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2022 立命館大学 理系学部A方式
(薬学部を除く)2月2日実施

易□ 並□ 難□

【1】  k 0 でない実数として, x>0 で定義された関数 f (x ) f (x )= x2 とする.実数 p および 0 でない実数 q に対して,

x2 f ( x)+ px f (x) =qf (x ) (*)

がすべての x >0 で成り立っているとする.このとき, k w に関する 2 次方程式 = 0 の解となる.ここで, w について整理された最高次の係数が 1 である整式である.

 等式(*)を満たす k 1 つだけ存在するとするとき, k q をそれぞれ p を用いて表すと, q= k= である.

 以後,等式(*)を満たす k 2 つ存在し,それらを α β とする.ただし, α>β である.

〔1〕  α+β = α-β = である.また, α β の符号が互いに異なるための必要十分条件は > 0 である.ここで, はいずれも α β を用いない式である.

〔2〕  α β の符号が互いに異なるとする. c をある正の実数とするとき, x0 で定義された関数 g (x )

xc のとき g (x )=c αx β

0x< c のとき g (x )= cβ xα

により定める. 0<s< c に対して

I( s)= sc g( x) x1 -α-β dx

とすると, limx +0 I (s )= となる.また, c<t を満たす実数 t に対して

J( t)= ctg (x )x -1-α -β dx

とすると, limt J (t) = となる.よって lims +0 I( s)+ limt J( t) p q を用いて表すと, となる.

(注: α β の式で答えよ.)

2022 立命館大学 理系学部A方式
(薬学部を除く)2月2日実施

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【2】  xy 座標平面上の原点 O (0 ,0) を中心とする半径 1 の円を C として,これと放物線 y =f( x) との共有点を考える.

〔1〕  k を実数として, f( x)= x2+ k とする.このとき, y=f (x ) C が共有点をもつための必要十分条件は, k である. k= のとき,共有点の個数は であり, k= のとさ,共有点の個数は である.

〔2〕  y=f (x ) C の共有点の個数は最大 個である.

〔3〕  y=f (x ) C 3 ( 1,0 ) (cos θ,sin θ) (cos 2θ, sin2 θ) を共有点にもつとする.ただし, θ 0 <θ< π3 を満たす定数である.このとき, f( x) ( x-1) を因数にもつことから,

f( x)= (x- 1) g( x)

と表すことができる.ただし, g( x) x 1 次式である.条件より, g( cosθ) = sinθ g( cos2 θ)= sinθ である.また, cosθ cos2 θ であるので, cos 3θ cosθ cos2 θcos θ = 2 cosθ +1 となる.ただし, はいずれも cos θ に関する整式である.ここで, y=g (x ) は,点 ( cosθ, g( cosθ )) を通る直線であることから,この傾きを a とおくと,

2022年立命館大2月2日理系学部【2】2022148910302の図

図1

g( x)= a( x-cos θ)+ g( cosθ )

と表すことができる.これより, f( cos3 θ) a を含まない sin θ に関する整式 と表すことができる.

 特に θ = 2π 7 のとき, y=f (x ) のグラフの概形は のようになる.

(注:解答欄 に記載されている図1に,グラフの概形を C との共有点が分かるようにかけ.)



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(薬学部を除く)2月2日実施

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【3】  i は虚数単位とし,偏角は 0 以上 2 π 未満とする.また, z は複素数 z の共役複素数を表す.

〔1〕 原点を O とする複素数平面上の点 A を表す複素数を z とする. A を実軸に関して対称移動した点を B とするとき, B を表す複素数は である.また, A を原点 O に関して対称移動した点を C とするとき, C を表す複素数は である. A を虚軸に関して対称移動した点を D とするとき, D を表す複素数は である.ここで,複素数 i を含まない式である.

 原点 O cos θ+i sinθ の表す点を通る直線を l とする.ただし 0 θ<π とする. A を直線 l に関して対称移動した点を E とする. E を表す複素数は, z O を中心に - θ だけ回転させ,実軸に関して対称移動した後, O を中心に θ だけ回転したものであるから, z (cos + isin ) と表せる.特に θ = π2 のとき,これは と一致する.

〔2〕  k r を正の実数とする.このとき,等式

|z ki| =r

を満たす点 z の描く図形を R 1 とする. R1 を原点 O cos 34 π+ isin 34 π の表す点を通る直線に関して対称移動させたものを R 2 とする.このとき, R2 上の点 z は等式

|z- α|= r

を満たす.ただし,複素数 α である.ここで, R1 R 2 が異なる 2 つの共有点 P Q をもつとする.このとき, k r は条件 kr< を満たし,線分 PQ の長さは である.

 また複素数 - k が表す点を通り虚軸に平行な直線を考え, R1 をこの直線に関して対称に移動させたものを R 3 とする.このとき, R3 上の点 z は等式

|z- β|= r

を満たす.ただし,複素数 β である. R1 R 3 が共有点を持たないとき, k r は条件 kr> を満たす.

 以下 kr= 1 +32 が成り立つとする.複素数 k i が表す点を M とすると, ∠PMQ= である.ただし, 0 π である. R1 で囲まれた部分と R 2 で囲まれた部分の共通部分の面積は, r を用いて表すと である.

  R2 R3 を虚軸に関して対称に移動させたものを R2 R 3 とする. R1 R2 R3 R 2 R 3 を結合し 1 つにした図形の外周によって囲まれた部分の面積を r を用いて表すと となる.

(注: k を含まない r の式である.)

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(薬学部を除く)2月2日実施

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2022年立命館大2月2日理系学部【4】2022148910304の図

2n 個の球

図2

【4】  n を自然数とする.図2のように 1 から 2 n までの数が 1 つずつ書かれている球がそれぞれ 1 つずつ,合計 2 n 個ある.これらの 2 n 個の球をすべて袋の中に入れて 1 つ取り出し,その数を記録してから取り出した球を再び袋の中に戻す試行を考える.この試行を n 回続けて行うとき, k 回目の試行で記録された数を X k とする.ただし, k=1 2 n である.

〔1〕  n=3 とする.

(a)  X1 X2 X3 がすべて異なる球の取り出し方は 通りである.また, X1< X2< X3 となる球の取り出し方は 通りである.

(b)  X1 を百の位の数, X2 を十の位の数, X3 を一の位の数にもつ 3 桁の整数を考えるとき,その 3 桁の数が 2 の倍数となるような球の取り出し方は 通りであり, 3 の倍数となるような球の取り出し方は 通りである.

〔2〕  X1 X2 Xn を小さい順に並べ替えたものを Y1 Y2 Yn とする.定め方から, Y1 Y2 Y n であることに注意せよ.

(a)  Yn n となる確率は である.また, Yn 2n -1 となる確率は である.したがって, limn = である.

(注:必要であれば

limm (1- 1m ) m= 1e

であることを用いてよい.ここで, e は自然対数の底である.

(b)  Yn- 12 n-1 となる確率は であり, limn = である.

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