2023 大学入学共通テスト 追試験 数学II・IIBMathJax

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2023 大学入学共通テスト 追試

数学II,IIB共通

配点16点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[1]  P( x) を係数が実数である x の整式とする.方程式 P (x )=0 は虚数 1 +2 i を解にもつとする.

(1) 虚数 1 -2 i P (x )=0 の解であることを示そう.

  1±2 i を解とする x 2 次方程式で x 2 の係数が 1 であるものは

x2 - x+ = 0

である. S( x)= x2- x + とし, P( x) S (x ) で割ったときの商を Q (x ) 余りを R (x ) とすると,次が成り立つ.

P( x)=

 また, S( x) 2 次式であるから, m n を実数として, R( x)

R( x)= mx+ n

と表せる.ここで, 1+2 i が二つの方程式 P (x )=0 S (x )=0 の解であることを用いれば R (1 +2 i)= となるので, x=1+ 2i R (x )=m x+n に代入することにより, m= n= であることがわかる.したがって, であることがわかるので, 1-2 i P (x )=0 の解である.

  の解答群

0   S( x) Q( x) R( x) 1   S( x) R( x)+ Q( x)
2   R( x) Q( x)+ S( x) 3   S( x) Q( x)+ R( x)

  の解答群

0   P( x)= S( x) R( x) 1   P( x)= Q( x) R( x)
2   Q( x)= 0 3   R( x)= 0
4   S( x)= Q( x) R( x) 5   Q (x) =S( x) R( x)

(2)  k l を実数として

P( x)= 3x 4+2 x3+ kx+ l

の場合を考える.このとき, P( x) を(1)の S (x ) で割ったときの商を Q (x ) 余りを R (x ) とすると

Q( x)= x 2+ x +

R( x)= (k- サシ ) x+l- スセ

となる. P( x)= 0 1 +2 i を解にもつので,(1)の考察を用いると

k= ソタ l= チツ

である.また, P( x)= 0 1 +2 i 以外の解は

x= - i - ± i

であることがわかる.

2023 大学入学共通テスト 追試

数学II,IIB共通

配点14点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【1】

[2] 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて常用対数表を用いてもよい.

 花子さんは,あるスポーツドリンク(以下,商品 S の売り上げ本数が気温にどう影響されるかを知りたいと考えた.そこで,地区 A について調べたところ,最高気温が 22 °C 25 °C 28 °C であった日の商品 S の売り上げ本数をそれぞれ N 1 N2 N3 とするとき

N1= 285 N2= 368 N3= 475

であった.このとき

N2- N1 25-22 < N3 -N2 28-25

であり,座標平面上の 3 ( 22,N1 ) (25, N2 ) (28, N3 ) は一つの直線上にはないので,花子さんは N1 N2 N3 の対数を考えてみることにした.

(1) 常用対数表によると, log10 2.85=0.4548 であるので

log10 N1 =log10 285 =0.4548+ = .4548

である.この値の小数第 4 位を四捨五入したものを p 1 とすると

p1 = .455

である.同じように, log10 N2 の値の小数第 4 位を四捨五入したものを p 2 とすると

p2 = . ハヒフ

である.

 さらに, log10 N3 の値の小数第 4 位を四捨五入したものを p 3 とすると

p2- p1 25-22 = p3 p2 28-25

が成り立つことが確かめられる.したがって

p2- p1 25-22 = p3 p2 28-25 =k

とおくとき,座標平面上の 3 ( 22,p1 ) (25, p2) (28, p3 ) は次の方程式が表す直線上にある.

y=k (x- 22)+ p1

 いま, N を正の実数とし,座標平面上の点 ( x,log10 N ) の直線上にあるとする.このとき, x N の関係式として,次の 0 3 のうち,正しいものは である.

  の解答群

0   N=10 k( x-22) +p1

1   N=10 {k (x- 22)+ p1 }

2   N=10 k( x-22) +p1

3   N=p 110 k( x-22)

(2) 花子さんは,地区 A で最高気温が 32 °C になる日の商品 S の売り上げ本数を予想することにした. x=32 のときに関係式 を満たす N の値は の範囲にある.そこで,花子さんは売り上げ本数が の範囲に入るだろうと考えた.

