Mathematics
Examination
Test
Archives
【4】 ある感染症の対策について考える.感染症の防御のためには感染拡大の試算が必要であり,感染拡大は自然にはその感染症の感染力と,致死性によって予測される.感染経路は,飛沫,接触,飲食などいろいろあり,感染力の制御,つまり感染を広げないために,ワクチン開発はもちろんであるが,外出規制(イベントの自粛や学級閉鎖など),手洗い呼びかけ,などが有効である.
ここでは簡単のために,つの感染症のみを考え,ある一定の集団(たとえば人程度の島)を対象とし,外部との接触,出入りがないと仮定する.最初の時点での過去感染者,未感染者,現在感染者の割合をそれぞれとする.現在感染者はか月後にはすべて過去感染者となり,一度感染した人はもう感染しない.また幸いなことにこの感染により死者は生じず,また簡単のために他要因による死者,あるいは出生,転入出もないとする.
か月ごとの変動を見ることとし,か月後の時点の上記の割合をそれぞれ,で示す.症状は丁度か月続くので,一人の人が現在感染者として数えられるのは回のみである.
過去感染者は,それまでの過去感染者に,か月前の現在感染者を足したものである.また,現在感染者は,か月前の未感染者とか月前の現在感染者の接触頻度と,この感染症の感染力によって決まる.接触頻度の係数を感染力の係数をとすると,現在感染者の割合はか月前の現在感染者の割合,未感染者の割合,のつをかけたもので求められる.
として,以下の問いに答えよ.計算は小数点以下第位を四捨五入して求めよ.
(1) を,で表せ.
(2) として,をそれぞれ求めよ.
(3) 感染力の係数をとした時の,を求めよ.
(4) 手洗いの徹底や外出規制が最初からなされたとして,とした時の,を求め,(2),(3)の結果と共に,縦軸を過去感染者の割合,横軸を時間として,つの場合の変化を同一座標上にグラフで示せ.