2024 大学入学共通テスト 本試験 数学II・IIBMathJax

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2024 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1](1)  k>0 k1 とする.関数 y= logkx y= log2k x のグラフについて考えよう.

(ⅰ)  y=log3 x のグラフは点 ( 27, ) を通る.また, y=log2 x5 のグラフは点 ( イウ ,1 ) を通る.

(ⅱ)  y=logk x のグラフは, k の値によらず定点 ( , ) を通る.

(ⅲ)  k=2 3 4 のとき

y=logk x のグラフの概形は

y=log2 kx のグラフの概形は

である.

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.

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2024年共通テスト本試験数学IIB【1】〔1〕の図 2024年共通テスト本試験数学IIB【1】〔1〕の図
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2024年共通テスト本試験数学IIB【1】〔1〕の図 2024年共通テスト本試験数学IIB【1】〔1〕の図
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2024年共通テスト本試験数学IIB【1】〔1〕の図 2024年共通テスト本試験数学IIB【1】〔1〕の図

(2)  x>0 x1 y>0 とする. logx y について考えよう.

(ⅰ) 座標平面において,方程式 logx y=2 の表す図形を図示すると, x> 0 x1 y>0 の部分となる.

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.

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(ⅱ) 座標平面において,不等式 0< logxy< 1 の表す領域を図示すると, の斜線部分となる.ただし,境界(境界線)は含まない.

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.

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2024 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点15点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2]  S(x ) x 2 次式とする. x の整式 P (x ) S (x ) で割ったときの商を T (x ) 余りを U (x ) とする.ただし, S( x) P (x ) の係数は実数であるとする.

(1)  P(x )=2 x3+7 x2+ 10x+5 S(x )=x2 +4x+ 7 の場合を考える.

 方程式 S (x) =0 の解は x= コサ ± i である.

 また, T(x )= x U(x )= ソタ である.

(2) 方程式 S (x) =0 は異なる二つの解 α β をもつとする.このとき

P( x) S (x ) で割った余りが定数になる

ことと同値な条件を考える.

(ⅰ) 余りが定数になるときを考えてみよう.

 仮定から,定数 k を用いて U (x) =k とおける.このとき, したがって,余りが定数になるとき, が成り立つ.

  については,最も適当なものを,次の 0 3 のうちから一つ選べ.

0   P( α)=P (β )=k が成り立つことから, P(x )=S (x) T( x)+k となることが導かれる.また, P( α)=P (β )=k が成り立つことから, S( α)=S (β )=0 となることが導かれる

1   P( x)=S (x )T (x) +k かつ P (α) =P( β)= k が成り立つことから, S( α)=S (β )=0 となることが導かれる

2   S( α)=S (β )=0 が成り立つことから, P( x)=S (x )T (x )+k となることが導かれる.また, S( α)= S( β)= 0 が成り立つことから, P( α)= P( β)= k となることが導かれる

3   P( x)=S (x )T (x )+k かつ S (α) =S( β)= 0 が成り立つことから, P( α)= P(β )=k となることが導かれる

  の解答群

0 T( α)= T( β) 1 P(α )=P (β )

2 T(α )T (β) 3 P(α )P (β)

(ⅱ) 逆に が成り立つとき,余りが定数になるかを調べよう.

  S( x) 2 次式であるから, m n を定数として U (x) =mx+ n とおける. P( x) S (x ) T( x) m n を用いて表すと, P( x)= となる.この等式の x α β をそれぞれ代入すると となるので, α β より となる.以上から余りが定数になることがわかる.

  の解答群

0 (mx +n) S(x )T (x) 1 S(x )T (x) +mx+ n

2 (mx +n) S(x )+T (x) 3 (mx +n) T(x )+S (x)

  の解答群

0   P( α)=T (α ) かつ P (β) =T( β)

1   P( α) =mα+n かつ P (β) =mβ +n

2   P( α)= (mα +n) T( α) かつ P (β) =(m β+n) T( β)

3   P( α)=P (β )=0

4   P(α )0 かつ P (β) 0

  の解答群

0 m0 1 m0 かつ n=0

2 m0 かつ n0 3 m=0

4 m=n=0 5 m=0 かつn 0

6 n=0 7 n0

 (ⅰ),(ⅱ)の考察から,方程式 S (x) =0 が異なる二つの解 α β をもつとき, P( x) S (x ) で割った余りが定数になることと であることは同値である.