  の解答群

0   440 以上 450 未満 1   450 以上 460 未満
2   460 以上 470 未満 3   470 以上 480 未満
4   650 以上 660 未満 5   660 以上 670 未満
6   670 以上 680 未満 7   680 以上 690 未満
8   890 以上 900 未満 9   900 以上 910 未満
a   910 以上 920 未満 b   920 以上 930 未満

2023 大学入学共通テスト 追試

数学II,IIB共通

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[1] 縦の長さが 9 cm 横の長さが 24 cm の長方形の厚紙がある.この厚紙から容積が最大となる箱を作る.このとき,箱にふたがない場合とふたがある場合で容積の最大値がどう変わるかを調べたい.ただし,厚紙の厚さは考えず,作る箱の形を直方体とみなす.

2023年大学入試共通テスト追試験数学IIB【2】[1]2023100000403の図

図1 ふたのない箱を作る場合

(1) 厚紙の四 すみ から図1のように四つの合同な正方形の斜線部分を切り取り,破線にそって折り曲げて,ふたのない箱を作る.この箱の容積を V cm 3 とする.

 次の構想に基づいて箱の容積の最大値を考える.

構想

 図1のように切り取る斜線部分の正方形の一辺の長さを x cm とする. V x の関数として表し,箱が作れる x の値の範囲に注意して V の最大値を考える.

 箱が作れるための x のとり得る値の範囲は 0 <x< である. V x の式で表すと

V= x 3- エオ x 2+ カキク x

であり, V x = で最大値 コサシ をとる.

2023年大学入試共通テスト追試験数学IIB【2】[1]2023100000403の図

図2 ふたのある箱を作る場合

(2) 厚紙の四隅から図2のように四つの斜線部分を切り取り,破線にそって折り曲げて,ふたでぴったりと閉じることのできる箱を作る.この箱の容積を W cm 3 とする.

 図2の四つの斜線部分のうち,左側二つの斜線部分をそれぞれ一辺の長さ x cm の正方形とすると,右側二つの斜線部分は,それぞれ縦の長さが x cm 横の長さが cm の長方形となる.

  の解答群

0   6 1   (6 -x) 2   (6 +x)
3   12 4   (12 -x) 5   (12+ x)
6   18 7   (18 -x) 8   (18 +x)

 太郎さんと花子さんは, W x の式で表した後,(1)の結果を見ながら W の最大値の求め方について話している.

太郎: W の式がわかったから, W の最大値は(1)と同じように求められるね.

花子:ちょっと待って. W を表す式と(1)の V を表す式は似ているね. W を表す式と V を表す式の関係を利用できないかな.

 (1)の V が最大値をとるときの x の値を x 0 とする. W の最大値は(1)で求めた V の最大値 また, W が最大値をとる x

  の解答群

0  の 14 倍である 1  の 4 倍である
2  の 13 倍である 3  の 3 倍である
4  の 12 倍である 5  の 2 倍である
6  と等しくなる

  の解答群

0  ただ一つあり,その値は x 0 より小さい

1  ただ一つあり,その値は x 0 より大きい

2  ただ一つあり,その値は x 0 と等しい

3  二つ以上ある

(3) 縦の長さが 9 cm 横の長さが 24 cm の長方形に限らず,いろいろな長方形の厚紙から(1),(2)と同じようにふたのない箱とふたのある箱を作る.このとき

 ふたのある箱の容積の最大値が,ふたのない箱の容積の最大値

ということが成り立つための長方形についての記述として,次の 0 4 のうち,正しいものは である.

  の解答群

0  縦の長さが 9 cm 横の長さが 24 cm の長方形のときのみ成り立りたつ.

1  縦の長さが 9 cm 横の長さが 24 cm の長方形のときと,縦の長さが 24 cm 横の長さが 9 cm の長方形のときのみ成り立つ.

2  縦と横の長さの比が 3 :8 の長方形のときのみ成り立つ.

3  縦と横の長さの比が 3 :8 の長方形のときと,縦と横の長さの比が 8 :3 の長方形のときのみ成り立つ.

