2023 広島大学 総合型選抜理学部数学科

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2023 広島大学 総合型選抜

理学部数学科

易□ 並□ 難□

【1】  x 座標と y 座標がともに整数である座標平面上の点を格子点と呼ぶことにする.以下の問いに答えよ.

(1) 直線

l1 y= 710 x+ 15

上の格子点を一つ与えよ.

(2) 直線

l2 y= 15 x+ 710

上に格子点は存在しないことを示せ.

(3) 放物線

C1 y= 15 x 2+ 15

上には無限個の格子点があることを示せ.

(4) 放物線

C2 y= 25 x2 + 15

上に格子点があるかどうかを,理由とともに述べよ.

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易□ 並□ 難□

【2】  a を実数とし, O (0 ,0) を原点とする座標平面上の曲線 C y= 13 x3-a x を考える.曲線 C 上の点 P における曲線 C の接線を l P とおく.以下の問いに答えよ.

(1) 原点 O における C の接線 l O の方向ベクトルで単位ベクトルであるものを a を用いて表せ.

(2)  lP l O が垂直であるような点 P が存在するための a の条件を不等式により表せ.また,そのような点 P x 座標を a を用いて表せ.

(3) 次の条件 A を満たすような実数 b 0 の値の範囲を求めよ.

条件 A{ (2)で得られた条件を満たす実数 a と,-b tb を満たす実数 t をどのように選んでも, P (t, 13 t 3-a t) における C の接線 lP lO は垂直ではない.

(4)  a は(2)で得られた条件を満たすとする.次の条件 B を満たす C 上の点 P x 座標の範囲を a を用いて表せ.

条件 B lQ l P が垂直になるような C 上の点 Q が二つ以上存在する.

ただし, lQ は曲線 C 上の点 Q における曲線 C の接線を表す.

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【3】 数列 { an } に対し

an =a n+1 -an n=1 2 3

により定まる数列 { an } を,もとの数列 { an } の階差数列という.数列 { an } の階差数列を { an } と表し, {a n } の階差数列を { an } と表す.以下の問いに答えよ.

(1)  an= n2+ n+1 n=1 2 3 により定まる数列 { an } について,数列 { an } {a n } {a n } の一般項をそれぞれ求めよ.

(2) 数列 { an } について, {a n} が等差数列であることと,すべての自然数 n について an =0 となることが同値であることを示せ.

(3) 数列 { xn } {y n} がともに等差数列であっても,

an= xn yn n=1 2 3

により定まる数列 { an } は等差数列であるとは限らないことを,具体的な反例を挙げて説明せよ.

(4) 数列 { xn } {y n} に対し, an= xn yn n=1 2 3 により定まる数列 { an } は,すべての自然数 n について

an =xn +1 yn +xn yn

を満たすことを示せ.ただし, {xn } {y n} の階差数列をそれぞれ { xn } {yn } と表すものとする.

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【4】 正の実数 k a b に対して, t の関数

f( t)= cosk t g( t)= be -at

を考える.以下の問いに答えよ.

(1) 条件 x =2 cos π4 x かつ 0 <x<2 を満たす実数 x 1 のみであることを示せ.

(2) 次の条件がすべて成り立つとき, k a b の値を求めよ.

g (1 )= (2- k2 )g (1 ) f( π4 )= g( π4 ) f ( π4 )= g ( π4 )

(3) (2)求めた k a b に対し,次の極限値を求めよ.

limR ( 0π4 ( f (t) )2 dt+ π4R ( g (t) )2 dt)

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【5】  n 3 以上の整数とする. n 個の数 1 2 n を重複することなく縦方向に並べてできる順列に対し,次の手続きを考える.

まず c 0 x n とおき,次の操作を x 0 となるまで繰り返す.

操作 { 順列の中で x が一番下ではなく,かつ x 一つ下にある数 y x 未満のときは, x y を順列の中で入れ替えることにより 新たな順列を作り, さらに c 1 だけ増やす. そうでないときは x から 1 だけ減じた数を 改めて x とおき, c は変化させない.

この操作が終了したときの c の値を,元の順列の入れ替え数という.

  n=4 のとき,この手続きを次の(例1)の一番左にある順列に施すと,矢印の順に変化していくことになる.

(例1)

順列

2 2 2 2 1 1 1
1 1 1 1 2 2 2
4 3 3 3 3 3 3
3 4 4 4 4 4 4
x の値 4 4 3 2 2 1 0
c の値 0 1 1 1 2 2 2

 したがって,上の(例1)の一番左にある順列の入れ替え数は 2 である.以下の問いに答えよ.

(1)  n=3 のときの順列をすべて挙げ,それぞれの順列の入れ替え数を求めよ.

(2)  1 から 4 までの数が一つずつ書かれた 4 枚のカードをよくかき混ぜ,縦方向に並べて順列を作る.この順列において 4 が一番下であるとき,順列の入れ替え数が 2 である条件付き確率を求めよ.

(3)  1 から n までの数が一つずつ書かれた n 枚のカードをよくかき混ぜ,縦方向に並べて順列を作るとき,この順列の入れ替え数が 2 である確率を求めよ.

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