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2023 大学入学共通テスト 追試
易□ 並□ 難□
[2] においてであるとする.とに関する条件が与えられたときのの辺,角,面積について考察する.
(1) であるとき,である.
(2) であるとする.
(ⅰ) このとき,である.
(ⅱ) この条件を満たす三角形は二つあり,その中で面積が大きい方のにおいては,である.
(3) を満たすのうち,面積が最大となるものを求めよう.
とにより
である.の面積について調べるために,を考える.とおくと
と表すことができる.したがって,が最大となるのはのとき,すなわちのときである.より,このときに面積も最大となる.
また,面積が最大となるにおいて,はで,はである.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
鋭 角 | 直 角 | 鈍 角 |
2023 大学入学共通テスト 追試
易□ 並□ 難□
[1] 高校年生の太郎さんと花子さんのクラスでは,文化祭でやきそば屋を出店することになった.二人は皿あたりの価格をいくらにするかを検討するためにアンケート調査を行い,皿あたりの価格と売り上げ数の関係について次の表のように予測した.
皿あたりの価格(円) | |||||
売り上げ数 (皿) |
この結果から太郎さんと花子さんは,皿あたりの価格が円以上円以下の範囲で,予測される利益(以下,利益)の最大値について考えることにした.
太郎:価格を横軸,売り上げ数を縦軸にとって散布図をかいてみたよ.
花子:散布図の点の並びは,次関数のグラフのようには見えないね.次関数のグラフみたいに見えるよ.
太郎:価格がのときの点を通る次関数のグラフをかくと,図1のように価格がのときの点もそのグラフの近くにあるよ.
花子:現実には,もっと複雑な関係なのだろうけど,次関数と次関数で比べると,次関数で考えた方がよいような気がするね.
図1 |
次関数
のグラフは,点を通るとする.このとき,である.
二人は,皿あたりの価格と売り上げ数の関係がを満たしたときの,での利益の最大値について考えることにした.
皿あたりの材料費は円であり,材料費以外にかかる費用は円である.よって,と売り上げ数の積から,を引いたものが利益となる.
このとき,売り上げ数をの右辺の次式とすると,利益はの次式となる.一方で,売り上げ数としての右辺の代わりにの次式を使えば,利益はの次式となる.
太郎:利益が次式だと,今の私たちの知識では最大値を正確に求めることができないね.
花子:の右辺の代わりに次式を使えば利益は次式になるから,最大値を求められるよ.
太郎:現実の問題を考えるときには正確な答えが出せないことも多いから,自分の知識の範囲内で工夫しておおよその値を出すことには価値があると思うよ.
花子:考えているのが利益だから,の右辺の代わりの式は売り上げ数を少なく見積もった式を考えると手堅いね.
太郎:少なく見積もるということは,その関数のグラフはのグラフより下の方にあるということだね.
次関数
を考える.このとき,とのグラフの位置関係は次の図2のようになっている.
図2 |
の右辺の代わりにの右辺を使うと,売り上げ数を少なく見積もることになる.売り上げ数をの右辺としたときの利益は
で与えられる.が最大となるをとおくと,であり,の最大値はである.
太郎:売り上げ数を少なく見積もった式は,各について値がより小さければよいので,色々な式が考えられるね.
花子:それらの式をの右辺の代わりに使ったときの利益の最大値と,の右辺から計算される利益の最大値との関係はどうなるのかな.
次関数
を考える.売り上げ数をの右辺としたときの利益はのときに最大となり,最大値はとなる.
また,のグラフの位置関係は次の図3のようになっている.
図3 |
売り上げ数をの右辺としたときの利益の記述として,次ののうち,正しいものはとである.
の解答群(解答の順序は問わない.)
利益の最大値はである.
利益の最大値はである.
利益の最大値はである.
とすれば,利益は少なくとも以上となる.
とすれば,利益は少なくとも以上となる.
のときに利益は最大値をとる.
のときに利益は最大値をとる.
次関数
を考える.において,売り上げ数をの右辺としたときの利益はのときに最大となり,最大値はとなる.
また,のグラフの位置関係は次の図4のようになっている.
図4 |
売り上げ数をの右辺としたときの利益の最大値についての記述として,次ののうち,正しいものはである.
の解答群
利益の最大値はより小さい.
利益の最大値はである.
利益の最大値はより大きくより小さい.
利益の最大値はである.
利益の最大値はより大きい.
[2] 花子さんの通う学校では,生徒会会則の一部を変更することの賛否について生徒全員が投票をすることになった.投票結果に関心がある花子さんは,身近な人たちに尋ねて下調べをしてみようと思い,各回答が賛成ならば反対ならばと表すことにした.このようにして作成される人分のデータをと表す.ただし,賛成と反対以外の回答はないものとする.
