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〔1〕 自然数がの倍数であることを判定するつの方法として,次の命題がある.
命題「自然数の一の位を除いた数から一の位の数の倍を引いた数がの倍数であれば,はの倍数である」
例えば,の場合,一の位を除いた数はで,一の位の数の倍はである.したがって,よりの倍数となり,もの倍数であることが分かる.
この命題が成り立つことを示す.は,自然数と整数を用いて,と表される.このとき,「一の位を除いた数から一の位の数の倍を引いた数」は,と表される.
がの倍数であれば整数を用いてとおけるので,はを消去することによりとなる.したがって,は整数であることより,命題は成立する.なお,この命題の逆,すなわち,「自然数がの倍数ならば,の一の位を除いた数から一の位の数の倍を引いた数はの倍数となる」も成立する.
次に,次不定方程式の整数解の組を考える.この整数解の組のうち,の値が最も小さい自然数であるのはである.また,この次不定方程式を満たす整数解の組のうち,和がの倍数で最も小さい自然数はである.そのときの整数解の組はである.
【1】
図
〔2〕 図のような東西本,南北本の道がある.道は点から点までの各点で区切られたの区間に分けられ,その長さはそれぞれ等しい.点を出発し,次の点に到達したとき,直前に進んで来た区間を戻らずに次の区間に同じ確率で進むものとする.例えば,点から点に進む確率と点に進む確率はそれぞれであり,仮に点から点に到達したとき,点と点に進む確率もそれぞれである.また,仮に点から点に到達したとき,点と点と点に進む確率はそれぞれである.なお,直前に進んだ区間を戻らなければ,同じ区間を通ることも可能とする.
(1) 点から出発し点に到達したとき,通過する区間の最少の数はである.
(2) 点から順に点を通って点に到達する確率はである.
(3) 点から区間進んだときに,点にいる確率はである.
次に,点と点の区間が通行止めになった場合を考える.
(4) 点から区間進んだときに,点にいる確率はである.
(5) 点から点を通って点に区間の数で到達する確率はである.
【2】 下の表は,人の社会人のか月の収入と支出の金額(単位は万円)をまとめたものである.収入の金額を変量支出の金額を変量で表し,それぞれの平均,分散が示されている.表の数値はの小さいものから順に並んでいる.表中のについては,数値が表示されていない.また,の四分位偏差はである.
なお,必要な場合は,として計算せよ.
表
番号 | 平均 | 分散 | ||||||||||
〔1〕である.また,である.
〔2〕との共分散はである.
〔3〕との相関係数をとする.の存在する範囲として正しいのはである.ただし,は下記の選択肢の中から適切なものをつ選び,番号で答えよ.
【選択肢】
〔4〕人全員にヶ月万円の給付金が支給されることになった.給付金支給後の収入を変量とすると,の平均は分散はである.
〔5〕給付金支給後の収入をドル円で換算した金額を変量とすると,の平均はドル,標準偏差はドルである.
〔6〕全員が支出後に残ったお金を全額貯蓄する場合を考える.貯蓄する金額(万円)を変量で表すと,となる.の分散は,との分散との共分散を用いて表すと,
となる.したがって,の値を求めると,である.