ 難□

【1】 複素数 α β γ が表す複素数平面上の点を,それぞれ, A B C とし,複素数平面の原点を O で表す.ただし, A B AO とする.以下の問いに答えよ.

(1) 方程式 z α+ z α = 1 を満たす複素数 z が表す点の複素数平面上の軌跡は,線分 OA の垂直二等分線であることを示せ.

(2)  |α |= |β |=1 とする.複素数平面上において,直線 AB 上の点を表す複素数 z は,方程式 z +αβ z =α+ β を満たすことを示せ.

(3)  |α |= |β |=1 とする.複素数平面上において,点 C を通り直線 AB に垂直な直線上の点を表す複素数 z は,方程式 z -αβ z =γ- αβ γ を満たすことを示せ.

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理学部数学科

易□ 並□ 難□

【2】 座標平面上を運動する点 P ( x( t), y( t) ) の座標が,次のように与えられているとする.

(x ( t), y( t) )=( F( t) cost, F( t) sint )

ここで, F( t)= 0t eθ sinθ dθ とする.以下の問いに答えよ.

(1)  t=0 t= π4 t= π2 における点 P の座標をそれぞれ求めよ.

(2)  0<t < π2 のとき, x( t)> 0 y( t)> 0 dy ( t) dt >0 であることを示せ.

(3) 変数 t 0 t π 2 の範囲を動くとき P によって描かれる曲線と, y 軸によって囲まれる図形の面積は,次の定積分

0π2 x ( t) dy ( t) dt dt

の値と等しいことを示せ.

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理学部数学科

配点25点

易□ 並□ 難□

【3】 座標平面上の点 A ( 1,2 ) と点 B ( -1,- 2) からの距離の差が 2 であるように動く点が描く双曲線を C とする.以下の問いに答えよ.

(1) 変数 t を実数として, x 軸上の点 Q ( t,0 ) を考える.線分 AQ の長さと線分 BQ の長さの差を g ( t) とする.極限値

limt g( t)

を求めよ.

(2) 双曲線 C の方程式を求めよ.ただし,答えは

ax 2+b xy+c y2 +dx +ey +f=0

a b c d e f は実数)の形に書くこと.

(3) 方程式 y =mx で表される直線と,双曲線 C が共有点を持つような実数 m の範囲を求めよ.

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理学部数学科

易□ 並□ 難□

【4】 各自然数 n に対して,初項 n -1 公差 2 の等差数列を考える.この等差数列の最初の n 項の和を a n とする.以下の問いに答えよ.

(1)  an n の式として表せ.

(2) 自然数 k 1 に対して,数列 { an } の和

S( k)= n=1 ka n

k の式として表せ.

(3)  S( k) を(2)で定めた和とする.次の等式

limm 1 logm k=2 m k 2S (k ) = 32

を示せ.

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理学部数学科

易□ 並□ 難□

【5】 一つの目が赤,もう一つの面が黒に塗られたカード 1 枚が,赤い面を上にして置いてある.また,点 Q は数直線上の原点にある.カード面の色に応じて,次の操作を繰り返し行う.

・カードが赤い面を上にして置かれているとき,表の出る確率が 110 のコインを投げる.コインの表が出ればカードをひっくり返し,点 Q を正の方向に 1 動かす.コインの裏が出ればカードはそのままにして,点 Q は動かさない.

・カードが黒い面を上にして置かれているとき,表の出る確率が 25 のコインを投げる.コインの表が出ればカードをひっくり返し,点 Q は動かさない.コインの裏が出ればカードはそのままにし,点 Q を負の方向に 1 動かす.

上記のいずれの操作においても,コインを投げるときコインの表が出るか裏が出るか,必ずどちらか一方が起こるものとする.以下の問いに答えよ.

(1) 自然数 n に対し,上の操作を n 回繰り返した後,カードが赤い面を上にして置かれている確率を P n とする. Pn+ 1 P n を用いて表せ.

(2)  Pn を(1)で定めた確率とする. Pn n を用いて表し,極限値

limn Pn

を求めよ.

(3) 上の操作を 2 回繰り返した後,点 Q が原点にある確率を求めよ.

(4) 上の操作を 2 回繰り返した後,点 Q が原点にあるとする.この条件のもとで,カードが赤い面を上にして置かれている確率を求めよ.

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