例えば,人について調べた結果が
であったならば,となる.この場合,データの値の総和はであり,平均値はである.
(1) データの値の総和はと一致し,平均値はと一致する.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
賛成の人の数
反対の人の数
賛成の人の数から反対の人の数を引いた値
人中における賛成の人の割合
人中における反対の人の割合
の値
(2) 花子さんは,とだけからなるデータの平均値と分散について考えてみることにした.
とおくと,平均値はである.また,分散をで表す.は,との個数に着目すると
と表すことができる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
の解答群
【3】(1) 枚の硬貨を繰り返し投げるとき,この硬貨の表裏の出方に応じて,座標平面上の点が次の規則1に従って移動するものとする.
規則1
・点は原点を出発点とする.
・点の座標は,硬貨を投げるごとにだけ増加する.
・点の座標は,硬貨を投げるごとに,表が出たらだけ増加し,裏が出たらだけ減少する.
また,点の座標を次の記号で表す.
記号
硬貨を回投げ終えた時点での点の座標をで表す.
図1 |
座標平面上の点の移動の仕方について,例えば,硬貨を回投げて表が出た場合について考える.このとき,点の座標はとなる.これを図1のように,原点と点をまっすぐな矢印で結ぶ.このようにして点の移動の仕方を表す.
以下において,図を使用する際には同じように考えることにする.
(ⅰ) 硬貨を回投げ終えたとき,点の移動の仕方が条件
かつかつ(*)
を満たす確率を求めよう.
条件(*)を満たす点の移動の仕方は図2のようになる.例えば点から点までの点の移動の仕方は,点から点まで移動したのち点に移動する場合と,点から点まで移動したのち点に移動する場合のいずれかであるため,通りある.このとき,この移動の仕方の総数であるを,四角囲みの中の数字で点の近くに書く.図2における他の四角囲みの中の数字についても同様に考える.
図2 |
このように考えると,条件(*)を満たす点の移動の仕方のうち,点に至る移動の仕方は通りあり,点に至る移動の仕方は通りあり,点に至る移動の仕方は通りある.
よって,点の移動の仕方が条件(*)を満たすような硬貨の表裏の出方の総数は
である.
したがって,点の移動の仕方が条件(*)を満たす確率は
として求めることができる.
(ⅱ) 硬貨を回投げるとする.このとき,(ⅰ)と同様に図を用いて考えよう.かつかつかつである確率はとなる.また,かつかつかつである確率はとなる.さらに,かつかつかつであったとき,である条件付き確率はとなる.
参考図 |
(ⅲ) 硬貨を回投げ終えた時点で点の座標がであるとき,点に至る移動の仕方によらず表の出る回数は回となり,裏の出る回数は回となる.
(2) 個のさいころを繰り返し投げるとき,このさいころの目の出方に応じて,数直線上の点が次の規則2に従って移動するものとする.
規則2
・点は原点を出発点とする.
・点の座標は,さいころを投げるごとに,の倍数の目が出たらだけ増加し,それ以外の目が出たらだけ減少する.
(ⅰ) さいころを回投げ終えた時点で点の座標がである確率はとなる.
(ⅱ) さいころを回投げる間,点の座標がつねに以上以下であり,かつ回投げ終えた時点で点の座標がである確率はとなる.
(ⅲ) さいころを回投げる間,点の座標がつねに以上以下であり,かつ回投げ終えた時点で点の座標がであったとき,回投げ終えた時点で点の座標がである条件付き確率はとなる.
2023 大学入学共通テスト 追試
易□ 並□ 難□
【4】 についての二つの式をともに満たす整数が存在するかどうかを考えてみよう.
(1) 二つの式が
と
の場合を考える.からを消去すると
を得る.をについての不定方程式とみると,その整数解のうち,が正の整数で最小になるのは
である.よって,のすべての整数解は,を整数として
と表される.これらをに代入してを求めると
となるので,が整数になるのは,をで割ったときの余りがのときである.
以上のことから,この場合は,二つの式をともに満たす整数が存在することがわかる.
(2) を整数とする.二つの式が
と
の場合を考える.から
を得る.また,から
を得る.このとき
をで割ったときの余りがである
ことは,を満たす整数が存在するための必要十分条件であることがわかる.そのときの整数をに代入すると,も整数になる.また,そのときのはとをともに満たす.
以上のことから,この場合は,の値によって,二つの式をともに満たす整数が存在する場合と存在しない場合があることがわかる.
(3) を整数とする.二つの式が
と
の場合を考える.から
を得る.の左辺のの係数に着目することにより
をで割ったときの余りがまたはである
ことは,を満たす整数が存在するための必要十分条件であることがわかる.ただし,とする.
そのときの整数をに代入すると,も整数になる.また,そのときのはとをともに満たす.
以上のことから,この場合も,の値によって,二つの式をともに満たす整数が存在する場合と存在しない場合があることがわかる.
