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【1】
[2] 地点と地点が一般道路あ(以下,道路あ)と高速道路い(以下,道路い)でつながっている.車の制限速度は,道路あが時速で,道路いが時速である.道路あにおけるからまでの道のりはであり,道路いにおけるからまでの道のりはである.
道路あ上に地点があり.道路あにおけるからまでの道のりはである.また,地点は道路あにおいてとの間にある.ただし,は,のいずれとも異なる地点である.
太郎さんは,からに車で行くことになった.からに行くには,から道路あだけを通ってに行く経路1と,から道路あを通ってに行き,から道路いを通ってに行き,から道路あを通ってに行く経路2がある.
参考図
道路あにおけるからまでの道のりがどれくらいであれば,経路2を選ぶ方が経路1を選ぶより短い時間でに到着できるかを考えたい.ただし,車はつねに制限速度で走るものとする.
道路あにおいて,からまでの道のりをとすると,からまでの道のりがであり,との間にがあることからである.
経路2を選ぶとき,道路あを通っている時間は時間となるので,経路2を選んだ場合のからまでの所要時間は時間となる.よって,経路2を選ぶ方が経路1を選ぶより短い時間でに到着できることを表す不等式は
となる.これを解くと
となる.したがって,道路あにおけるからまでの道のりがより長ければ,経路2を選ぶ方が経路1を選ぶより短い時間でに到着することができる.
の解答群
2024 大学入学共通テスト 追試
易□ 並□ 難□
[3] 三角形に関連する量と三角形の合同条件について考察する.
(1) において,であり,の外接円の半径はであるとする.このとき,の大きさについて二つの場合を考えることができ,そのうちの小さい方はであり大きい方はである.さらに,の面積はであるとする.このとき,である.
のとき,余弦定理よりなのでである.よって,より
である.
また,のとき,同様に考えるとであることがわかる.
の解答群
(2) 次の命題(a),(b)の真偽の組合せとして正しいものはである.
(a) 二つの三角形において,一組の辺,面積,外接円の半径がそれぞれ等しいならば,その二つの三角形は合同である.
(b) 二つの三角形において,一組の角,面積,外接円の半径がそれぞれ等しいならば,その二つの三角形は合同である.
の解答群
(a) |
真 |
真 |
偽 |
偽 |
(b) |
真 |
偽 |
真 |
偽 |
[1] 花子さんと太郎さんは,絶対値を含む関数のグラフを考えている.
(1) 関数
のグラフを考える.
(ⅰ) 次不等式の解はである.
のとき,の値は負となるので,は
と変形できる.
のとき,は
と変形できる.
(ⅱ) 次関数
のグラフの頂点の座標はである.
(ⅲ) のグラフはである.
については,最も適当なものを,次ののうちから一つ選べ.なお,軸と軸は省略しているが,軸は右方向,軸は上方向がそれぞれ正の方向である.
(2) 花子さんと太郎さんは,(1)を振り返って,グラフのおおよその形をより簡単に知る手順を,関数
を例にして考えている.
花子:の関数のグラフを考えるのは大変だったね.おおよその形でよいから,あまり計算せずに簡単に知ることはできないかな.
太郎:の関数もの関数と同じようにの項が消えて次関数となるようなの値の範囲があるね.具体的には,となるの値の範囲での係数が正の次関数になっているよ.
花子:逆にとなるの値の範囲では,の係数が負の次関数になっているよ.
太郎:それらを合わせると,
花子:このように考えていけば,あまり計算をしなくても,おおよその形は簡単にわかるね.
関数のグラフはである.
次の関数のグラフについても考えてみよう.
・関数のグラフはである.
・関数のグラフはである.
については,最も適当なものを,次ののうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.なお,軸と軸は省略しているが,軸は右方向,軸は上方向がそれぞれ正の方向である.
[2] 演技などの採点において,複数の審査員による採点結果の評点のうち,最小値と最大値をそれぞれ個ずつ除外した評点によって評価が行われることがある.