4  縦と横の長さに関係なくどのような長方形のときでも成り立つ.

2023 大学入学共通テスト 追試

数学II,IIB共通

配点10点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【2】

[2]  12+ 22+ +10 2 をある関数の定積分で表すことを考えよう.

(1) すべての実数 t に対して, tt+1 f (x )dx =t2 となる 2 次関数 f (x ) を求めよう.

tt+1 1 dx=

tt+1 x dx=t +

tt+1 x2 dx= t2+ t+

である.また, l m n を定数とし, f( x)= lx 2+m x+n とおくと

tt+1 f (x) dx =l t2+ (l+ m) t + l + m+n

を得る.このことから, t についての恒等式

t2= lt2 +(l +m) t+ l+ m+n

を得る.よって, l= m= ヌネ n= とわかる.

(2) (1)で求めた f (x ) を用いれば,次が成り立つ.

12 +22 ++ 102= 1 ヒフ f (x) dx

2023 大学入学共通テスト 追試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて正規分布表を用いてもよい.

  1 2 3 4 の数字がそれぞれ一つずつ書かれた 4 枚の白のカードが箱 A に, 1 2 3 4 の数字がそれぞれ一つずつ書かれた 4 枚の赤のカードが箱 B に入っている.箱 A B からそれぞれ 1 枚ずつのカードを無作為に取り出し,取り出したカードの数字を確認してからもとに戻す試行について,次のように確率変数 X Y を定める.

「確率変数 X

 取り出した白のカードに書かれた数と赤のカードに書かれた数の小さい方の数(書かれた数が等しい場合はその数)を X の値とする.

「確率変数 Y

 取り出した白のカードに書かれた数と赤のカードに書かれた数の大きい方の数(書かれた数が等しい場合はその数)を Y の値とする.

 太郎さんは,この試行を 2 回繰り返したときに記録された 2 個の数の平均値 t 2=2.50 と, 100 回繰り返したときに記録された 100 個の数の平均値 t 100=2.95 が書いてあるメモを見つけた.メモに関する太郎さんの記憶は次のとおりである.

太郎さんの記憶

 メモに書かれていた t 2 t 100 は「確率変数 X の平均値である.

 太郎さんは,このメモに書かれていた t 2 t 100 が「確率変数 X か「確率変数 Y のうちどちらか一方の平均値であったことは覚えていたが,太郎さんの記憶における「確率変数 X の部分が確かでなく,もしかしたら「確率変数 Y だったかもしれないと感じている.このことについて,太郎さんが花子さんに相談したところ,花子さんは,太郎さんが見つけたメモに書かれていた二つの平均値をもとにして太郎さんの記憶が正しいかどうかがわかるのではないかと考えた.

(1)  X=1 となるのは,白のカード,赤のカードともに 1 か,白のカードが 1 で赤のカードが 2 以上か,赤のカードが 1 で白のカードが 2 以上の場合であり,全部で 通りある. X=2 3 4 についても同様に考えることにより, X の確率分布は

X 1 2 3 4
P 16 16 16 16 1

となることがわかる.また, Y の確率分布は

Y 1 2 3 4
P 116 16 16 16 1

となる.

 確率変数 Z Z = -X とすると, Z の確率分布と Y の確率分布は同じであることがわかる.

(2) 確率変数 X の平均(期待値)と標準偏差はそれぞれ

E( X)= ケコ 8 σ( X)= 55 8

となる.このことと,(1)の確率変数 Z に関する考察から,確率変数 Y の平均は

E( Y)= サシ 8

となり,標準偏差は σ (Y )= となる.

  の解答群

0   { σ( X)} 2 1   5-σ (X ) 2   5σ (X ) 3   σ( X)

(3) 確率変数 X Y の分布から太郎さんの記憶が正しいかどうかを推測しよう.

  X の確率分布をもつ母集団を考え,この母集団から無作為に抽出した大きさ n の標本を確率変数 X1 X2 Xn とし,標本平均を X とする. Y の確率分布をもつ母集団を考え,この母集団から無作為に抽出した大きさ n の標本を確率変数 Y1 Y2 Yn とし,標本平均を Y とする.

