1978 京都大学 文系・理系

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1978 京都大学 文系・理系

文系,理系共通

配点30点

易□ 並□ 難□

【1】  a b c を正の数とするとき,不等式

2( a +b2 a b)3 ( a+b+c 3 ab c3)

を証明せよ.また,等号が成立するのはどんな場合か.

1978 京都大学 文系・理系

文系,理系共通

配点30点

易□ 並□ 難□

【2】  ▵OAB の重心 G を通る直線が,辺 OA OB とそれぞれ辺上の点 P Q で交わっているとする.

  OP =hOA OQ =kOB とし, ▵OAB ▵OPQ の面積をそれぞれ S T とすれば,次の関係が成り立つことを示せ.

(1)  1 h+ 1k= 3

(2)  4 9 ST 12 S

1978 京都大学 文系・理系

文系,理系共通

配点35点

易□ 並□ 難□

【3】 放物線 y =4x 2 と直線 y =3x との 2 交点を A B とする.点 P は放物線の弧の上を A から B まで動くものとし, ▵PAB の面積が最大となるときの P の座標を (p, q) とする.

(1)  p を求めよ.

(2) 線分 AB に平行な直線が放物線と 2 C D で交わるとき,線分 CD は直線 x =p によって 2 等分されることを示せ.

(3) 放物線と線分 AB によって囲まれる図形は,直線 x =p によって,互いに面積の等しい 2 つの部分に分けられることを示せ.

1978 京都大学 文系・理系

文系,理系共通

配点40点

易□ 並□ 難□

【4】 角 θ の回転を表わす行列を R (θ ) とする.すなわち R (θ )=( cos θ-sin θ sinθ cosθ ) とする. 2 次正方行列 X で, X3= R( θ) を満たすものはどれだけあるかを考えたい.

(1) 行列 X が, X3=R (θ ) を満たせば, X は逆行列をもち,かつ R (θ )X =XR (θ ) が成立することを示せ.

(2) 行列 X が,ある角 α の回転を表わす行列 R (α ) と,左上が正,左下が 0 であるような行列 T との積であるとする.すなわち X =R (α )T ただし T= (a b0 c) a>0 とする.このとき,もし X が R (θ )X =XR (θ ) を満たし,さらに θ が π の整数倍でなければ, a=c b=0 であることを示せ.

(3) 一般に,逆行列をもつ任意の行列 X は,ある角 α の回転を表わす行列 R (α ) と,左上が正,左下が 0 であるような行列 T との積 X =R (α )T として表わされる.行列に対応する 1 次変換を考えることによって,このことを示せ.

(4)  X3=R (θ ) をみたす行列 X は, θ が π の整数倍でなければ,ちょうど 3 個存在し, θ が π の整数倍ならば,無限に多く存在することを示せ.

1978 京都大学 文系・理系

文系

配点40点

易□ 並□ 難□

【5】  f( x) は実数を係数とする x の多項式とする.

(1) すべての整数 k について, f( k) が整数であるための必要十分条件は, f( 0) が整数であって,すべての整数 k について, f( k)f (k 1) が整数となることである.これを証明せよ.

(2)  f( x)=a x2 +bx+ c のとき,すべての整数 k について, f( k) が整数となるために,係数 a b c がみたすべき必要十分条件を求めよ.

1978 京都大学 文系・理系

文系

配点30点

易□ 並□ 難□

【6】 数 0 または 1 n 個並べて得られる数列

A={ a1, a2, ,an } ai= 0 または 1

を考える.これに対して,新しい数列

A= {a1 , a2 ,,a n } ai =0 または 1

を次のように定める. n 角形の頂点に, a1 a2 an をこの順に並べたとき,

ai の両隣が等しければ(すなわち a i1 =ai+ 1 ならば)

ai =0

ai の両隣が異なれば(すなわち a i1 ai+ 1 ならば),

ai =1

と定める( i =1 2 n ただし a 0=a n an+ 1=a 1 と見なす).このとき, n3 として, A=A (すなわち a i=a i i=1 2 n )となるような数列 A をすべて求めよ.

1978 京都大学 文系・理系

理系

配点30点

易□ 並□ 難□

【5】  m n は整数とし, f( x)= x3+m x2 +nx+ 2 とする.

(1) 方程式 f( x)= 0 が 3 つの整数解(重解があってもよい)をもつような m n の組をすべて求めよ.

(2) 方程式 f( x)= 0 が少なくとも 1 つの整数解をもつために, m n が満たすべき必要十分条件を求めよ.

(3)  |m |5 |n |5 の範囲で,(2)の条件を満たす m n の組はいく通りあるか.

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理系

配点35点

易□ 並□ 難□

【6】(1)  m n は自然数とする. 3 角関数の加法定理を用いて,等式

sinm xsinn x= 12 {cos (mn )x cos( m+n) x}

が成り立つことを示し,さらに次の積分 I m,n を求めよ.

Im, n= -π πsin mx sinnx dx

(2) 整数 k 0k 5 ), 自然数 m n および実数 a b に対して

f( k)= -π π (sink xa sinmx bsin nx) 2 dx

p( k)= 5! k!( 5k) ! ( 12) 5 E= k=0 5p (k) f( k)

とおくとき, E を最小にするような m n a b を求めよ.

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