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【2】 を実数とし,関数を考える.座標平面上の曲線をとし,曲線をとする.は点を通り,のにおける接線はのにおける接線と一致するものとする.
(1) 曲線の点における接線をとする.により,の方程式はである.また,原点と直線の距離はである.
(2) 曲線の点における接線は(1)の直線と一致しているので,である.したがって,をを用いて表すと,となる.
(3) のとき,関数はで極大値をとり,で極小値をとる.
(4) とする.において,曲線とおよび直線で囲まれた図形の面積をとする.また,において,曲線とおよび直線で囲まれた図形の面積をとする.このとき,とおくと,と表される.に当てはまるものを,次ののうちから一つ選べ.
これを計算することにより,となる.
【3】 座標平面上に点がある.直線をとする.また,を通り,に垂直な直線をとする.さらに,と軸との交点をと軸との交点をとする.
(1) 直線の方程式はである.また,点の座標は,それぞれ
である.
(2) 点を通る円の方程式は
である.
(3) を実数とし,直線と直線との交点を直線と直線との交点をとする.点の座標は,それぞれ
である.特に,のときは,点がそれぞれ点に一致する.また,のときは,点はともに点に一致する.
次に,でない実数について,との面積を比較しよう.の面積はであり,の面積は
である.
の面積との面積が等しくなるのは,のときである.また,の面積がの面積の倍となるのは,のときである.
(1) とする.このとき
である.よって,はで割り切れる.その商をとすると
となる.次方程式が虚数解をもつための必要十分条件は,の値がとなることである.ただし,については,当てはまるものを,次ののうちから一つ選べ.
(2) とする.このとき,がで割り切れるようなの値をすべて求めよう.
整式がで割り切れるための必要十分条件は
である.ただし,とする.
この条件をを用いて表すと
となる.これら二つの式の差と和を考えることにより,がで割り切れるための必要十分条件は
であることがわかる.
よって,がで割り切れるようなの値は,と
である.
【3】 初項がであり,次の条件によって定まる数列を考えよう.
(1) によりとなるのでであり,によりとなるのでである.同様に
である.
また,については,によりであり,については,によりである.
(2) を自然数とする.によりの第項はである.
(3) 数列の第項以降を次のように群に分ける.ただし,第群は個の項からなるものとする.
以上の自然数に対して,なので,第群の最初の項は,の第項であり,第群の最後の項は,の第項である.ただし,については,当てはまるものを,次ののうちから一つずつ選べ.同じものを選んでもよい.
第群に含まれるすべての項の和を第群に含まれるすべての奇数番目の項の和を第群に含まれるすべての偶数番目の項の和をとする.たとえば
であり
である.
(4) (3)で定めた数列の一般項をそれぞれ求めよう.
によりとなる.また,の第項と第項が等しいことを用いると,によりとなる.したがって,を用いると,となる.に当てはまるものを,次ののうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.
以上のことから
である.に当てはまるものを,次ののうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.
【4】 辺の長さがのひし形において,とする.直線上に,点とは異なる点を,を満たすようにとる.以下,とし,とおく.
(1) である.
(2) とは平行なので,実数を用いてと表すことができる.であることと,点は点と異なる点であることにより,である.
(3) を満たすの値を求めよう.
(2)により,である.とにより,が得られる.
したがって
である.
(4) を(3)で求めた値とし,点を直線に関して点と対称な点とする.を求めよう.
点と点が直線に関して対称な点であることに注意すると,により,と表せる.したがって,である.
また,であり,(2)によりとなるので,を得る.ゆえに,である.
(5) を(3)で求めた値とし,点をの外接円の中心とする.をとを用いて表そう.
はを満たす二等辺三角形であるから,点は直線上にある.点を(4)で定めた点とし,線分の中点をとする.(4)の結果を用いることにより,とは垂直であることが確かめられる.よって,点は直線と直線の交点であり,実数を用いてと表すことができる.を求めることにより,が得られる.
【5】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.
有権者数が万人を超えるある地域において,選挙が実施された.
(1) 今回実施された選挙の有権者全員を対象として,今回の選挙と前回の選挙のそれぞれについて,投票したか,棄権した(投票しなかった)かを調査した.今回の選挙については
今回投票,今回棄権
の通りのどちらであるかを調べ,前回の選挙については,選挙権がなかった者が含まれているので
前回投票,前回棄権,前回選挙権なし
の通りのいずれであるかを調べた.この調査の結果は下の表のようになった.たとえば,この有権者全体において,今回棄権かつ前回投票の人の割合はであることを示している.このとき,今回投票かつ前回棄権の人の割合はである.
前回投票 | 前回棄権 | 前回選挙権なし | |
今回投票 | |||
今回棄権 |
この有権者全体から無作為に人を選ぶとき,今回投票の人が選ばれる確率はであり,前回投票の人が選ばれる確率はである.
また,今回の有権者全体から人を無作為に抽出したとき,その中で,今回棄権かつ前回投票の人数を表す確率変数をとする.このとき,は二項分布に従うので,の平均(期待値)は標準偏差はである.
次に,が以上になる確率を求めよう.とおくと,標本数は十分に大きいので,は近似的に標準正規分布に従う.よって,この確率はと求められる.
(2) 今回の有権者全体を母集団とし,支持する政党がある人の割合(母比率)を推定したい.このとき,調査する有権者数について考えよう.
母集団から人を無作為に抽出したとき,その中で,支持する政党がある人の割合(標本比率)を確率変数で表すと,は近似的に平均標準偏差の正規分布に従う.
実際に,人を無作為に抽出して得られた標本比率の値をとすると,が十分に大きいとすれば,標準偏差をで置き換えることにより,に対する信頼度の信頼区間を求めることができる.その信頼区間の幅はになる.に当てはまる最も適当なものを,次ののうちから一つ選べ.
過去の調査から,母比率はおよそと予想されることから,とする.このとき,になるようなの値を求めると,であり,このの値は十分に大きいと考えられる.ただし,として計算すること.
人を調査して,に対する信頼度の信頼区間を求めると,この信頼区間の幅はに当てはまる最も適当なものを,次のから一つ選べ.
の値によって変化せず,一定である
の値によって変化して,のとき最大となる
の値によって変化して,のとき最小となる