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1985 京都大学 文科系・理科系

文科系,理科系共通

配点30点

易□ 並□ 難□

【1】 実数 p q q>0 に対して,下の 2 条件(ⅰ),(ⅱ)を満たす三角形 ABC が存在するための必要十分条件を求めよ.

(ⅰ)  | BC| =q

(ⅱ)  AB AC =p

 ただし, AB AC AB AC の内積を表す.

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文科系,理科系共通

配点30点

易□ 並□ 難□

【2】 平面上の 3 A B C 1 次変換 f について,下の 3 条件(ⅰ),(ⅱ),(ⅲ)を仮定する.

(ⅰ)  A B C は同一直線上にはなく,また原点 O は三角形 ABC の内部には属さない.

(ⅱ)  3 A B C f による像は,全体として, 3 A B C に一致する,すなわち

{f (A ),f ( B) ,f( C) }={ A,B ,C}

(ⅲ)  f は恒等変換でない.すなわち f E

 このとき, 3 A B C のうち f によって動かないものは, 1 つあって, 1 つに限ることを示せ.

1985 京都大学 文科系・理科系

文科系,理科系共通

配点文科系は30点,理科系は35点

易□ 並□ 難□

【3】  b c は実数とし, x2+ 2b x+c=0 2 つの解を α β とする.

(1)  b2 c<0 b0 とすれば,いかなる複素数 γ に対しても γ =tα+ uβ となる実数 t u が存在することを示せ.

(2)  f( x)= x2+2 (b 1)x +5c とおくとき,次の条件(*)を満たす点 (b,c ) 全体の集合 D を決定し,図示せよ.

(*)  t u がともに実数なら, f( tα+ uβ) 0

1985 京都大学 文科系・理科系

文科系

配点30点

易□ 並□ 難□

【4】  f( x) は多項式で,曲線 y= f( x) の点 P 1 (x1 ,f( x1) ) における接線は P2 (x2 ,f( x2) ) における接線に一致し,その共通接線の方程式を y= g(x ) とする.ただし, x1 x2

(1) このとき,多項式 f (x )g (x ) ( xxi )2 で割り切れる i=1 2 ). その理由を,微分係数および接線の定義に即して述べよ.

(2)  f( x) が 4 次式で, x4 の係数は 1 x3 の係数は 0 であるとき, y=f( x) y= g(x ) で囲まれた部分の面積 S x 1 を用いて表せ.

1985 京都大学 文科系・理科系

文科系

配点30点

易□ 並□ 難□

【5】 正六角形の頂点を反時計まわりの順に, A0 A1 A5 とし,次のルール(ⅰ),(ⅱ),(ⅲ)に従ってゲームを行う.

(ⅰ)  A0 を出発点とする.

(ⅱ) コインを投げ,表が出たら反時計まわりに隣の頂点に移動し,裏が出たら,時計まわりに隣の頂点に移動する.

(ⅲ)  A0 の反対側の頂点 A 3 に到達したらゲームは終了する.

 整数 n n0 に対して,

pn= (2 n+1) 回コインを投げ移動を行ってもゲームの終了しない確率

qn= ちょうど (2 n+1) 回目の移動によってゲームの終了する確率

とする.コインを投げたとき,表裏の出る確率はそれぞれ 12 ずつである. pn および q n を求めよ.

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理科系

配点35点

易□ 並□ 難□

【4】 実数 r r>0 に対して,下の方程式 の定める球面と, の定める平面の共通部分を D とする.

  x2+ y2+ z2= 13 (r2 +2)

  x+y+ z=r

(1) 点 P Q がともに D に属すれば, | PQ | 2 23 が成り立つことを示せ.

(2)  r が自然数のとき,連立方程式 の整数解を決定せよ.

1985 京都大学 文科系・理科系

理科系

配点30点

易□ 並□ 難□

【5】  2 枚の硬貨があり, 1 枚ずつ投げたとき表の出る確率をそれぞれ a b とする. 2 枚同時に投げたとき,表の出た硬貨の枚数を X とする.従って,確率変数 X は値 0 1 2 をとり,その確率分布は a b により定まる.逆に X の分布を指定したとき,その分布を与えるような a b の値が存在するかどうか,また存在する場合には,どれだけあるか,次の 2 つの場合について答えよ.

(1)  X 2 項分布,すなわち

P( X=k) =Ck 2 pk (1 p)2 k k=0 1 2

ただし, p 0<p<1 はあらかじめ指定した定数である.

(2)  X は一様分布,すなわち

P( X=k) =1 3 k=0 1 2 )

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理科系

配点40点

易□ 並□ 難□

【6】 定数 a a0 および b が与えられている. x0 で定義された関数 y =f( x) で,下の2条件(ⅰ),(ⅱ)を満たすものを決定せよ.

(ⅰ)  f( x) x 0 で連続, x>0 で微分可能

(ⅱ)  b ax f(t )dt =xf (x)

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