1983 京都大学 文系・理系

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1983 京都大学 文系・理系

文系

配点30点

易□ 並□ 難□

【1】 数直線上を原点から右(正の向き)に硬貨を投げて進む.表が出れば 1 進み,裏が出れば 2 進むものとする.このようにして,ちょうど点 n に到達する確率を p n で表す.ただし, n は自然数とする.

(1)  3 以上の n について, pn p n1 pn2 との関係式を求めよ.

(2)  pn n3 を求めよ.

1983 京都大学 文系・理系

文系,理系共通

配点30点

易□ 並□ 難□

【2】  ∠A=90 ° である直角 3 角形 ABC がある.頂点 B C をそれぞれ始点として,辺 BC に垂直な半直線 l m を頂点 A のある側に引く.次に辺 BC 上の任意の点 P より辺 AB AC に垂線を引き,この延長が l m と交わる点をそれぞれ Q R とする.

(1)  3 Q A R 1 直線上にあることを示せ.

(2) 台形 BCRQ の面積が 3 角形 ABC の面積の 2 倍になるとき,この台形の形を求めよ.ただし, ABAC とする.

1983 京都大学 文系・理系

文系,理系共通

配点は文系30点,理系35点

易□ 並□ 難□

【3】  ab+ cd=0 ad bc 0 を満たす実数 a b c d のつくる行列 A =( ab cd ) がある.ただし, a c は負でないとする.

(1)

A=( vcos θv sinθ vsinθ vcos θ) (1 00u )

と表されることを示せ.ただし, u v θ は実数で, v>0 0θ <2π とする.

(2)  O を原点とする座標平面上の 1 次変換 ( x y ) =A( x y ) について,長さ 1 のベクトル OP =( x y ) から,ベクトル OP =( x y ) への角度を γ π<γ π とする(したがって,半直線 OP を角度 γ だけ回転すれば半直線 O P となる). (x, y) が x 0 y0 x 2+y2 =1 の範囲を動いたとき, γ を最大にする OP を求めよ.ただし, 0<u< 1 とする.

1983 京都大学 文系・理系

文系,理系共通

配点30点

易□ 並□ 難□

【4】  3 つのベクトル OA OB OC はたがいに直交している.点 O より直線 BC CA AB に垂線を引き,その交点をそれぞれ P Q R とする.

(1) 四面体 OPQR 4 面体 OABC に対する体積比を, OA OB OC の長さ a b c で表せ.

(2)  4 面体 OPQR の体積は 4 面体 OABC の体積の 14 以下であることを示せ.

1983 京都大学 文系・理系

文系

配点30点

易□ 並□ 難□

【5】  f( x) x の整式で

f( 0)= f (0) =0 f (x )=2 (1x )

を満たすとする( f ( xI f ( x) の導関数を表す).

(1)  f( x) を求めよ.

(2)  y= f( x) のグラフの x 0 の部分を C とする.また,点 (1 ,0) を通る C の接線で傾きが 0 でないものを T とする.このとき, x 軸の負の部分と, C T とで囲まれた領域の面積を求めよ.

1983 京都大学 文系・理系

理系

配点30点

易□ 並□ 難□

【1】  A B C 3 高校が野球の試合をする.まず 2 校が対戦して,勝った方が残りの 1 校と対戦する.これをくり返して, 2 連勝した高校が優勝する. A 校が B C 校に勝つ確率をそれぞれ p q とし, B 校が C 校に勝つ確率を 12 とする.次の確率を,それぞれ求めよ.ただし, 0<p< 1 0<q< 1 とする.

(1) 第 1 戦に A 校と B 校が対戦した場合, A 校が B 校に勝って優勝する確率.

(2) 第 1 戦に A 校と B 校が対戦した場合, A 校が B 校に負けて優勝する確率.

(3) 第 1 戦に B 校と C 校が対戦した場合, A 校が優勝する確率.

1983 京都大学 文系・理系

理系

配点35点

易□ 並□ 難□

【5】  xy 平面上に動点 P Q がある. Q は時刻 0 のとき点 (0, b) にあり b>0 ), 速さ 1 で y 軸上を正の向きに進む.他方 P は時刻 0 のとき x 軸上の点 (a, 0) にあり a>0 ), 速さ 1 で x 軸上を正の向きに進み,ある時刻 t t 0 で向きを変え,速さを 2 に変更して Q に到達するように直進するものとする.時刻 t から到達する時刻までの時間が最小になるような t を求めよ.ただし, 0<a< b とする.

1983 京都大学 文系・理系

理系

配点35点

易□ 並□ 難□

【6】 内側が直円すい形の容器がある.その回転軸は鉛直で,頂点が最低点,深さは h で,上面は半径 R の円である.この容器に上面まで満たされた水を,断面積が S の管を通じて.最低点からポンプで流出させるとする.水の流出速度 v は,そのときの水面の高さを x とすれば, v=k x k は正の定数)で与えられるようにポンプが調整されているものとする.流出し始めた時刻を t =0 として,時刻 t における水面の高さ x (t ) を求めよ.ただし, t は容器がからになる時刻までに限定する.(時刻 t t+ Δt の間に流出する水量を ΔQ とすれば, limδt 0 ΔQΔt =S v が成り立つ.)

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