(4) を整数とする.二つの式が
と
の場合を考える.これまでと同様に,についての不定方程式を考察することにより
をで割ったときの余りがまたはである
ことは,とをともに満たす整数が存在するための必要十分条件であることがわかる.
【5】 において辺をに内分する点をとする.辺上に点のいずれとも異なる点をとる.線分と線分との交点をとし,直線と辺との交点をとする.
以下の問題において比を解答する場合は,最も簡単な整数の比で答えよ.
(1) 点は辺をに内分する点とする.このとき,点は辺をに内分する点である.
とし,の内接円が辺辺とそれぞれ点点で接しているとする.であることに注意すると,であり,であることがわかる.
の解答群
点はの内心
点はの重心
点はの内接円と辺との接点
点は点から辺に下ろした垂線と辺との交点
(2) との面積比について考察する.
(ⅰ) 点は辺をに内分する点とする.このとき,点は,線分をに内分し,線分をに内分する.したがって
である.
(ⅱ) のとき,点は辺をに内分する点である.
[2](1) 全体集合を
とし,の部分集合を
とする.の部分集合に対して,の補集合をで表す.
このとき
である.ただし,とする.
の部分集合を
とする.このとき,集合にの要素を一つ付け加えた,あるいは,集合からの要素を一つ取り除いた集合をとする.
・であるとき,は,集合である.
・であるとき,は,集合である.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
集合にを付け加えた
集合にを付け加えた
集合にを付け加えた
集合にを付け加えた
集合にを付け加えた
集合からを取り除いた
集合からを取り除いた
集合からを取り除いた
集合からを取り除いた
集合からを取り除いた
(2) はを満たす実数とする.このとき,次のことが成り立つ.
・は,かつであるための
・は,かつであるための
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
必要条件であるが,十分条件ではない
十分条件であるが,必要条件ではない
必要十分条件である
必要条件でも十分条件でもない
[1]
(1)(ⅰ) を実数とする.次不等式
の解がすべての実数となるための必要十分条件を,次の二つの方針で考えよう.
方針1
次関数の最小値に着目する.
の最小値はである.よって,の解がすべての実数となるための必要十分条件は
である.
方針2
次方程式に解の公式を適用したときの根号の中に着目する.
に解の公式を適用すると,となる.よって,の解がすべての実数となるための必要十分条件は
である.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
(ⅱ) を実数とする.次不等式の解がすべての実数となるための必要十分条件は
である.
(2)(ⅰ) は次不等式を
また,はこの次不等式を
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
満たす | 満たさない |
(ⅱ) のうち,次不等式を満たすものは個ある.
[1] 花子さんの通う学校では,生徒会会則の一部を変更することの賛否について生徒全員が投票をすることになった.投票結果に関心がある花子さんは,身近な人たちに尋ねて下調べをしてみようと思い,各回答が賛成ならば反対ならばと表すことにした.このようにして作成される人分のデータをと表す.ただし,賛成と反対以外の回答はないものとする.
例えば,人について調べた結果が
であったならば,となる.この場合,データの値の総和はであり,平均値はである.
(1) データの値の総和はと一致し,平均値はと一致する.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
賛成の人の数
反対の人の数
賛成の人の数から反対の人の数を引いた値
人中における賛成の人の割合
人中における反対の人の割合
の値
(2) 花子さんは,とだけからなるデータの平均値と分散について考えてみることにした.
とおくと,平均値はである.また,分散をで表す.
(ⅰ) は,との個数に着目すると
と表すことができる.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
の解答群
(ⅱ) とする.の値によって分散の値がどのように変わるかを調べる.が最小となるのは,の値がのときのみである.また,が最大となるのは,の値がのときのみである.
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)
または | または | |||
または | または | またはまたは |
[2] 変量の相関係数について考える.
(1) 変量の値の組
をデータとする.図1はの散布図であり,から図1の点の表す値の組を除いた個の値の組からなるデータをとする.図2はの散布図である.
図1 データの散布図 |
図2 データの散布図 |
データのとの相関係数を計算するととなる.データのとの相関係数はおよそである.
については,最も適当なものを,次ののうちから一つ選べ.
(2) 変量の値の組
をデータとする.データのとの相関係数はである.データに,新たに個の値の組を加えたときの相関係数について調べる.なお,必要に応じて,後に示す表1の計算表を用いて考えてもよい.
を実数とする.データにを加えたデータをとする.のの平均値はのとの共分散はとなる.ただし,との共分散とは,の偏差との偏差の積の平均値である.
のとの標準偏差を,それぞれとする.積はとなる.また相関係数が以上となるための必要十分条件はである.これより,相関係数が以上となるようなの値の範囲はである.
表1 計算表 | ||||||||||||||||||||||||||||||
の解答群
の解答群
の解答群
の解答群