2023 広島大学 総合型選抜教育学部技術・情報系

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2023 広島大学 総合型選抜

教育学部第二類技術・情報系コース

易□ 並□ 難□

【2】 重さを測りたい物体があり, 1 つのてんびんと複数の分銅を使って物体の重さを推定したいとする.重さが 2 k-1 の分銅 k=1 2 N を重い方から順番に使って,物体の重さ x を推定するとし,小数点以下は切り捨てて推定した値を m とする.ただし, N は正の整数であり, x は整数でないとする.また,用いる分銅の重さはすべて異なるとする.

  N=3 の場合の具体例を考える.物体をてんびんの左の皿に載せ,重さが 4 2 1 の分銅を順番に用いながら,てんびんの右の皿に載せるか載せないかで物体の重さを推定する. x=5.5 である場合,以下のように x の推定値 m を求めることができる.

Step1: x=5.5 の物体と,重さ 4 の分銅を比較する. x>4 であるので,重さ 4 の分銅はてんびんの右の皿に載せたままにし,残す分銅の合計を r 1=4 とする.

Step2: x=5.5 の物体と,重さ 4 2 の分銅の合計 6 を比較すると x <6 であるので,重さ 2 の分銅はてんびんの右の皿から降ろし,残す分銅の合計を r 2=4 とする.

Step3: x=5.5 の物体と,重さ 4 1 の分銅の合計 5 を比較すると x >5 であるので,重さ 1 の分銅はてんびんの右の皿に載せたままにし,残す分銅の合計を r 3=5 とする.

以上の 3 回のStepにより 5 <x<6 であることが分かる.したがって,物体の重さの推定値は m =5 となる.

 これらのことを踏まえて,以下の問いに答えなさい.回答欄に(1),(2)を記載すること.

(1)  N=3 とし,重さが 8 未満の物体の重さ x の推定値 m を求めたいとする. 1 つのてんびんと重さが 4 2 1 の分銅を順番に使って,上記の具体例のように推定値を求める.物体の重さ x が未知である場合に, m<x< m+1 となるような m はどのように求められるか,Step1,Step2,Step3の手順で記述しなさい.ただし,Step k k=1 2 3 において,てんびんの左側の皿に載せる物体の重さ x と右側の皿に載せた分銅の合計の重さのどちらが大きいかで場合分けを行い,それに対し,てんびんの右側の皿に残す分銅の重さの合計値 r k について r k-1 を使って記述しなさい. r0 =0 とするが,Step1で r 1 を記述するために r 0 を用いなくても良い.

(2) 物体の重さ x 0 <x<2 N をみたしているとする 0<N< 6 このとき,重さ 2 k-1 の分銅 k=1 2 N を使って m <x<m +1 となる m を求めたい.(1)の手順を一般化することで x を推定した値 m がどのように求められるか,手順を記述しなさい.

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