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2010 宮城大学 前期

事業構想(デザイン情報学科)総合問題

易□ 並□ 難□

2010年宮城大前期総合問題【1】2010110810101の図

図1

【1】 図1のような表面積を 96 cm2 とする立方体 ABCD EFGH がある.この立方体の辺 EF CG AD の中点をそれぞれ P Q R とする.このとき,以下の問いに答えなさい.

問1 この立方体の一辺の長さを求めなさい.

問2  A D F の各頂点を含む平面で切ったときに切り口にあらわれる図形の名称を答えなさい.

問3  P Q R の各点を含む平面で切ったときに切り口にあらわれる図形の名称を答えなさい.

問4  B D G の各点を含む平面と A F H の各点を含む平面によりこの立方体を 3 つに切り離した後で,これら 3 つの立体の表面にみられる図形の名称とその個数をすべて答えなさい.



2010 宮城大学 前期

事業構想(デザイン情報学科)総合問題

易□ 並□ 難□

2010年宮城大前期総合問題【2】2010110810102の図

図1

【2】 図1のような 4 つのマス A B C X により構成される図形を考える.

 図形のそれぞれのマスは白または黒で塗りつぶすものとし,上段のマス A B C 8 通りの配色の各々について,下段のマス X を白または黒のいずれかの色で塗りつぶすかを決める.このようにして着色された 8 個の図形をまとめて, 1 つのパターンと考える.図2はパターンの一例である.

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図2

問1 考えられるパターンの総数を答えなさい.また,その導出過程も示しなさい.

問2 あるひとつのパターンを選ぶとして,図3(a)のような 1 行の配色されたマスの並びが与えられたとき,このパターンを用いて,その下にくる行以降のマスの配色を決めるルールを考える.

 まず,与えられた行の左端から連続した 3 マスを選ぶ.その 3 マスの配色と,マス A B C の配色が同じ図形をパターンの中から選び,その図形のマス X の色により,第 2 行のマス X に対応する位置のマスの色を決める.次に 1 マス右にずらして,次の連続する 3 マスを選び,同様の方法で第 2 行のマス X に対応する位置のマスの色を決める.これを右端の 3 マスに達するまで繰り返す.同様の手順により,第 2 行をもとに第 3 行を,第 3 をもとに第 4 行を,と順次,すべての行の配色が決まるまで繰り返す.ただし,各行の両隣のマスは,上段の配色にかかわらず白で塗りつぶすものとする.

 図3(b)は,図2のパターンを適用した場合の第 2 行までの配色を示したものである.同じパターンを用いて,第 3 行,第 4 行のそれぞれのマスの色を示しなさい.ただし,黒になるマスは鉛筆で黒く塗りつぶし,白になるマスはそのままにしておくものとする.

(a)

2010年宮城大前期総合問題【1】2010110810102の図

(b)

2010年宮城大前期総合問題【1】2010110810102の図

図3

問3 図4は,ある 1 つのパターンを用いて,問2と同じルールによって描画したものである.問1で求めたパターンの総数のうち,この模様を描画することができるパターンの数を求めなさい.また,その導出過程も示しなさい.

2010年宮城大前期総合問題【1】2010110810103の図

図4

2010 宮城大学 前期

事業構想(デザイン情報学科)総合問題

【4-1】,【4-2】から1大選択

易□ 並□ 難□

【4-1】  A 君は,素数は無限に存在することを知っている. B 君は,素数は無限には存在しないと誤って考えている.次の対話では, A 君が B 君に素数は無限に存在することの証明を説明している.

 この対話を読んで,以下の問いに答えなさい.

A 君「 B 君の言う通り,素数は無限に存在しないと仮定しよう」

B 君「そう,それが正しい」

A 君「すると,素数の個数は, ( ) 個だよね」

B 君「その通り」

A 君「では,その個数を n とすると⋯」

B 君「 待て待て. n とか m とか小難しい数式を使って煙に巻くつもりだな.だまされないぞ

A 君「それなら,素数の個数が ( ) 個だとすると,そのうちで ( ) の素数が存在する.これならどう?」

B 君「うむ.それはみとめてやろう」

A 君「それでは, 2 3 をかけて,それにさらに 4 をかけて⋯と ( ) の素数までかけ算を続けることを考えよう.その結果, 2 から ( ) の素数までのすべての自然数のかけ算をした答えが一つ定まるよね.」

B 君「そうだな.でもそれを p とか q とかと言うなよ」

A 君「言わないよ.それで,そのかけ算をした答えに ( ) を足した数を考える.こんなふうに言葉で言うよりは,数式を使ったほうが楽なんだけど」

B 君「いやいや,日本語で続けろ」

A 君「すると,そのかけ算をした答えに ( ) を足した数というのは, 2 で割り切れるだろうか」

B 君「えーと,そのかけ算をした答えというのは, 2 かける 3 かける 4 かける⋯とかけ算を続けた数だから,その答えは 2 で割り切れる.ところがそのかけ算をした答えに ( ) を足した数であれば,割り切れないで ( ) 余る」

