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1983-10541-0101
京大入試問題数学解答集さんの解答(PDF)へ
1983 京都大学 文系・理系
文系
配点30点
易□ 並□ 難□
【1】 数直線上を原点から右(正の向き)に硬貨を投げて進む.表が出れば 1 進み,裏が出れば 2 進むものとする.このようにして,ちょうど点 n に到達する確率を p n で表す.ただし, n は自然数とする.
(1) 3 以上の n について, pn と p n−1 , pn−2 との関係式を求めよ.
(2) pn ( n≧3 ) を求めよ.
1983-10541-0102
文系,理系共通
【2】 ∠A=90⁢ ° である直角 3 角形 ABC がある.頂点 B , C をそれぞれ始点として,辺 BC に垂直な半直線 l , m を頂点 A のある側に引く.次に辺 BC 上の任意の点 P より辺 AB , AC に垂線を引き,この延長が l , m と交わる点をそれぞれ Q , R とする.
(1) 3 点 Q , A , R は 1 直線上にあることを示せ.
(2) 台形 BCRQ の面積が 3 角形 ABC の面積の 2 倍になるとき,この台形の形を求めよ.ただし, AB≠AC とする.
1983-10541-0103
配点は文系30点,理系35点
【3】 a⁢b+ c⁢d=0 , a⁢d− b⁢c≠ 0 を満たす実数 a , b , c , d のつくる行列 A =( ab cd ) がある.ただし, a , c は負でないとする.
(1)
A=( v⁢cos⁡ θ−v⁢ sin⁡θ v⁢sin⁡θ v⁢cos⁡ θ)⁢ (1 00u )
と表されることを示せ.ただし, u , v , θ は実数で, v>0 , 0≦θ <2⁢π とする.
(2) O を原点とする座標平面上の 1 次変換 ( x′ y′ ) =A⁢( x y ) について,長さ 1 のベクトル OP →=( x y ) から,ベクトル OP ′→ =( x′ y′ ) への角度を γ (− π<γ≦ π) とする(したがって,半直線 OP を角度 γ だけ回転すれば半直線 O P′ となる). (x, y) が x≧ 0, y≧0 , x 2+y2 =1 の範囲を動いたとき, γ を最大にする OP → を求めよ.ただし, 0<u< 1 とする.
1983-10541-0104
【4】 3 つのベクトル OA → , OB→ , OC→ はたがいに直交している.点 O より直線 BC , CA , AB に垂線を引き,その交点をそれぞれ P , Q , R とする.
(1) 四面体 OPQR の 4 面体 OABC に対する体積比を, OA→ , OB→ , OC→ の長さ a , b , c で表せ.
(2) 4 面体 OPQR の体積は 4 面体 OABC の体積の 14 以下であることを示せ.
1983-10541-0105
【5】 f⁡( x) は x の整式で
f⁡( 0)= f′⁡ (0) =0 , f″ ⁡(x )=2⁢ (1−x )
を満たすとする( f ″⁡( xI は f ′⁡( x) の導関数を表す).
(1) f⁡( x) を求めよ.
(2) y= f⁡( x) のグラフの x ≧0 の部分を C とする.また,点 (−1 ,0) を通る C の接線で傾きが 0 でないものを T とする.このとき, x 軸の負の部分と, C , T とで囲まれた領域の面積を求めよ.
1983-10541-0106
理系
【1】 A , B , C の 3 高校が野球の試合をする.まず 2 校が対戦して,勝った方が残りの 1 校と対戦する.これをくり返して, 2 連勝した高校が優勝する. A 校が B , C 校に勝つ確率をそれぞれ p , q とし, B 校が C 校に勝つ確率を 12 とする.次の確率を,それぞれ求めよ.ただし, 0<p< 1, 0<q< 1 とする.
(1) 第 1 戦に A 校と B 校が対戦した場合, A 校が B 校に勝って優勝する確率.
(2) 第 1 戦に A 校と B 校が対戦した場合, A 校が B 校に負けて優勝する確率.
(3) 第 1 戦に B 校と C 校が対戦した場合, A 校が優勝する確率.
1983-10541-0107
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配点35点
【5】 x⁣y 平面上に動点 P , Q がある. Q は時刻 0 のとき点 (0, −b) にあり ( b>0 ), 速さ 1 で y 軸上を正の向きに進む.他方 P は時刻 0 のとき x 軸上の点 (−a, 0) にあり ( a>0 ), 速さ 1 で x 軸上を正の向きに進み,ある時刻 t ( t≧ 0 ) で向きを変え,速さを 2 に変更して Q に到達するように直進するものとする.時刻 t から到達する時刻までの時間が最小になるような t を求めよ.ただし, 0<a< b とする.
1983-10541-0108
【6】 内側が直円すい形の容器がある.その回転軸は鉛直で,頂点が最低点,深さは h で,上面は半径 R の円である.この容器に上面まで満たされた水を,断面積が S の管を通じて.最低点からポンプで流出させるとする.水の流出速度 v は,そのときの水面の高さを x とすれば, v=k⁢ x ( k は正の定数)で与えられるようにポンプが調整されているものとする.流出し始めた時刻を t =0 として,時刻 t における水面の高さ x ⁡(t ) を求めよ.ただし, t は容器がからになる時刻までに限定する.(時刻 t と t+ Δt の間に流出する水量を ΔQ とすれば, limδt →0 ΔQΔt =S⁢ v が成り立つ.)