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1982 東京大学
文科・理科共通
【1】 平面上に 2 定点 A , B があり,線分 AB の長さ AB ‾ は 2⁢ (3 +1) である.この平面上を動く 3 点 P ,Q , R があって,つねに
AP‾ =PQ‾ =2 ,QR ‾= RB‾= 2
なる長さを保ちながら動いている.このとき,点 Q が動きうる範囲を図示し,その面積を求めよ.
文科
【2】 xy 平面上の曲線 y= x2 上の 3 点を, x 座標の小さいものから順に A ,B , C とする. A と B との x 座標の差は a ( a は正の定数), B と C との x 座標の差は 1 , という関係を保ちながら 3 点 A ,B , C が動く.
∠CAB が最大となるときの,点 A の x 座標を a で表せ.また, ∠CAB が最大になるときに, ∠ABC が直角になるような a の値を求めよ.
【3】 a, b を整数として, x の 4 次方程式 x4 +a⁢ x2+ b=0 の 4 つ解を考える.いま, 4 つの解の近似値
-3.45 ,-0.61 ,0.54 ,3.42
がわかっていて,これらの近似値の誤差の絶対値は 0.05 以下であるという.真の解を小数第 2 位まで正しく求めよ.
【4】 A=( 1 2- 12 0 1 ), B=( 1 0- 12 12 ) とおく. xy 平面において, (1,1 ) を座標とする点 P 0 から始めて,点列 P 0, P1 , P2 , ⋯ をつぎのような手続きでつくっていく. Pn の座標を ( xn ,yn ) とするとき,
(イ) xn+ yn≧ 1 100 のときは, (xn +1, yn+ 1) を ( xn+ 1 yn+1 ) =A⁢ (x n yn ) または ( x n+1 y n+1 ) =B⁢( x ny n) のどちらかが成り立つように決める.
(ロ) xn+ yn< 1 100 のときは, (xn +1, yn+ 1) を ( xn +1 yn +1 )= A⁢( xn yn ) によって決める.
このようにするといろいろな点列ができるが,それらについて次の問に答えよ.
(1) P2 として可能な点をすべて求め,図示せよ.
(2) xn+ yn を n で表わせ.
(3) P10 として可能な点は何個あるか.
理科
【1】 行列 A= ( ab cd ) によって定まる xy 平面の 1 次変換を f とする.原点以外のある点 P が f によって P 自身にうつされるならば,原点を通らない直線 l であって, l のどの点も f によって l の点にうつされるようなものが存在することを証明せよ.
【2】 正 4 面体 T と半径 1 の球面 S とがあって, T の 6 つの辺がすべて S に接しているという. T の 1 辺の長さを求めよ.つぎに, T の外側にあって S の内側にある部分の体積を求めよ.
【3】 xy 平面において,点 A は原点 O を中心とする半径 1 の円周の第1象限にある部分を動き,点 B は x 軸上を動く.ただし,線分 AB の長さは 1 であり,線分 AB は両端 A , B 以外の点 C で円周と交わるものとする.
(1) θ=∠ AOB の取りうる値の範囲を求めよ.
(2) BC の長さを θ で表わせ.
(3) 線分 OB の中点を M とするとき,線分 CM の長さの範囲を求めよ.
【4】 xy 平面上の曲線 y= sin⁡x に沿って,図のように左から右へすすむ動点 P がある. P の速さが一定 V (V >0 ) であるとき, P の加速度ベクトル α → の大きさの最大値を求めよ.ただし, P の速さとは速度ベクトル v →= (v1 ,v2 ) の大きさであり,また t を時間として α →= ( dv1 dt , d v2 dt ) である.
【5】 xyz 空間において,不等式
0≦z≦ 1+x+y -3⁢( x-y) ⁢y ,0≦ y≦1 ,y≦ x≦y+ 1
のすべてを満足する x ,y ,z を座標にもつ点全体がつくる立体の体積を求めよ.
【6】 サイコロが 1 の目を上面にして置いてある.向かいあった一組の面の中心を通る直線のまわりに 90 ° 回転する操作をくり返すことにより,サイコロの置きかたを変えていく.ただし,各回ごとに,回転軸および回転する向きの選びかたは,それぞれ同様に確からしいとする.
第 n 回目の操作のあとに 1 の面が上面にある確率を p n , 側面のどこかにある確率を q n , 底面にある確率を rn とする.
(1) p1 ,q1 , r1 を求めよ.
(2) pn ,qn , rn を p n-1 , qn- 1 ,rn -1 で表わせ.
(3) p=lim n→∞ ⁡pn , q=lim n→∞ ⁡q n, r=lim n→∞ ⁡rn を求めよ.