(ⅰ) メモに書かれていた, t2= 2.50 について考えよう.

 花子さんは, X =2.50 となる確率 P ( X =2.50 ) Y = 2.50 となる確率 P (Y = 2.50) を比較することで,太郎さんの記憶が正しいかどうかがわかるのではないかと考えた.

  X =2.50 となる確率は, X1+ X2= 5 となる確率であり,(1)の X の確率分布より

P( X =2.50) = セソ 64

となり,(1)の Y の確率分布から, P( Y =2.50) P ( X =2.50 ) が成り立つことがわかる.

 このことから,花子さんは, t2= 2.50 からでは太郎さんの記憶が正しいかどうかはわからないと考えた.

  の解答群

0   < 1   = 2   >

(ⅱ) メモに書かれていた, t100 =2.95 について考えよう.

  n が大きいとき, X は近似的に正規分布 N ( E( X ), {σ ( X )} 2 ) に従い, σ( X )= である. n=100 は大きいので, X =2.95 であったとすると推定される母平均を m X として, mX の信頼度 95 % の信頼区間は

mX

となる.一方, Y =2.95 であったとすると,推定される母平均を m Y として, mY の信頼度 95 % の信頼区間は

mY

となることもわかる.ただし, の計算においては, 55= 7.4 とする.

  の解答群

0   {σ (X )} 2 1   σ (X )n 2   σ (X )n 3   { σ( X)} 2n

  については,最も適当なものを,次の 0 8 のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.

0   1.693 1   1.875 2   2.057
3   2.740 4   2.769 5   2.798
6   3.102 7   3.131 8   3.160

 花子さんは,次の基準により太郎さんの記憶が正しいかどうかを判断することにした.ただし,基準が適用できない場合には,判断しないものとする.

基準

  の信頼区間に E (X ) が含まれていて, の信頼区間に E (Y ) が含まれていないならば,太郎さんの記憶は正しいものとする. の信頼区間に E (X ) が含まれず, の信頼区間に E ( Y) が含まれているならば,太郎さんの記憶は正しくないものとする.

  E( X) の信頼区間に E( Y) の信頼区間に

 以上より,太郎さんの記憶については,

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0  含まれている 1  含まれていない

  については,最も適当なものを,次の 0 2 のうちから一つ選べ.

0  正しいと判断され,メモに書かれていた t 2 t 100 は「確率変数 X の平均値である

1  正しくないと判断され,メモに書かれていた t 2 t 100 は「確率変数 Y の平均値である

2  基準が適用できないので,判断しない

2023 大学入学共通テスト 追試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】 数列の増減について考える.与えられた数列 { pn } の増減について次のように定める.

・すべての自然数 n について p n<p n+1 となるとき,数列 { pn } はつねに増加するという.

・すべての自然数 n について pn> pn+ 1 となるとき,数列 { pn } はつねに減少するという.

pk< pk+ 1 となる自然数 k があり,さらに p l>p l+1 となる自然数 l もあるとき,数列 { pn } は増加することも減少することもあるという.

(1) 数列 { an }

a1 =23 an+ 1= an- 3 n=1 2 3

を満たすとする.このとき

an = アイ n + ウエ n=1 2 3

となり, an <0 を満たす最小の自然数 n である.

 数列 { an } また,自然数 n に対して, Sn = k= 1n ak とおくと,数列 { Sn }

  n のとき, また, bn= 1 an とおくと, n のとき,

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0  つねに増加する

1  つねに減少する

2  増加することも減少することもある

  の解答群

0   an< 0 である

1   an> 0 である

2   an< 0 となることも a n>0 となることもある

  の解答群

0   bn< bn+ 1 である

1   bn> bn+ 1 である

2   bn< bn+ 1 となることも b n>b n+1 となることもある

(2) 数列 { cn }

c1 =30 cn+ 1= 50 cn -800 cn-10 n=1 2 3

を満たすとする.