以下では,審査員がそれぞれのいずれかの評点をつけるものとする.
は以上の自然数とする.人の審査員による採点結果の評点を小さい方から順に並べたものを
と表し,これを「元の評点」と呼ぶこととし,「元の評点」の平均値を分散をで表す.また,「元の評点」から最小値と最大値を除外した評点を並べたもの
を「調整後の評点」と呼ぶこととし,「調整後の評点」の平均値を分散をで表す.さらに,除外した個の評点の平均値をで表す.
例えば,人の審査員による採点結果の評点がであったとする.このとき「元の評点」はとなり,「調整後の評点」はとなる.
(1) とする.「元の評点」が
であったとする.このときである.
(2) とする.とおくと,となり,とを用いると
と表すことができる.が成り立つための必要十分条件として,後ののうち,正しいものはである.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
の解答群
(3) とする.
(ⅰ) 「調整後の評点」が個のと個のであったとする.ただし,とする.このとき,はとを用いて
と表せる.また,はとを用いて,と表すことができる.
の解答群
(ⅱ) ある演技において,人の選手あ
表1
選手 | 「元の評点」 |
あ |
|
い |
|
う |
|
え |
表1の人の選手のうち,が最も大きい選手はである.
の解答群
あ い う え
【3】 辺の長さがである正方形のタイルが枚ある.これらのタイルを枚ずつ互いに重ならないように,辺の長さがである正方形の壁に貼っていくことを考える.ただし,新しく貼るタイルは,その左側と下側が壁の縁やすでに貼られているタイルとの間に隙間ができないように,詰めて貼られるものとする.また,新しく貼るタイルの位置の候補が全部で箇所あるとき,そのうちのどの位置についてもタイルを貼る確率はであるものとする.
このとき,枚目のタイルは壁の左下の隅に貼られることになる.また,枚目のタイルを貼る位置の候補は,枚目のタイルのすぐ右かすぐ上の箇所となる.
同様に考えると,枚目のタイルを貼るまでのタイルの配置は,図1のようになる.ただし,図1における矢印はタイルの配置の推移を表している.なお,枚目から枚目の間の矢印は省略している.
図1
以下,タイルの配置を,単に配置という.
(1) 枚目のタイルを貼った時点での配置を考える.
枚目のタイルを貼った時点での配置が図1のとなる確率はである.
(2) 枚目のタイルを貼った時点での配置を考える.
枚目のタイルを貼った時点での配置が図1のとなる確率はである.
また,枚目のタイルを貼った時点での配置が図1のとなる確率はである.
(3) 枚目のタイルを貼った時点での配置を考える.ここで,図1を再掲しておく.
図1(再掲)
(ⅰ) 枚目のタイルを貼った時点での配置が図1のとなるとき,枚目のタイルを貼った時点でのあり得る配置は,図1ののうちである.したがって,枚目のタイルを貼った時点での配置が図1のとなる確率はである.
枚目のタイルを貼った時点での配置が図1のとなるとき,枚目のタイルを貼った時点でのあり得る配置は,図1ののうちである.したがって,枚目のタイルを貼った時点での配置が図1のとなる確率はである.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
(ⅱ) 枚目のタイルを貼った時点での配置が図1のであったとき,枚目のタイルを貼った時点での配置が図1のである条件付き確率はである.
図2
(4) 枚目のタイルを貼った時点での配置を考える.
枚目のタイルを貼った時点での配置が図2 となる確率はである.
参考図
【5】 三角形の各頂点から向かい合う辺またはその延長に下ろした三つの垂線は点で交わることが知られている.この点を三角形の垂心という.
の外心を垂心を内心をとする.点に関して,点と対称な点を,それぞれとする.直線と直線との交点を直線と直線との交点をとする.
(1) を三つの辺の長さがすべて異なる鋭角三角形とする.
