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2024 大学入学共通テスト 本試
易□ 並□ 難□
2024 大学入学共通テスト 本試
易□ 並□ 難□
[2] 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて三角比の表を用いてもよい.
水平な地面(以下,地面)に垂直に立っている電柱の高さを,その影の長さと太陽高度を利用して求めよう.
図1
図1のように,電柱の影の先端は坂の斜面(以下,坂)にあるとする.また,坂には傾斜を表す道路標識が設置されていて,そこにはと表示されているとする.
電柱の太さと影の幅は無視して考えるものとする.また,地面と坂は平面であるとし,地面と坂が交わってできる直線をとする.
電柱の先端を点とし,根もとを点とする.電柱の影について,地面にある部分を線分とし,坂にある部分を線分とする.線分がそれぞれと垂直であるとき,電柱の影は坂に向かってまっすぐにのびているということにする.
図2
電柱の影が坂に向かってまっすぐにのびているとする.このとき,点を通る平面はと垂直である.その平面において,図2のように,直線と直線の交点をとすると,太陽高度とはの大きさのことである.
道路標識のという表示は,この坂をのぼったとき,の水平距離に対しての割合で高くなることを示している.を以上以下の整数とするとき,坂の傾斜角の大きさについて
を満たすの値はである.
以下では,の大きさは,ちょうどであるとする.
ある日,電柱の影が坂に向かってまっすぐにのびていたとき,影の長さを調べたところであり,太陽高度はであった.点から直線に垂直な直線を引き,直線との交点をとするとき
であり
である.よって,電柱の高さは,小数第位で四捨五入するとであることがわかる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
の解答群
別の日,電柱の影が坂に向かってまっすぐにのびていたときの太陽高度はであった.電柱の高さがわかったので,前回調べた日からの影の長さの変化を知ることができる.電柱の影について,坂にある部分の長さは
である.として,これを計算することにより,この日の電柱の影について,坂にある部分の長さは,前回調べたより約だけ長いことがわかる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
2024 大学入学共通テスト 本試
易□ 並□ 難□
[1] 座標平面上に点を頂点とする台形がある.また,この座標平面上で,点は次の規則に従って移動する.
規則
・は,から出発して毎秒の一定の速さで軸上を正の向きにまで移動し,に到達した時点で移動を終了する.
・は,から出発して軸上を負の向きにまで移動し,に到達した後は軸上を正の向きにまで移動する.そして,に到達した時点で移動を終了する.ただし,は毎秒の一定の速さで移動する.
・は同時刻に移動を開始する.
参考図
この規則に従ってが移動するとき,はそれぞれに同時刻に到達し,移動を終了する.
以下において,が移動を開始する時刻を開始時刻,移動を終了する時刻を終了時刻とする.
(1) 開始時刻から秒後のの面積はである.
(2) 開始時刻から秒間のの面積について,面積の最小値はであり,最大値はである.
(3) 開始時刻から終了時刻までのの面積について,面積の最小値はであり,最大値はである.
(4) 開始時刻から終了時刻までのの面積について,面積が以下となる時間は秒間である.
2024 大学入学共通テスト 本試
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【3】 箱の中にカードが枚以上入っており,それぞれのカードにはアルファベットが文字だけ書かれている.この箱の中からカードを枚取り出し,書かれているアルファベットを確認してからもとに戻すという試行を繰り返し行う.
(1) 箱の中にのカードが枚ずつ全部で枚入っている場合を考える.
以下では,以上の自然数に対し,回の試行でがそろっているとは,回の試行でのそれぞれが少なくとも回は取り出されることを意味する.
(ⅰ) 回の試行でがそろっている確率はである.
(ⅱ) 回の試行でがそろっている確率を求める.
例えば,回の試行のうちを回,を回取り出す取り出し方は通りあり,それらをすべて挙げると次のようになる.
回目 |
回目 |
回目 |
このように考えることにより,回の試行でがそろっている取り出し方は通りあることがわかる.よって,回の試行でがそろっている確率はである.
(ⅲ) 回の試行でがそろっている取り出し方は通りある.よって,回の試行でがそろっている確率はである.
(2) 箱の中にのカードが枚ずつ全部で枚入っている場合を考える.
以下では,以上の自然数に対し,回目の試行で初めてがそろうとは,回の試行でのそれぞれが少なくとも回は取り出され,かつのうちいずれか枚が回目の試行で初めて取り出されることを意味する.
(ⅰ) 回目の試行で初めてがそろう取り出し方は通りある.よって,回目の試行で初めてがそろう確率はである.
(ⅱ) 回目の試行で初めてがそろう確率を求める.
回目の試行で初めてがそろう取り出し方は,(1)の(ⅱ)を振り返ることにより,通りあることがわかる.よって,回目の試行で初めてがそろう確率はである.
(ⅲ) 回目の試行で初めてがそろう取り出し方は通りある.よって,回目の試行で初めてがそろう確率はである.
(3) 箱の中にのカードが枚ずつ全部で枚入っている場合を考える.
以下では,回目の試行で初めてがそろうとは,回の試行でのそれぞれが少なくとも回は取り出され,かつのうちいずれか枚が回目の試行で初めて取り出されることを意味する.
