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【2】 中の見えない箱と十分な枚数の白いカードを用意します.用意した白いカードは書き込みが可能ですが,書き込みの有無や書かれた内容を触って判別することはできないものとします.このとき,以下の各問いに答えなさい.
(1) 新しい白いカードを用意して箱に入れておきます.いま,箱の中からすべての白いカードを取り出し,と書き込んだカードを枚作成します.また,と書き込んだカードを枚,と書き込んだカードも枚作成します.これら数字を書き込んだカードのみを箱の中にすべて戻して,よくかきまぜてから,枚のカードを箱から取り出したとき,カードに書かれている数の和が以上になる確率をを用いて書き表しなさい.ただし,とします.
(2) 最初に新しい白いカードを用意して箱に入れておきます.いま,箱の中からすべての白いカードを取り出し,と書いたカードを枚作成します.白いままのカードは枚です.箱の中にすべてのカードを戻し,よくかきまぜます.次に,投げたときに表と裏の出る確率がそれぞれ等しくなる公平な硬貨を枚用意します.また,箱の中にあるものとは別に白いカードを用意します.この別途用意したカードは十分な枚数があって,必要なだけ使うことができます.用意した硬貨を投げ,表が出たら,箱の中とは別に用意した白いカード枚にと書いて箱の中に入れます.裏が出たら,箱の中とは別に用意した白いカード枚を取り,なにも書かないで箱に入れます.
硬貨を回投げたあとに,箱の中からカードを枚取り出したとき,そのカードにと書かれている確率をを用いて書き表しなさい.
(3) あらためて,新しい白いカードを枚用意して空の箱に入れておきます.この箱から枚のカードを取り出し,すべてにと書きます.すべて書き終ったら,すべてのカードを箱に戻し,よくかきまぜてから枚のカードを取り出します.この取り出したカード枚のうち,ちょうど枚にと書かれている確率をを用いて書き表しなさい.ただし,とします.
2023 横浜市立大 前期
理,医(医学科),データサイエンス学部
データサイエンス学部は【3】〜【5】から1題選択
易□ 並□ 難□
【5】 を正の整数とします.箱の中に,各々にの整数がひとつずつ書かれているカードが枚入っています.この箱から無作為にカードを枚取り出し,そのカードに書かれた数字を記録してから,そのカードを箱に戻すという試行を回繰り返します.確率変数は回目の試行で取り出したカードに書かれた数字を表し,確率変数は標本平均とします.このとき,以下の各問いに答えなさい.
(1) のとき,の平均と分散を求めなさい.
(2) のとき,箱の中から,偶数が書かれているカードをすべて取りのぞき,数字が奇数のカードのみを箱の中に残しました.この箱から無作為にカードを枚取り出し,そのカードに書かれた数字を記録してから,そのカードを再び箱に戻す試行を回繰り返します.確率変数は回目の試行で取り出したカードに書かれた数字を表すものとします.の平均と分散を求めなさい.
(3) のとき,再び箱の中に枚のカードをすべて入れて,この箱から無作為にカードを枚取り出し,そのカードに書かれた数字を記録してから,そのカードを再び箱に戻す試行を回繰り返し,回目の試行で取り出したカードに書かれた数字を確率変数で表します.確率変数の標準偏差をで表すとき,について,となるために必要な自然数の最小値を求めなさい.
(4) (3)の試行を回繰り返したとき,標本平均の値はであり,標本標準偏差の値はであったとします.の確率分布を正規分布で近似し,の未知の母平均の信頼度の信頼区間を小数点以下第位まで求めなさい.ただし,の母標準偏差には標本標準偏差の値を代入しなさい.
《編注》正規分布表が添付されている.