 以下では,すべての自然数 n に対して c n20 となることを用いてよい.

  dn= 1 cn- 20 n=1 2 3 とおくと, d1= 1 コサ であり,また

cn= 1 dn + シス n=1 2 3

が成り立つ.したがって

1 dn+ 1 = 50 ( 1dn + シス )- 800( 1 dn + シス )10 - シス n=1 2 3

により

dn+ 1= d n + 1 ソタ n=1 2 3

が成り立つ.

 数列 { dn } の一般項は

dn= 1 チツ ( 1 ) n1 + 1 トナ

である.

 したがって, dn 1 トナ n=1 2 3 であり,数列 { dn }

 よって により, O を原点とする座標平面上に n =1 から n =10 まで点 ( n,cn ) を図示すると となる.

  の解答群

0   < 1   = 2   >

  の解答群

0  つねに増加する

1  つねに減少する

2  増加することも減少することもある

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.

0

1

2

2023年大学入試共通テスト追試験数学IIB【4】2023100000406の図 2023年大学入試共通テスト追試験数学IIB【4】2023100000406の図 2023年大学入試共通テスト追試験数学IIB【4】2023100000406の図

3

4

5

2023年大学入試共通テスト追試験数学IIB【4】2023100000406の図 2023年大学入試共通テスト追試験数学IIB【4】2023100000406の図 2023年大学入試共通テスト追試験数学IIB【4】2023100000406の図

2023 大学入学共通テスト 追試

数学IIB

【3】〜【5】から2題選択

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【5】 点 O を原点とする座標空間において 2 A B の座標を

A ( 0,-3 ,5) B (2, 0,4 )

とし,直線 AB x y 平面との交点を C とする.また,点 D の座標を

D (7,4 ,5)

とする.

 直線 AB 上の点 P について, OP を実数 t を用いて

OP =OA +t AB

と表すことにする.

(1) 点 P の座標は

P ( t, t - , -t+ )

と表すことができる.点 C の座標は

C ( オカ , キク ,0 )

である.点 C は線分 AB

:

に外分する.ただし, : は最も簡単な整数の比で答えよ.

(2)  ∠CPD=120 ° となるときの点 P の座標について考えよう.

  ∠CPD=120 ° のとき

PC PD = サシ | PC | | PD |

が成り立つ.ここで, PC AB が平行であることから, 0 でない実数 k を用いて PC= kAB と表すことができるので,

k AB PD = サシ | kAB | | PD |

と表すことができる.

  AB PD | PD | 2 は,それぞれ

AB PD =-7 ( t )

| PD | 2=14 (t 2- t + )

と表される.したがって, の両辺の 2 乗が等しくなるのは

t=

のときである.ただし, < とする.

  t= のときの ∠CPD をそれぞれ調べることで, ∠CPD=120 ° となる点 P の座標は

P ( , , )

であることがわかる.

(3) 直線 AB から点 A を除いた部分を点 P が動くとき,直線 DP x y 平面と交わる.この交点を Q とするとき,点 Q が描く図形について考えよう.

 点 Q が直線 DP 上にあることから, OQ は実数 s を用いて

OQ =OD +s DP

と表すことができる.さらに,点 Q x y 平面上にあることから, s t を用いて表すことができる.よって, OQ t を用いて

OQ =( ヌネ , ノハ ,0) - ヒフ t (1,1 ,0)

と表すことができる.

 したがって,点 Q はある直線上を動くことがわかる.さらに, t 0 以外の実数値を変化するとき 1t 0 以外のすべての実数値をとることに注意すると,点 Q が描く図形は直線から 1 点を除いたものであることがわかる.この除かれた点を R とするとき, DR と平行である.

  の解答群

0   OA 1   OB 2   OC 3   OD
4   AB 5   AD 6   BD 7   CD

2023 大学入学共通テスト 追試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【3】 方程式 (x- 1) 2+y 2=r 2 r>0 が表す円を C とし,原点 O を通り傾きが k である直線 y =kx l とする.円 C と直線 l が異なる 2 点で交わるとき,二つの交点を P1 P2 とし,それらの x 座標をそれぞれ α β α<β とする.また線分 P1 P2 の中点を P とする.

(1) 円 C の中心の座標は ( , ) であり,円 C y 軸に接するときの r の値は である.