(3)  p を定数とし, P(x )=x10 -2x 9-p x2-5 x S(x )=x2 -x-2 の場合を考える. P(x ) S (x) で割った余りが定数になるとき, p= ニヌ となり,その余りは ネノ となる.

2024 大学入学共通テスト 本試

数学II,IIB共通

配点30点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】  m m> 1 を満たす定数とし, f(x )=3 (x-1 )( x-m) とする.また, S( x)= 0x f(t )dt とする.関数 y= f(x ) y= S(x ) のグラフの関係について考えてみよう.

(1)  m=2 のとき,すなわち, f( x)=3 (x- 1) (x-2 ) のときを考える.

(ⅰ)  f (x) =0 となる x の値は x= である.

(ⅱ)  S( x) を計算すると

S(x )= 0x f(t )dt

= 0x( 3t2 - t+ ) dt

=x3- x 2+ x

であるから

  x = のとき, S( x) は極大値 をとり

  x = のとき, S( x) は極小値 をとることがわかる.

(ⅲ)  f(3 ) と一致するものとして,次の 0 4 のうち,正しいものは である.

  の解答群

0   S( 3)

1  点 ( 2,S( 2) ) (4,S (4 )) を通る直線の傾き

2   2 (0 ,0) (3,S (3 )) を通る直線の傾き

3  関数 y=S (x ) のグラフ上の点 ( 3,S( 3) ) における接線の傾き

4  関数 y=f (x ) のグラフ上の点 ( 3,f( 3) ) における接線の傾き

(2)  0x 1 の範囲で,関数 y= f(x ) のグラフと x 軸および y 軸で囲まれた図形の面積を S 1 1x m の範囲で,関数 y= f(x ) のグラフと x 軸で囲まれた図形の面積を S2 とする.このとき, S1= S2= である.

  S1= S2 となるのは = 0 のときであるから, S1= S2 が成り立つような f (x ) に対する関数 y= S(x ) のグラフの概形は である.また, S1> S2 が成り立つような f (x) に対する関数 y= S(x ) のグラフの概形は である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 0 1f (x) dx 1 0m f( x) dx 2 1 mf (x) dx 3 01 {-f (x) }dx 4 0 m{- f(x )} dx 5 1 m{- f(x) }dx

  の解答群

0 0 1f (x) dx 1 0m f (x) dx 2 1m f( x) dx 3 01 f( x)dx -0 mf( x)dx 4 01 f( x)dx -1 mf( x) dx 5 01 f( x)dx +0 mf( x) dx 6 0m f( x)dx +1 mf( x) dx

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.

0 1
2024年共通テスト本試験数学IIB【2】の図 2024年共通テスト本試験数学IIB【2】の図
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(3) 関数 y =f( x) のグラフの特徴から関数 y= S( x) のグラフの特徴を考えてみよう.

 関数 y= f( x) のグラフは直線 x = に関して対称であるから,すべての正の実数 p に対して

1-p1 f( x) dx= m f(x )dx

が成り立ち, M= とおくと 0< qM-1 であるすべての実数 q に対して

M qM {-f (x) }dx = M {- f(x )} dx

が成り立つことがわかる.すべての実数 α β に対して

αβ f(x )dx =S( β)- S( α)

が成り立つことに注意すれば, はそれぞれ

S( 1-p) +S( )=

2S (M) =

となる.

 以上から,すべての正の実数 p に対して, 2 ( 1-p,S (1-p )) ( ,S ( ) ) を結ぶ線分の中点についての記述として,後の 0 5 のうち,最も適当なものは である.

  の解答群

0 m 1 m2 2 m+1 3 m+ 12

  の解答群

0 1-p 1 p 2 1+p 3 m-p 4 m+p

  の解答群

0 M-q 1 M 2 M+q 3 M+m-q 4 M+m 5 M+m+q

  の解答群

0 S(1 )+S (m ) 1 S(1 )+S (p) 2 S(1 )-S (m) 3 S(1 )-S (p ) 4 S(p )-S (m) 5 S(m )-S (p)

  の解答群

0 S(M q)+S (M+ m-q) 1 S(M -q)+ S(M +m) 2 S(M -q)+ S(M ) 3 2S (M-q ) 4 S(M +q)+ S(M -q) 5 S(M +m+q) +S( Mq)

  の解答群

0   x 座標は p の値によらず一つに定まり, y 座標は p の値により変わる.

1   x 座標は p の値により変わり, y 座標は p の値によらず一つに定まる.

