【3】 次のの中に適当な数または式を入れよ,また(イ)〜(ホ)の「 」で囲まれた文章の理由を,最後の(イ)〜(ホ)の解答のところで述べよ.
方程式
を満たす整数の組を求めることを考える(以下この方程式の整数解を単に解と略称する).
準備のために次のことを確かめておく.
(イ)「が整数であって,ならば,である.」
次にが解であれば,も解であることは,方程式により明らかであるから,がともに負でない解を求めることが基本的である.それで,そのような解を求める手段として
(は負でない整数,
とおく.そうすると(イ)によって
である.
一方,ととなどを比較することによって,一般に
であることがわかる.
とと,とを使って
となるから,で定まるは方程式の解であることがわかる.とくに,の一方がとなるような負でない解は,明らかにで,それはのに外ならない.
次にととの関係を求めてみる
ゆえに,
したがってから出発して,負でない解を順次求めて行くことができる.しかもである.
以上のことで負でない解を多数みつけたのであるが,これらで負でない解が尽くされているかどうかを次に吟味する.
いま任意の正の解をとると
(ロ)「とおくとき,も解である.」
(ハ)「そして,である.」
(ニ)「それで,任意の正の解から出発して,(ロ)におけるを求める操作を順次行なうことによって,に示す負でない解に達する.」
(ホ)「したがって,任意の負でない解は式によって定まるのどれかつである.」