Mathematics
Examination
Test
Archives
【2】 次の問いに答えよ.ただし,と以外はすべて正の整数で解答すること.なお,解答にあたっては,以下の(1),(2)を用いる.
(1) を実数とするとき,を超えない最大の整数を,記号を用いてと表す.このとき,である.
(2) のとき,である.
ある工場の経営者が雇いたい人の数(人)と,この工場で働きたい人の数(人)は,時給(円)によって変化する.ただし,とは整数であり,はを満たす整数とする.
は次の式で決まることが知られている.
例えば,時給がのとき,この経営者が雇いたい人の数は,式よりである.
一方,は次の式で決まることが知られている.
例えば,時給がのとき,この工場で働きたい人の数は,式よりである.
この経営者は,雇いたい人の数と,工場で働きたい人の数が等しくなる時給で人を雇いたいと考えている.
まず,
を満たすを求め,小数第位を四捨五入すると,その値はとなる.の値を時給として考えると,となる.
次に,となるを求める.ただし,が複数求められる場合は,経営者は最も低い時給を選択するものとする.まず,であるとき,式より,次の不等式が成立する.
この不等式を満たす整数のうち,最小のものはであり,最大のものはである.一方,であるとき,式より,次の不等式が成立する.
この不等式を満たす整数のうち,最小のものはであり,最大のものはである.以上の結果から,経営者が最も低い時給を選ぶと,その値はとなる.
ここで,ををで表し,時給がから変化したときの工場で働くことができる人の数の変化を考える.ただし,変化後の価格のもとで求められるとが異なる場合は,工場で働くことができる人の数はとの小さい方の数で決まるものとする.
経営者が時給を円上げる場合を考える.このときの時給は,になるので,この工場で働くことができる人の数はになる.との大小関係について,不等号を用いて表すとになる.一方,経営者が時給を円下げる場合を考える.このときの時給は,になるので,この工場で働くことができる人の数はになる.との大小関係について,不等号を用いて表すとになる.
《原注》ただし,問ア,問イは設問が不適切であったため,受験者全員に加点する.