2  中点は p の値によらず一つに定まり,関数 y= S(x ) のグラフ上にある.

3  中点は p の値によらず一つに定まり,関数 y= f(x ) のグラフ上にある.

4  中点は p の値によって動くが,つねに関数 y= S( x) のグラフ上にある.

5  中点は p の値によって動くが,つねに関数 y= f(x ) のグラフ上にある.

2024 大学入学共通テスト 本試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.また,ここでの晴れの定義については,気象庁の天気概況の「快晴」または「晴」とする.

(1) 太郎さんは,自分が住んでいる地域において,日曜日に晴れとなる確率を考えている.

 晴れの場合は 1 晴れ以外の場合は 0 の値をとる確率変数を X と定義する.また, X=1 である確率を p とすると,その確率分布は表1のようになる.

表1

X 0 1
確率 1-p p 1

表2

天気 日数
晴れ 75
晴れ以外 225
300

 この確率変数 X の平均(期待値)を m とすると

m=

となる.

 太郎さんは,ある期間における連続した n 週の日曜日の天気を,表1の確率分布をもつ母集団から無作為に抽出した大きさ n の標本とみなし,それらの X を確率変数 X 1 X2 Xn で表すことにした.そして,その標本平均 X を利用して,母平均 m を推定しようと考えた.実際に n= 300 として晴れの日数を調べたところ,表2のようになった.

 母標準偏差を σ とすると, n=300 は十分に大きいので,標本平均 X は近似的に正規分布 N (m , ) に従う.

 一般に,母標準偏差 σ がわからないとき,標本の大きさ n が大きければ, σ の代わりに標本の標準偏差 S を用いてもよいことが知られている. S

S= 1n {( X1-X ) 2+( X2-X ) 2++ ( Xn-X ) 2}

= 1n( X12 +X22 ++X n2) -

で計算できる.ここで, X12 =X1 X22 =X2 Xn2 =Xn であることに着目し,右辺を整理すると, S= と表されることがわかる.

 よって,表2より,大きさ n= 300 の標本から求められる母平均 m に対する信頼度 95 % の信頼区間は となる.

  の解答群

0 p 1 p2 2 1-p 3 (1- p)2

  の解答群

0 σ 1 σ2 2 σn 3 σ2 n 4 σn

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 X 1 (X ) 2 2 X (1- X ) 3 1-X

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.

0 0.201m 0.299 1 0.209m 0.291 2 0.225m 0.250 3 0.225m 0.275 4 0.247m 0.253 5 0.250m 0.275

(2) ある期間において,「ちょうど 3 週続けて日曜日の天気が晴れになること」がどのくらいの頻度で起こり得るのかを考察しよう.以下では,連続する k 週の日曜日の天気について,(1)の太郎さんが考えた確率変数のうち, X1 X2 Xk を用いて調べる.ただし, k 3 以上 300 以下の自然数とする.

  X1 X2 Xk の値を順に並べたときの 0 1 からなる列において,「ちょうど三つ続けて 1 が現れる部分」を A とし, A の個数を確率変数 U k で表す.例えば, k=20 とし, X1 X2 X20 の値を順に並べたとき

1,1,1 ,1,0 , 1,1 ,1 A , 0,0,1 ,1,1,1 ,1,0, 0, 1,1 ,1 A

表3

X1 X2 X3 X4 U4
0 0 0 0 0
1 0 0 0 0
0 1 0 0 0
0 0 1 0 0
0 0 0 1 0
1 1 0 0 0
1 0 1 0 0
1 0 0 1 0
0 1 1 0 0
0 1 0 1 0
0 0 1 1 0
1 1 1 0 1
1 1 0 1 0
1 0 1 1 0
0 1 1 1 1
1 1 1 1 0

であったとする.この例では,下線部分は A を示しており, 1 が四つ以上続く部分は A とはみなさないので, U20= 2 となる.

  k=4 のとき, X1 X2 X3 X4 のとり得る値と,それに対応した U 4 の値を書き出すと,表3のようになる.

 ここで, Uk の期待値を求めてみよう.(1)における p の値を p= 14 とする. k=4 のとき, U4 の期待値は

E( U4) = 128

となる. k=5 のとき, U5 の期待値は

E( U5)= キク 1024

となる.

  4 以上の k について, k E (Uk ) の関係を詳しく調べると,座標平面上の点 ( 4,E( U4) ) (5,E (U5 )) (300,E (U 300) ) は一つの直線上にあることがわかる.この事実によって

E( U300) = ケコ

となる.

