2023　県立広島大学　後期総合問題B（ア)MathJax

【１】　初項から第$n$項までの和が，以下の(1)から(4)で与えられる数列の一般項をそれぞれ求めよ．

(1)　$n^2+2n$

(2)　$n^2-n+1$

(3)　$n^3+2$

(4)　$2^n-1$

【２】　$x\text{，}$$y$を整数とする．このとき，次の問いに答えよ．

(1)　$2x+y+xy=6$を満たす$x\text{，}$$y$をすべて求めよ．

(2)　${\displaystyle \frac{1}{x}}+{\displaystyle \frac{1}{y}}\geqq {\displaystyle \frac{1}{3}}\text{，}$$y\geqq x>4$を満たす$x\text{，}$$y$をすべて求めよ．

【３】　次の文を読んで，後の問いに答えよ．

　$10$本のくじの中に当たりが$3$本ある．このくじを$1$本ずつ引いていくとき，$r$本目$\text{（}1\leqq r\leqq 10\text{）}$に当たりが出る確率$P_r$を考える．ただし，一度引いたくじは元に戻さないものとする．

(1)　$1$本目に当たりが出る確率$P_1$を求めよ．

(2)　$2$本目に当たりが出る確率${\mathrm{P}}_2$を求めよ．

(3)　$3$本目に当たりが出る確率$P_3$を求めよ．

(4)　$r$本目$\text{（}r\geqq 4\text{）}$に当たりが出る確率$P_r$を求めよ．

(5)　当たりへの期待が最も高いのは何回目にくじを引くときか，(1)から(4)の結果を踏まえて答えよ．

(6)　自分を含め複数の人が順番にこのくじを$1$本ずつ引いていくときの参加者の心の動きや行動について，あなたの考えを理由とともに述べよ．

【４】　次の文章を読んで，後の問いに答えよ．

　ある地点$\mathrm{S}$から別の地点$\mathrm{G}$まで車で移動する際の所要時間について考える．今，図１のように$\mathrm{S}$から$\mathrm{G}$に移動する経路が$\mathrm{S}\to \mathrm{A}\to \mathrm{G}$と$\mathrm{S}\to \mathrm{B}\to \mathrm{G}$のように$2$つある．$\mathrm{A}\to \mathrm{G}$および$\mathrm{S}\to \mathrm{B}$の移動時間は，車の流量に関係なく$25$分かかる．一方，$\mathrm{S}\to \mathrm{A}$および$\mathrm{B}\to \mathrm{G}$については，車の流量に比例して移動時間が増えることが分かっており，それぞれ${\displaystyle \frac{x}{100}}$分，${\displaystyle \frac{y}{100}}$分かかる．ここで$x$は$\mathrm{S}\to \mathrm{A}$を走っている車の流量，$y$は$\mathrm{B}\to \mathrm{G}$を走っている車の流量である．また，$\mathrm{S}$から$\mathrm{G}$を走っている車の流量は常に合わせて$2000$であるものとする．

図１	図２

(1)　$1$台の車が$\mathrm{S}\to \mathrm{G}$の移動に要する時間はどのようになると予想されるか，理由とともにあなたの考えを述べよ．ただし，以下の点に注意して考察すること．

・各ドライバーは$\mathrm{S}$において各区間を走っている車の流量を知ることができる．

・各ドライバーは各区間の移動時間に関する情報をもっており，$\mathrm{S}\to \mathrm{G}$をできるだけ速く移動できるように行動するものとする．

(2)　(1)の状況に加えて，図２に示すように$\mathrm{A}$から$\mathrm{B}$に向かって所要時間$0$分の迂回路を作った場合，$1$台の車が$\mathrm{S}\to \mathrm{G}$の移動に要する時間はどのようになると予想されるか，理由とともにあなたの考えを述べよ．

(3)　$\mathrm{A}$から$\mathrm{B}$へ向かう迂回路の必要性について，(1)と(2)の結果を踏まえて理由とともにあなたの考えを述べよ．