2023　高知工科大学　総合選抜情報学群数学①MathJax

【１】　関数$f(x)$を$f(x)=-x^2+8x\text{，}$関数$g(x)$を$g(x)={\displaystyle \frac{1}{2}}x$とする．点$\mathrm{O}$を原点とする座標平面上に，曲線$C\text{：}y=f(x)$と直線$l\text{：}y=g(x)$がある．

　以下の文章中の空欄$\text{ア}\text{〜}$$\text{ウ}\text{，}$$\text{カ}\text{，}$$\text{ク}\text{・}$$\text{ケ}$に入れるのに最も適当なものを解答群のうちから一つずつ選びなさい．また，空欄$\text{エ}\text{，}$$\text{オ}\text{，}$$\text{キ}\text{，}$$\text{コ}$にあてはまる数をそれぞれ答えなさい．

(1)　$t\ne 4$とする．曲線$C$上に点$\mathrm{P}$$(t,-t^2+8t)$をとり，点$\mathrm{P}$における$C$の接線を$m$とする．さらに，直線$m$と$x$軸との交点を$\mathrm{Q}$とする．

　直線$m$の傾きは$\text{ア}$であり，直線$m$の式は$\text{イ}$である．直線$\mathrm{OP}$の傾きは$\text{ウ}$である．

　直線$m$が直線$l$と平行になるのは$t=\text{エ}$のときである．

　$\mathrm{▵OPQ}$が$\mathrm{OP}=\mathrm{PQ}$の二等辺三角形となるのは$t=\text{オ}$のときである．

(2)　$t\ne \text{エ}$とする．(1)と同様に，曲線$C$上に点$\mathrm{P}$$(t,-t^2+8t)$をとり，点$\mathrm{P}$における$C$の接線を$m$とする．また，直線$l$上に点$\mathrm{R}$$(2t,t)$をとり，直線$m$と直線$l$の交点を$\mathrm{S}$とする．

　点$\mathrm{S}$の$x$座標は$\text{カ}$である．点$\mathrm{S}$が線分$\mathrm{OR}$上にあり，$\mathrm{OS}:\mathrm{SR}=2:1$であるとき，$t=\text{キ}$である．

(3)　$0<t<{\displaystyle \frac{15}{2}}$とする．(2)と同様に，曲線$C$上に点$\mathrm{P}$$(t,-t^2+8t)$をとり，直線$l$上に点$\mathrm{R}$$(2t,t)$をとる．また，点$\mathrm{P}$を通り$y$軸に平行な直線と，直線$l$との交点を$\mathrm{T}$とする．

　このとき，線分$\mathrm{PT}$の長さは$\text{ク}$であり，$\mathrm{▵OPT}$の面積は$\text{ケ}$である．

　$t=4$のとき，$\mathrm{▵OPR}$の面積は$\text{コ}$である．

【２】　$0<x<\pi \text{，}$$n$を自然数とし，数列$\{a_n\}\text{，}$$\{b_n\}$を

$a_n=\cos {\displaystyle \frac{x}{2^n}}\text{，}$$b_n=\sin {\displaystyle \frac{x}{2^n}}$

で定義する．次の各問に答えなさい．解答にあたっては，解答の過程も記述しなさい．

(1)　すべての自然数$n$に対して

$a_{n+1}{b}_{n+1}={\displaystyle \frac{1}{2}}{b}_n$

であることを示しなさい．

(2)　数列$\{A_n\}$を

$A_n=a_1\times a_2\times \cdots \times a_n$$\text{（}n=1\text{，}2\text{，}3\text{，}\cdots \text{）}$

で定義する．このとき

$A_n={\displaystyle \frac{\sin x}{2^n\sin {\displaystyle \frac{x}{2^n}}}}$

であることを示しなさい．

(3)　$x={\displaystyle \frac{\pi }{6}}$のとき，極限$\underset{n\to \infty }{\lim }{A}_n$を求めなさい．

【３】　関数$f(x)$を$f(x)=(x-1)e^{-x}$とし，曲線$y=f(x)$を$G$とする．ただし，$e$は自然対数の底であり，自然数$n$に対して$\underset{x\to \infty }{\lim }{x}^n{e}^{-x}=0$であることは証明無しで用いてよい．次の各問に答えなさい．解答にあたっては，解答の過程も記述しなさい．

(1)　導関数$f^{\prime }(x)\text{，}$第$2$次導関数$f^{″}(x)$を求めなさい．

(2)　関数$f(x)$の増減，極値，$G$の凹凸，変曲点を調べて，$G$の概形をかきなさい．

(3)　$p$を実数の定数とする．$G$上の点$(t,f(t))$における$G$の接線を$l$とする．接線$l$が点$(0,p)$を通るような$t$の値が$3$個あるとき，$p$の値の範囲を求めなさい．