2024 大学入学共通テスト 本試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】(1) 数列 { an }

an+1 -an =14 n =1 2 3

を満たすとする.

  a1= 10 のとき, a2= アイ a3= ウエ である.

 数列 { an } の一般項は,初項 a1 を用いて

an= a1+ オカ ( n-1)

と表すことができる.

(2) 数列 { bn }

2b n+1- bn+3 =0 n=1 2 3

を満たすとする.

 数列 { bn } の一般項は,初項 b 1 を用いて

bn= (b1 + ) ( )n- 1

と表すことができる.

(3) 太郎さんは

(cn +3) (2 cn+1 -cn +3)= 0 n=1 2 3

を満たす数列 { cn } について調べることにした.

(ⅰ)

・数列 { cn } を満たし, c1= 5 のとき, c2 = である.

・数列 { cn } を満たし, c3= -3 のとき, c2= シス c1= セソ である.

(ⅱ) 太郎さんは,数列 { cn } を満たし, c3= -3 となる場合について考えている.

  c3= -3 のとき, c4 がどのような値でも

(c3 +3) (2 c4- c3+3 )=0

が成り立つ.

・数列 { cn } を満たし, c3= -3 c4= 5 のとき

c1= セソ c2 = シス c3= -3 c4= 5 c5 =

である.

・数列 { cn } を満たし, c3= -3 c4= 83 のとき

c1 = セソ c2= シス c3= -3 c4= 83 c5 = チツ

である.

(ⅲ) 太郎さんは(ⅰ)と(ⅱ)から, cn=- 3 となることがあるかどうかに着目し,次の命題 A が成り立つのではないかと考えた.

命題 A 数列 { cn } を満たし, c1 -3 であるとする.このとき,すべての自然数 n について c n3 である.

 命題 A が真であることを証明するには,命題 A の仮定を満たす数列 { cn } について, を示せばよい.

 実際,このようにして命題 A が真であることを証明できる.

  については,最も適当なものを,次の 0 4 のうちから一つ選べ.

0   c2 -3 かつ c3 -3 であること

1   c100 - 3 かつ c200 -3 であること

2   c100 - 3 ならば c101 -3 であること

3   n=k のとき cn -3 が成り立つと仮定すると, n=k+1 のときも c n-3 が成り立つこと

4   n=k のとき cn= -3 が成り立つと仮定すると, n=k+1 のときも cn =-3 が成り立つこと

(ⅳ) 次の(Ⅰ),(Ⅱ),(Ⅲ)は,数列 { cn} に関する命題である.

(Ⅰ)  c1= 3 かつ c100 =-3 であり,かつ を満たす数列 { cn } がある.

(Ⅱ)  c1= -3 かつ c100 =-3 であり,かつ を満たす数列 { cn} がある.

(Ⅲ)  c1= -3 かつ c100 =3 であり,かつ を満たす数列 { cn } がある.

 (Ⅰ),(Ⅱ),(Ⅲ)の真偽の組合せとして正しいものは である.

  の解答群

  0 1 2 3 4 5 6 7
(Ⅰ)
(Ⅱ)
(Ⅲ)

2024 大学入学共通テスト 本試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】 点 O を原点とする座標空間に 4 A (2, 7,-1 ) B (3, 6,0 ) C (-8 ,10,-3 ) D (-9 ,8,-4 ) がある. A B を通る直線を l1 とし, C D を通る直線を l2 とする.

(1)

AB =( , イウ , )

であり, AB CD = である.

(2) 花子さんと太郎さんは,点 P l1 上を動くとき, |OP | が最小となる P の位置について考えている.

  P l 1 上にあるので, AP= sAB を満たす実数 s があり, OP = が成り立つ.

  |OP | が最小となる s の値を求めれば P の位置が求まる.このことについて,花子さんと太郎さんが話をしている.

花子: | OP |2 が最小となる s の値を求めればよいね.

太郎: | OP | が最小となるときの直線 OP l 1 の関係に着目してもよさそうだよ.

  | OP |2 = s2- クケ s + コサ である.

 また, | OP | が最小となるとき,直線 OP l1 の関係に着目すると が成り立つことがわかる.

 花子さんの考え方でも,太郎さんの考え方でも, s= のとき |OP | が最小となることがわかる.

