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【3】 関数に対して,以下の手順で平面上の点を順に決めていく.
(手順1)点をとする.点を通り,軸に垂直な直線と曲線との交点をとする,
(手順2)点における曲線の接線をとする.点を通り,に垂直な直線をとする.さらに,と軸との交点をとする.また,点を通り,軸に垂直な直線と曲線との交点をとする.
(手順3)に対して,点における曲線の接線をとする,点を通り,に垂直な直線をとする.さらに,と軸との交点をとする.また,点を通り,軸に垂直な直線と曲線との交点をとする.
以下の問いに答えよ.
(1) 直線の方程式をそれぞれ求めよ.また,点の座標を求めよ.
(2) 点の座標を求めよ.
(3) 自然数に対して,点の座標をを用いて表せ,さらに,表した座標が正しいことを,数学的帰納法を用いて示せ.
(4) 自然数に対して,三角形の面積をとし,関数と直線で囲まれた図形の面積をとする.このとき,とをそれぞれを用いて表せ,また,の値を求めよ.
【4】 以下の文を読み,その中にある空欄(ⅰ)〜(ⅹ)をうめよ.
を以上の自然数とする.縦個,横個のマス目の中から,縦および横に隣り合わないようにして,三つのマス目を選ぶことを考える.この選び方の総数をとするとき,をの式で表そう.
ならば,右の図のように,であることがわかる.
なお,選んだマス目の中心に●を書くことにする.また,マス目の中の横の並びを上から順に第行,第行,第行と名前をつける.さらに,縦の並びを左から順に第列,第列,第列と名前をつける.
次に,の場合を考察しよう.三つのマス目の選び方を次の(3.a)〜(3.d)の通りの場合に分けて考える.
(3,a) 各行から一つずつ選ぶとき,この選び方の総数をとする.
例えば,右の図のような選び方である.このような選び方の総数は次のようにして求めることができる.まず,第行の三つのマス目の中から一つを選ぶ.次に,第行の三つのマス目の中から,第行で選んだ列以外の一つを選ぶ.最後に,第行の三つのマス目の中から,第行で選んだ列以外の一つを選ぶ.したがって,である.
(3,b) 第行の中から二つのマス目を選び,残りの一つを第行または第行から選ぶことを考えよう.このときの選び方の総数をとする.
第行の三つのマス目の中から二つを隣り合わないように選ぶならば,右の図のように,第列と第列を選ばなければならない.さらに,もう一つのマス目は第行の中から第行で選ばれた列以外のマス目(*印を付けた箇所),または第行の任意のマス目から選べばよい.よって,である.
(3,c) 第行の中から二つのマス目を選び,残りの一つを第行または第行から選ぼう.このときの選び方の総数をとする.第行から二つを選ぶならば,第列と第列を選ばなければならない.さらに,もう一つのマス目は第行および第行の中から,第行で選ばれた列以外のマス目を選べばよい.したがって,となる.
(3,d) 第行から二つ選び,残りの一つを第行または第行から選ぶとき,この選び方の総数をとする.この選び方と(3,b)の上下を反転させたものとが一致することに注意すれば,容易にが得られる.
以上から,であることがわかる.
以下において,一般のの場合を考察しよう.ただし,とする.このときの三つのマス目の選び方を次の(n,a)〜(n,e)の通りの場合に分けて考える.
(n,a) 各行からマス目を一つずつ選ぶことを考えよう.この選び方の総数をとする.このとき,(3,a)と同様に考えると,が得られる.
(n,b) 第行から二つのマス目を選び,残りの一つを第行または第行から選ぶことを考える.このときの選び方の総数をとする.
第行の個のマス目の中から,二つのマス目を隣り合わないように選ぶときの場合の数をとする.を求めるのに際し,選ばれた二つのマス目の間に一つ以上の選ばれていないマス目が入っている場合の数を数えあげよう,以下において,選ばれないマス目のことをカラ(空)と書くことにする.また,選ばれた二つのマス目に対して,左にあるマス目の左に箱選ばれた二つのマス目の間に箱右にあるマス目の右に箱を用意する.さらに,箱にはすでにカラが一つ入っているとする.このとき,残りの個のカラを三つの箱に入れる場合の数を考えればよい.
例えば,で,残りの個のカラをに二つ,に一つ,に一つ入れたときは
となる.このように考えることにより,を得ることができる.
さらに,もう一つのマス目は第行の中から第行で選ばれた列以外のマス目,または第行の任意のマス目から選べばよい,よって,である.
(n,c) 第行の中から二つのマス目を選び,残りの一つを第行または第行から選ぶとき,この選び方の総数をとする.第行から二つのマス目を隣り合わないように選ぶ場合の数はである.さらに,もう一つのマス目は第行および第行の中から,第行で選ばれた列以外のマス目を選べばよい.したがって,を得ることができる.
(n,d) 第行の中から二つのマス目を選び,残りの一つを第行または第行から選ぶとき,この選び方の総数をとする.この選び方と(n,b)の上下を反転させたものとが一致することに注意すれば,が得られる.
(n,e) 一つの行の中から三つのマス目を選ぶとき,この選び方の総数をとする.これはを導き出したときと同様に,選ばれたマス目の間に一つ以上のカラが入っている場合の数を求めればよい,すなわち,カラが入る箱を左から順にとし,箱と箱にはすでにカラが一つずつ入っているとする.残りの個のカラを四つの箱に入れる場合の数を求めよう.例えば,で,残りの個のカラをに一つ,に一つ入れたときは
となる.さらに,行の選び方が通りであることも考慮すると,を導き出すことができる.
以上により,に対して,であることがわかる.なお,この式はおよびでも成り立つ.