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【2】 以下の問いに答えよ.なお,別表の数値を使うよう指示があるところは,その数値を使って解答すること.
〔1〕 いま,銀行に円を預金するとき,年間ですなわち円の利子が年後につくものとする.この年利率の下で万円の預金をしたとき,年後には,その元利合計(元の預金額と利子を合計した金額)は万円となる.これは,現在の万円と年後に得られる万円とは同じ価値を持つことを意味しており,年後に得られる万円は,現在の価値に換算すれば万円ということになる.したがって,年後に得られる万円を現在の価値に換算すれば万円となる.このように,将来に発生するお金と,それを現在の価値に換算したものとは,その大きさが異なる.
別表
〔2〕 預金する期間にわたって年利率がで変わらなければ,複利法(受け取った利子を毎年預金額に繰り入れる方法)の計算により,最初に万円を預金したときから年後の元利合計は,万円となる.このことから,〔1〕と同様に考えれば,年後に得られる万円という金額は,現在の価値に換算すれば,別表の数値を使って,万円ということになる.このような方法で将来得られる円を現在の価値に換算したものは,将来の円の「現在価値」と呼ばれる.
〔3〕 以上の考え方に従って,耐用年数(利用し続けることができる年数)が年の発電施設Aが生み出す収益の現在価値を考える.この施設は,年後,年後,年後まで,毎年億円の収益を生み出すものとする.年利率はで変わらないとして,年後の億円の現在価値をで表し,の数列を考えるとき,その数列は,初項が億円,公比がの等比数列となる.したがって,この発電施設が年間にわたって生み出す収益の現在価値の合計は,別表の数値を使って,億円となる.
〔4〕 次に,耐用年数が年の発電施設が生み出す収益の現在価値を考える.この施設は年後に億円の収益を生み出すものとする.年利率はで変わらないとして,この施設が生み出す年後の収益の現在価値をで表し,の数列を考えるとき,その数列は,別表の数値を使って,初項が億円,公比がの等比数列となる.したがって,この発電施設が年間にわたって生み出す収益の現在価値の合計は,別表の数値を使って,億円となる.
〔5〕 〔4〕の発電施設を年ごとに回建設する状況を考える.年利率はで変わらないとき,発電施設の回の建設により,合計年にわたって生み出される収益の現在価値の合計は,別表の数値を使って,億円となる.