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【4】 を正の整数とし,トランプのようにそれぞれの図柄が異なる枚のカードの束を用意する.上から数えて枚と,残りの枚の左右つの束に分け,これらを図のように交互に挿入してつの束にすることでカードの順番を変えることをシャッフルと呼ぶ.
シャッフルする際には必ず左右の束から交互に枚ずつカードを重ねるものとする.シャッフルには,元の束のいちばん上のカードがシャッフル後も同じいちばん上であるアウトシャッフルと,元の束のいちばん上のカードがシャッフル後は上から枚目になるインシャッフルの種類が存在する.
(1) 枚のカードの束の上から枚目の位置にあったカードは,アウトシャッフルを回行うと束の上から枚目の位置に移動し,インシャッフルを回行うと束の上から枚目の位置に移動する.の場合,インシャッフル・インシャッフル・アウトシャッフルの順にシャッフルを回行ったとき,枚のカードの束の上から1枚目の位置にあったカードは,束の上から枚目の位置に移動する.また,枚のカードの束のいちばん下の位置にあったカードは,束の上から枚目の位置に移動する.
(2) 以下ではアウトシャッフルのみを繰り返し行うことを考える.の場合,アウトシャッフルを回行うと元通りに最初のカードの束の順番にもどる.の場合,初めて元通りに最初のカードの束の順番にもどるのは,アウトシャッフルを回行ったときである.の場合,初めて元通りに最初のカードの束の順番にもどるのは,アウトシャッフルを回行ったときである.の場合,最初のカードの束の上から枚目の位置にあったカードに着目すると,アウトシャッフルを回行ったときに,カードの束の上から枚目の位置に初めてもどることがわかる.このとき,他の枚のカードも元の位置にもどっている.
【6】 人の有権者が,の選択肢に対して,ペアごとに多数決を行った.まず,とについては,が票,が票であった.次に,とについては,が票,が票であった.最後に,とについては,が票,が票であった.以上の結果,はより望ましく,はより望ましく,はより望ましいとなってしまい,の選択に対する順序付けをすることができない.
そこで,各有権者は常に正しい判断ができるとは限らず,確率で正しい判断ができるものとしよう.順序付けの候補は
(1)(2)(3)
(4)(5)(6)
の通りある.ここで,たとえば「」は,はより望ましく,はやより望ましいことをあらわしている.が真の順序付けであるとすると,とに関する判断については人が正しく,とに関する判断については人が正しく,とに関する判断については人が正しく,そのような場合が生じる確率は,とすると,それぞれの場合を順に掛けて
で与えられる(ただし,とする).順序付けの他の候補についても同様の確率を計算できるが,それらは各順序付けが真である確率をあらわしていると解釈できる.確率が高い順に上の順序付けを左から並べると
となる.