  の解答群

0 sAB 1 sOB 2 OA+ sAB 3 (1- 2s) OA +sOB 4 (1-s )OA +s AB

  の解答群

0 OP AB >0 1 OP AB= 0 2 OP AB< 0 3 |OP | =| AB | 4 OP AB= OB AP 5 OB AP= 0 6 OP AB= |OP | | AB |

(3) 点 P l1 上を動き,点 Q l2 上を動くとする.このとき,線分 PQ の長さが最小になる P の座標は ( セソ , タチ , ツテ ) Q の座標は トナ , ニヌ , ネノ ) である.

2024 大学入学共通テスト 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】(1)  cosx= 0 を満たす x は, 0x< 2π の範囲に二つある.そのうち,値が小さい方は x = であり,大きい方は x = である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 0 1 π6 2 π3 3 π2 4 23 π 5 56 π 6 π 7 76 π 8 43 π 9 32 π a 53 π b 116 π

(2)

(ⅰ)  0x< 2π のとき,方程式

cos3 x+cos2 x+cos x=0

を考える.

 三角関数の加法定理により

cos3 x=cos (2 x+x) =

cosx= cos(2 x-x) =

が成り立つ.これらを用いると

cos3 x+cos2 x+cos x=( +1) cos2 x

が得られる.

  により, 個の解をもつことがわかる.そのうち,最も小さい解は x= π であり, 2 番目に小さい解は x= π である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 sin2x cosx+ cos2x sinx 1 sin2x cosx- cos2x sinx 2 -sin2 xcosx +cos2 xsinx 3 -sin2 xcosx -cos2 xsinx 4 cos2x cosx+ sin2x sinx 5 cos2x cosx- sin2x sinx 6 -cos2 xcosx +sin2 xsinx 7 -cos2 xcosx -sin2 xsinx

  の解答群

0 sinx 1 -sinx 2 cosx 3 -cosx 4 2sin x 5 -2sin x 6 2cos x 7 -2cos x

(ⅱ)  n 3 以上の自然数とする. 0x< 2π のとき,方程式

cos( n+1) x+cos nx +cos (n- 1)x =0

を考える.

 (ⅰ)と同じように考えると, のすべての解を求めることができる.そのうち,最も小さい解は x = であり, 2 番目に小さい解は x = である.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 0 1 π6 2 π4 3 π3 4 π2 5 23 π 6 πn 7 2n π 8 3n π 9 π2 n a 32 n π b 52 n π

2024 大学入学共通テスト 本試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 座標平面において,方程式 x2 +y2= 4 が表す円を C1 x2-8 x+y2 +15=0 が表す円を C2 とする.

 必要に応じて,次のことを用いてもよい.

点と直線の距離

( x1, y1 ) と直線 a x+by +c=0 の距離を d とするとき

d= |a x1+b y1 +c| a2+ b2

となる.

(1)  C2 の中心は点 ( , ) 半径は である.

(2)  C1 C2 の両方に接する直線の方程式を求める方法について考えよう.

 次の方針に基づいて考える.

方針

  C1 の接線のうち, C2 にも接するものを求める.

  C1 上の点 P (p, q) をとり, P における C1 の接線を l とする. P C1 上にあるので

p2+ q2=4

が成り立つ.

(ⅰ)  l の方程式を求めよう.

  p0 かつ q 0 の場合を考える.原点 ( 0,0 ) P を結ぶ直線を m とすると, l m は垂直である. m の傾きは であるので, l の傾きは となる.よって, l の方程式は となる.

  p=0 または q =0 の場合も, の表す直線は, P における C1 の接線となることがわかる.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0 p 1 q 2 -p 3 -q 4 1p 5 1q 6 -1 p 7 -1 q 8 qp 9 pq a -q p b -p q

  の解答群

0 px+q y=2 1 px-q y=2 2 qx+p y=2 3 qx-p y=2 4 px+q y=4 5 px-q y=4 6 qx+p y=4 7 qx-p y=4

(ⅱ)  l C 2 に接するのは, ときである.

  の解答群

0   l x 軸に平行である

1   l y 軸に平行である

2   l C2 の中心を通る

3   C2 の中心と l の距離が, C1 の半径に等しい

4   C2 の中心と l の距離が, C2 の半径に等しい

(ⅲ) (ⅰ),(ⅱ)での考察から次のことがわかる.

  l C2 に接するときの P の座標は

(p,q )=( , コサ ) ( , コサ ) ( , ) ( ,- )

である.ただし, < とする.よって,これらの p q の組を に代入すれば, C1 C2 の両方に接する直線の方程式が得られる.

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