(ⅰ) 直線は,三つの直線のそれぞれと垂直である.また,直線は,三つの直線のそれぞれと垂直である.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
(ⅱ) およびであるとする.と直線に着目すると
である.よって,このことと(ⅰ)から,の面積はの面積の倍であることがわかる.
(2) を三つの辺の長さがすべて異なる鋭角三角形とする.このとき,とは相似である.なぜならば,とはいずれも直角三角形であり,また,が成り立つからである.
このことから,外心垂心内心についての次の命題(a),(b)の真偽の組合せとして正しいものはであることがわかる.
(a) 直線と直線は直線に関して対称である.
(b) 外心と垂心は直線に関して対称である.
の解答群
の解答群
の解答群
(a) |
真 |
真 |
偽 |
偽 |
(b) |
真 |
偽 |
真 |
偽 |
(3) を三つの辺の長さがすべて異なる鈍角三角形で,が鈍角であるものとする.このとき
および
がつねに成り立つ.なお,角の大きさはすべてより大きく以下で考えるものとする.
の解答群
の解答群
[3](1) を全体集合とし,をの部分集合とする.の関係を図1のように表すと,例えば,はとの共通部分で,は図2の斜線部分なので,は図3の斜線部分となる.
図1 |
図2 |
図3 |
このとき,はの斜線部分,はの斜線部分である.
については,最も適当なものを,次ののうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.
(2) 全体集合を,以上以下の整数全体の集合とする.また,を整数として,次のがの部分集合になっているとする.
(ⅰ) がとり得る値について考える.であることから,がとり得る値は以上以下の整数である.また,であることから,がとり得る値は以上以下の整数である.
(ⅱ) が次の条件を満たすとする.
条件
である.
このときの要素を具体的に考え,の要素と比較するとがわかる.このことより,さらにの要素とも比較すると,のとり得る値は通りであることがわかる.
(ⅲ) が(ⅱ)の条件を満たすとする.このとき
の要素の個数が個であるとすると,
であり
の要素の個数が個であるとすると,
である.
[1] 演技などの採点において,複数の審査員による採点結果の評点のうち,最小値と最大値をそれぞれ個ずつ除外した評点によって評価が行われることがある.
以下では,審査員がそれぞれのいずれかの評点をつけるものとする.
は以上の自然数とする.人の審査員による採点結果の評点を小さい方から順に並べたものを
と表し,これを「元の評点」と呼ぶこととし,「元の評点」の平均値を分散をで表す.また,「元の評点」から最小値と最大値を除外した評点を並べたもの
を「調整後の評点」と呼ぶこととし,「調整後の評点」の平均値を分散をで表す.さらに,除外した個の評点の平均値をで表す.
例えば,人の審査員による採点結果の評点がであったとする.このとき「元の評点」はとなり,「調整後の評点」はとなる.
(1) とする.「元の評点」が
であったとする.このときである.
(2) とする.
(ⅰ) とおくと,となり,とを用いると
と表すことができる.が成り立つための必要十分条件として,後ののうち,正しいものはである.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
の解答群
(ⅱ) のとき,「元の評点」はである.であったとき,となるようなの組は全部で個ある.
【4】
[2] 変量の値の組のデータ
をデータと呼ぶことにする.
との共分散をで表す.ただし,共分散とはの偏差との偏差との積の平均値である.したがって,データのの平均値をそれぞれとすると,は
と表せる.
またをでない実数とし,データの変量の値のそれぞれにを加えて得られるデータ
とデータを合わせたデータ
をそれぞれ,変量の値の組のデータ
とおく.これをデータと呼ぶことにする.
(1) データの共分散をと表す.との関係について考えよう.まずデータのの平均値をそれぞれとすると
が成り立つ.
次に,を求めるために
とできることに着目すると
となることがわかる.
の解答群
の解答群
(2) データのとの相関係数をデータのとの相関係数をとする.との関係として,次ののうち,正しいものはとである.ただし,とは計算できるものとする.
の解答群(解答の順序は問わない.)