また,以上以下の自然数に対し,回の試行のうち回目の試行で初めてだけがそろうとは,回の試行のうち回目から回目の試行で,のそれぞれが少なくとも回は取り出され,は回も取り出されず,かつのうちいずれか枚が回目の試行で初めて取り出されることを意味する.回の試行のうち回目の試行で初めてだけがそろうなども同様に定める.
太郎さんと花子さんは,回目の試行で初めてがそろう確率について考えている.
太郎:例えば,回目までにのそれぞれが少なくとも回は取り出され,かつ回目に初めてが取り出される場合を考えたら計算できそうだね.
花子:それなら,初めてだけがそろうのが,回目のとき,回目のとき,回目のときで分けて考えてみてはどうかな.
回の試行のうち回目の試行で初めてだけがそろう取り出し方が通りであることに注意すると,回の試行のうち回目の試行で初めてだけがそろい,かつ回目の試行で初めてが取り出される」取り出し方は通りあることがわかる.
同じように考えると,回の試行のうち回目の試行で初めてだけがそろい,かつ回目の試行で初めてが取り出される」取り出し方は通りあることもわかる.
以上のように考えることにより,回目の試行で初めてがそろう確率はであることがわかる.
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:進数を桁表示するタイマー
:進数を桁表示するタイマー
:進数を桁表示するタイマー
なお,進数とは進法で表された数のことである.
これらのタイマーは,すべて次の表示方法に従うものとする.
表示方法
(a) スタートした時点でタイマーはと表示されている.
(b) タイマーは,スタートした後,表示される数が秒ごとにずつ増えていき,桁で表示できる最大の数が表示された秒後に,表示がに戻る.
(c) タイマーは表示がに戻った後も,(b)と同様に,表示される数が秒ごとにずつ増えていき,桁で表示できる最大の数が表示された秒後に,表示がに戻るという動作を繰り返す.
参考図
例えば,はスタートしてから進数で秒後にと表示される.その後,と表示された秒後に表示がに戻り,その秒後に再びと表示される.
(1) は,スタートしてから進数で秒後にと表示される.
は,スタートしてから進数で秒後にと表示される.
(2) をスタートさせた後,初めて表示がに戻るのは,スタートしてから進数で秒後であり,その後も秒ごとに表示がに戻る.
同様の考察をに対しても行うことにより,とを同時にスタートさせた後,初めて両方の表示が同時にに戻るのは,スタートしてから進数で秒後であることがわかる.
(3) 以上の整数に対して,をスタートさせた秒後にがと表示されることと
をで割った余りがであること
は同値である.ただし,とは進法で表されているものとする.
についても同様の考察を行うことにより,次のことがわかる.
とを同時にスタートさせてから,初めて両方が同時にと表示されるまでの時間を秒とするとき,は進法でと表される.
また,との表示に関する記述として,次ののうち,正しいものはである.
の解答群
とを同時にスタートさせてから,秒後より前に初めて両方が同時にと表示される.
とを同時にスタートさせてから,ちょうど秒後に初めて両方が同時にと表示される.
とを同時にスタートさせてから,秒後より後に初めて両方が同時にと表示される.
とを同時にスタートさせてから,両方が同時にと表示されることはない.
2024 大学入学共通テスト 本試
易□ 並□ 難□
図1
【5】 図1のように,平面上に点があり,線分によって,星形の図形ができるときを考える.線分との交点をとの交点をとの交点をとの交点をとの交点をとする.
ここでは
を満たす星形の図形を考える.
以下の問題において比を解答する場合は,最も簡単な整数の比で答えよ.
(1) と直線に着目すると
が成り立つので
となる.また,と直線に着目すると
となる.したがって
となることがわかる.
の解答群
(2) 点が同一円周上にあるとし,であるとする.
(ⅰ) 点に着目すると,よりとなる.さらに,点に着目するととなることがわかる.
(ⅱ) 点を通る円と点との位置関係を,次の構想に基づいて調べよう.
構想
線分との交点に着目し,との大小を比べる.
まず,かつであるから
が成り立つ.また,点を通る円と直線との交点のうち,と異なる点をとすると
が成り立つ.との左辺は同じなので,との右辺を比べることにより,が得られる.したがって,点は点を通る円のにある.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
の解答群
(ⅲ) 点を通る円と点との位置関係について調べよう.
この星形の図形において,さらにとなることがわかる.したがって,点は点を通る円のにあり,点は点を通る円のにある.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
[1] 関数について,のグラフをコンピュータソフトを用いて表示させる.ただし,このコンピュータソフトでは,の値はに広い範囲で変化させられるものとする.
の値をそれぞれ定めたところ,図1のように,軸のの部分との部分のそれぞれと交わる,上に凸の放物線が表示された.
図1
(1) 図1の放物線を表示させるの値について
である.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
(2) 次の操作操作操作のうち,いずれか一つの操作を行う.
操作:図1の状態からの値は変えず,の値だけを減少させる.
操作:図1の状態からの値は変えず,の値だけを減少させる.
操作:図1の状態からの値は変えず,の値だけを減少させる.
このとき,操作操作操作のうち
不等式の解が,すべての実数となること
が起こり得る操作はまた
方程式は,異なる二つの正の解をもつこと
が起こり得る操作は
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
ない
操作だけである
操作だけである
操作だけである
操作と操作だけである
操作と操作だけである
操作と操作だけである
操作と操作と操作のすべてである