2023　京都工芸繊維大学　後期MathJax

【１】　実数全体を定義域とする関数$f(x)=(\sin x-{\cos }^{2}x)e^{\sin x}+2e$を考える．

(1)　関数$f(x)$の最大値および最小値を求めよ．

(2)　$xy$平面内において$y=f(x)$のグラフと$x$軸，$y$軸，および直線$x={\displaystyle \frac{\pi }{2}}$で囲まれた部分の面積を求めよ．

【２】　自然数$n$に対し，関数$f_n(x)$を

$f_n(x)=x^3+n{x}^2+6n^{2}x-9n^2-1$$\text{（}x\geqq 0\text{）}$

により定める．

(1)　自然数$n$に対し，等式$f_n(\alpha )=0$を満たす正の実数$\alpha$がただ$1$つ存在し，かつ不等式$\alpha <2$を満たすことを示せ．

(2)　数列$\{a_n\}$を条件

$a_n>0\text{，}$$f_n(a_n)=0$$\text{（}n=1\text{，}2\text{，}3\text{，}\cdots \text{）}$

で定める．極限$\underset{n\to \infty }{\lim }{a}_n$を求めよ．

【３】　空のつぼ$\mathrm{A}\text{，}$$\mathrm{B}\text{，}$$\mathrm{C}$と赤玉と白玉が$1$つずつある．まず，赤玉を$\mathrm{A}$に入れる．次に，以下の手順(ア)，(イ)，(ウ)を順に行う．

(ア)　さいころを投げて，出た目の数が，$1$または$2$ならば白玉を$\mathrm{A}$に入れ，$3$または$4$ならば白玉を$\mathrm{B}$に入れ，$5$または$6$ならば白玉を$\mathrm{C}$に入れる．

(イ)　さいころを投げて，出た目の数が，$1$または$2$ならば$\mathrm{A}$の中身を確かめ，$3$または$4$ならば$\mathrm{B}$の中身を確かめ，$5$または$6$ならば$\mathrm{C}$の中身を確かめる．

(ウ)　(イ)で中身を確かめたつぼが空であれば，$\mathrm{A}$に入っている赤玉をとり出し，$\mathrm{B}$と$\mathrm{C}$のうち(イ)で中身を確かめていないつぼに赤玉を入れる．(イ)で中身を確かめたつぼが空でなければ，何もしない．

　このとき次の問いに答えよ．

(1)　(ウ)のあとで赤玉と白玉が同じつぼに入っている確率$p_1$を求めよ．

(2)「(イ)において，出た目の数が$5$または$6$であり，かつ$\mathrm{C}$の中身を確かめたところ$\mathrm{C}$が空であった」という条件のもとで，(ウ)のあとで赤玉と白玉が同じつぼに入っている条件付き確率$p_2$を求めよ．

(3)「(ウ)のあとで赤玉と白玉が同じつぼに入っていた」という条件のもとで，(ウ)のあとで赤玉と白玉が$\mathrm{A}$に入っている条件付き確率$p_3$を求めよ．

【４】　$n$を$3$以上の自然数とする．複素数$z$であって，条件

$\left|z\right|\leqq n$かつ複素数$z^2-6z+10$は実数でありかつ整数である

を満たすものの個数を求めよ．