(2) 円 C と直線 l の方程式より y を消去すると

(1 +k2 ) x2- 2x+ 1-r 2=0

が得られる.これより

α+β = αβ =

が成り立つ.

  の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい.)

0   2 1+k2 1   -2 1+k 2 2   1 -r2 1+k 2 3   - 1-r2 1+ k2
4   2 5   -2 6   1-r 2 7   -(1 -r2 )

(3)  r= 23 の場合を考える.円 C と直線 l が共有点をもつような k の値の範囲は

- k

である.

 円 C と直線 l が接するときの接点について考える.直線 l の傾き k が正である場合の接点を Q 1 とし,傾き k が負である場合の接点を Q 2 とするとき, Q1 Q 2 x 座標はどちらも である.

(4)  r= 23 の場合を考える.円 C と直線 l が異なる 2 P1 P2 で交わるように, k の値を変化させる.このときの,線分 P1 P2 の中点 P の軌跡を求めよう.点 P の座標を ( x,y ) とすると

x= α+β 2

y=k x

である.ここで, x>0 であるので, より k = yx と表すことができる.さらに と(2)の α +β= から

(x ) 2+y 2=

が得られる.方程式 が表す図形を C とすると, C であり,求める軌跡は C のうち, x> を満たす部分である.

  の解答群

0  原点 ( 0,0 ) と円 C の中心を直径の両端とする円

1  点 ( 1 3,0 ) と円 C の中心を直径の両端とする円

2  原点 ( 0,0 ) を中心とし,円 C の中心を通る円

3  点 ( 13 ,0 ) を中心とし,円 C の中心を通る円

(5) 原点 O が円 C の内部にある場合を考えよう.以下, r=3 とする. k の値を変化させるとき,線分 P1 P2 の中点 P の上を動く.

  の解答群

0  原点 ( 0,0 ) と円 C の中心を直径の両端とする円

0  点 ( -2,0 ) C の中心を直径の両端とする円

0  原点 ( 0,0 ) を中心とし,円 C の中心を通る円

0  点 ( -2,0 ) を中心とし,円 C の中心を通る円

2023 大学入学共通テスト 追試

数学II

配点20点

正解と配点

易□ 並□ 難□

【4】(1) 関数 y =sin3 x+cos 3x のグラフについて調べよう.

sin3 x+cos 3x = sin (3 x+ π )

が成り立つ.

 関数 y =sin3 x+cos 3x のグラフを実線で表したものは である.

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.ただし, 0 5 では,関数 y =sinx のグラフをそれぞれ破線で表してある.

0  2023年大学入試共通テスト追試数学II【4】2023100000409の図
1  2023年大学入試共通テスト追試数学II【4】2023100000409の図
2  2023年大学入試共通テスト追試数学II【4】2023100000409の図
3  2023年大学入試共通テスト追試数学II【4】2023100000409の図
4  2023年大学入試共通テスト追試数学II【4】2023100000409の図
5  2023年大学入試共通テスト追試数学II【4】2023100000409の図

(2) 太郎さんと花子さんは,(1)の結果を見て,三角関数を含む関数のグラフについて話している.

太郎:(1)の関数 y =sin3 x+cos 3x のグラフは, y=sin x y =cosx のグラフと同じような形だね.

花子: x の係数が異なるような,関数 y =2sin x+cos 2 x のグラフはどうなるのかな.

(ⅰ) 関数 y =2sin x+cos 2x の最大値と最小値を調べよう.

  0x< 2π において, t=sin x とおくと, t のとり得る値の範囲は, -1t 1 である.このとき, y t を用いて表すと

y= エオ t 2+ t +1

となる.

  x= π π のとき, y は最大値 をとる.ただし, π < π とする.

  x= π のとき, y は最小値 セソ をとる.

(ⅱ) 太郎さんと花子さんは,(ⅰ)の結果をもとにグラフの形を予想し,グラフ表示ソフトを用いて確かめてみた.

 関数 y =2sin x+cos 2x のグラフを実線で表したものは である.

  については,最も適当なものを,次の 0 5 のうちから一つ選べ.ただし, 0 5 では,関数 y =2sin x のグラフをそれぞれ破線で表してある.

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