A 君「その通り.さらに, 3 で割っても ( ) 余る. 4 で割っても ( ) 余る.以下同様.要するに,そのかけ算をした答えに ( ) を足した数というのは, 2 から ( ) の素数までの,どの数で割っても, ( ) 余るということになる」

B 君「それがどうした」

A 君「では,そのかけ算をした答えに ( ) を足した数というのは,素数だろうか,素数でないだろうか」

B 君「そのかけ算をした答えに ( ) を足した数は, ( ) の素数より大きいのが自明だから,素数ではありえない」

A 君「その数が素数ではありえないとすると,何らかの素数の ( ) 個以上かつ ( ) 個の ( ) ということだよね.ところが,その何らかの素数というのは, 2 から ( ) の素数までの,どこにも存在しない.だって,どれで割っても ( ) 余るんだからね.従って, ( ) の素数より大きな素数が存在することになる.これはおかしい」

B 君「じゃあやっぱり,そのかけ算をした答えに ( ) を足した数というのは,素数なんだ.あれ,そうすると,こいつは ( ) の素数よりも大きくなってしまう.これもおかしい」

A 君「ということは,いずれにしも矛盾だから,最初の仮定,すなわち,素数は無限には存在しないという仮定が誤りだったことになる.ゆえに素数は無限に存在する.証明終り」

B 君「しかし待て.素数でない自然数,例えば 2 より大きな ( ) は無限に存在するぞ.それでも素数は無限に存在してもいいのか?」

A 君「いいんだよ.無限に存在する自然数の中で, ( ) は無限に存在するけど,その補集合である ( ) も無限に存在することは自明でしょ. ( ) が無限に存在することは, ( ) ( ) 個であることの証明にはならない.同様に,素数でない自然数が無限に存在することと,素数が無限に存在することとは,両立する.無限とは,そういう性質なんだ」

B 君「そんなこと言われても,割り切れないなあ」

A 君「割り切れないから素数です」

問1  ( ) ( ) に入る最も適切な語句または数を次の選択肢から選び,その記号を解答欄に記入しなさい.

問2 この対話を利用して,素数が無限に存在することを,背理法及び数式を用いて証明しなさい.この対話の通りに証明を進めてもよいし,下線を引いた B 君のセリフによって中断された証明の続きを進めてもよい.

2010 宮城大学 前期

事業構想(デザイン情報学科)総合問題

【4-1】,【4-2】から1大選択

易□ 並□ 難□

【4-2】 以下の問いに答えなさい.

問1 図1は,ある地域のある季節,時刻において, 1 1 m の立方体を真上から見たときの影の大きさ,形と方位を方眼紙に表したものである.これと同じ地域,季節,時刻に,参考図に示した図法によって図2に表した立体をさまざまな向きに置いたとき,その立体を真上から見たときの影の大きさ,形で間違っているものは,図3に示す選択肢のうちどれか,すべてを記号で答えなさい.

2010年宮城大前期総合問題【4-2】2010110810104の図

図1

2010年宮城大前期総合問題【4-2】2010110810104の図

図2

2010年宮城大前期総合問題【4-2】2010110810104の図

図3

(A) 2010年宮城大前期総合問題【4-2】2010110810104の図 (B) 2010年宮城大前期総合問題【4-2】2010110810104の図

図(A)のように,立体の手前に透明な 3 つの画面を置き,立体をそれぞれの面に投影する.これを展開して図(B)のように配置した図面を「第三角法による正投影図」という.正面方向に投影した図を正面図,真上方向に投影した図を平面図,右横方向に投影した図を右側面図という.

参考図 第三角法による正投影図

問2 図4に示す,形,大きさ,方位を持つ敷地 X に,図5の立体 a g すべてを配置し,それを真上から見たときの図を解答用紙に描きなさい.ただし,以下の条件をすべて満たすこと.

・敷地 X は問1と同じ地域にあるものとする.

・問1と同じ季節,時刻のとき,それぞれの立体が敷地に落とす影を,黒く塗って表現すること.

・解答用紙に描いた立体に,区別がつくように a g の記号を記入すること.

・問1と同じ季節,時刻のとき,立体 a g の落とす影は,他の立体や他の立体が落とす影にかかったり,接したりしてはいけない.また,立体の影は敷地から出てはいけない.

・立体 a g を配置するときは,図5で示された立体の向きを変えたり,倒したりしてはならない.また,立体の底面の頂点は敷地に縦横 1 m 間隔で引いた破線の交点に合わせて配置すること.

図4

2010年宮城大前期総合問題【4-2】2010110810104の図

(編注)図5は欠落

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