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1972-10541-0101
京大入試問題数学解答集さんの解答(PDF)へ
1972 京都大学 文科系・理科系
文科系,理科系共通
配点35点
易□ 並□ 難□
【1】 2 つまたは 3 つのベクトルの加法ついて,次の法則が成立する.
A→ +B→ =B→ +A→ , (A →+B →)+ C→= A→+ (B→ +C→ )
いま, n 個のベクトルを A 1→ , A2 → , ⋯ , An → とし,その順序を任意にかえたものを, B1 → , B2 → , ⋯, Bn → とする.上の 2 つの法則だけを使って
A1 →+ A2 →+ ⋯+ An →= B1 →+ B2 →+⋯ +Bn →
が成り立つことを数学的帰納法で示せ.なお,なお,たとえば 4 つのベクトル A→ , B→ , C→ , D→ について,その和 A →+B →+C →+D → は {( A→+ B→) +C→ }+D → を意味するとし,一般の場合も同様とする.
1972-10541-0102
文科系
【2】 3 次方程式 x 3−a⁢ x2+a ⁢x− a29 =0 が相異なる 3 実根をもつために,実数の定数 a のみたすべき必要十分条件を求めよ.
1972-10541-0103
配点30点
【3】 実数または複素数の x , y , z , a について,
x+y+ z=a , x3+ y3+ z3=a 3
の 2 式が成立するとき, x , y , z のうちの少なくとも 1 つは a に等しいことを示せ.
1972-10541-0104
【4】 三角形 ABC の内部の 1 点 P を頂点とする 1 つの平行四辺形を PQRS とする. P から Q へ向かう半直線が三角形 ABC の周と交わる点を Q ′ とし, R′ , S′ も同様の点とする.
PQ→ =a⁢ PQ ′→ , PR→ =b⁢ PR ′→ , PS→ =c⁢ PS ′→ とおくとき,
a+c≧b
が成立することを示せ.( PQ → などはベクトルを表わす).
1972-10541-0105
【5】 a , c を定数, t を媒介変数として次の式で表わされる x ⁣y‐ 平面上の曲線がある.
{ x=c⁢ at+t ( a>1 ) y=c⁢ at−t ( t はすべての実数値をとる)
(1) c=1 のとき,この曲線の概形をえがけ.(座標軸を回転して考えよ).
(2) 平面上のどのような点 (p,q ) をあたえても, c を適当に選べば,上の曲線はこの点 (p,q ) を通ることを示せ.
1972-10541-0106
【6】 9⁢u n+1= (10− un2 )⁢ un ( n=1 , 2 , ⋯ ) で定められる数列 {un } がある.いま, 0<u1 < 32 と仮定するとき次のことを示せ.
(1) すべての n について, 0<u n< 32
(2) u1> u2 ならばすべての n について u n>u n+1 , u1< u2 ならばすべての n について u n<u n+1
1972-10541-0107
理科系
【2】 次の式で定められる関数 F⁡ (x) に対して, limx→ +∞[ F⁡(x )−log⁡ x] を求めよ.
F⁡( x)= ∫0x t( t+1) ⁢(t+ 3) ⁢dt ( x>0 )
1972-10541-0108
【5】 だ円 x2 a2 + y2b 2=1 ( a , b>0 ) の上の点 P (x, y) を媒介変数 u をつかって,
x=a⁢ cos⁡u , y=b⁢ sin⁡u ( 0≦u<2 ⁢π )
で表す.時間を t とし, P は t の変化につれて次のように移動する.時刻 t =0 のとき点 P は (a,0 ) にあり,その後このだ円上を時計の針の進行方向と逆の方向に動く.時刻 t ( >0 ) までに線分 OP の通過した部分の面積を S とする.つねに dSdt =1 であるとき, u を t の関数として表わせ.( O は原点である.)
1972-10541-0109
【6】 n 枚のカードがあり,それぞれのカードには a 1, a2 , ⋯ , an という数字が記入されている.これをよく混ぜて無作為(任意)に 1 枚のカードを取り出すとき,それに記入された数の期待値(平均値)を E とする.また,同時に 2 枚のカードを取り出すとき,記入された 2 数の和の期待値(平均値)を F とすれば, F=2⁢ E となることを示せ.( n ≧2 )