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1986-10541-0101
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1986 京都大学 文科系・理科系
文科系,理科系共通
配点30点
易□ 並□ 難□
【1】 すべては 0 でない n 個の実数 a 1, a2 , ⋯ , an があり, a 1≦a2 ≦⋯≦ an かつ a 1+a2 +⋯+an =0 を満たすとき, a1+ 2⁢a2 +⋯+n⁢ an>0 が成り立つことを証明せよ.
1986-10541-0102
文科系
【2】 曲線 y =x3+ a⁢x2 を C とし, C 上の点 P =(u, v) を通り,傾きが b の直線を L とする. −1<u <1 となる任意の u に対し, C と L が点 P 以外に共通点をもつような点 (a, b) の範囲を図示せよ.
1986-10541-0103
【3】 座標平面の原点を O とし, OA→ =(1 1 ), OB→ =(1 −1 ) とする.また, α , β は 2 つの実数とする.任意の点 P に対しベクトル OP → の OA → への正射影を OP 1→ (すなわち点 P 1 は P から O と A を通る直線へおろした垂線の足), OP→ の OB → への正射影を OP 2→ とし, 1 次変換 f α,β を f α,β ⁡( OP→) =α⁢ OP 1→ +β⁢ O P2 → によって定める. 1 次変換 g がどのような α , β に対しても
fα, β∘g =g∘f α,β ( ∘ は変換の合成を表す)
となるための必要十分条件は,ある α ′ , β′ に対して g= fα′ ,β′ となることである.これを証明せよ.
1986-10541-0104
理科系は【2】
配点文科系は30点,理科系は35点
【4】 座標空間において,平面 z= 1 上に一辺の長さが 1 の正三角形 ABC がある.点 A , B , C から平面 z= 0 におろした垂線の足をそれぞれ D , E , F とする.動点 P は A から B の方向へ出発し,一定の速さで ▵ABC の周を 1 周する.動点 Q は同時に E から F の方向へ出発し, P と同じ一定の速さで ▵DEF の周を 1 周する.線分 PQ が通過してできる曲面と ▵ABC , ▵DEF によって囲まれる立体を V とする.
(1) 平面 z =a ( 0≦a≦ 1) による V の切り口はどのような図形か.
(2) V の体積を求めよ.
1986-10541-0105
【5】 n 個のサイコロを同時にふり,出た目の数の最大のものを M n , 最小のものを mn とするとき, Mn− mn> 1 となる確率を求めよ.
1986-10541-0106
理科系
配点35点
【4】 同一平面上に 2 つの三角形 ▵ABC , ▵ A′ B′ C′ があり,それぞれの外接円の半径は共に 1 であるとする.この 2 つの外接円の中心を結ぶ線分の中点を M , 線分 A A′ , BB ′ , CC ′ の中点をそれぞれ P , Q , R とする.
(1) MP≦1 , MQ≦1 , MR≦1 となることを示せ.
(2) もし ▵PQR が鋭角三角形でその外接円の半径が 1 となるならば,点 M はこの外接円の中心と一致することを示せ.さらにこのとき ▵ABC , ▵ A′ B′ C′ , ▵PQR はすべて合同となることを示せ.
1986-10541-0107
【5】 n 個のサイコロを同時にふり,出た目の数のうちの最大のものを M n, 最小のものを m n とする.
(1) 1≦i≦ j≦6 を満たす整数 i , j に対して M n=j かつ m n=i となる確率 P⁡ (Mn =j,mn =i) を n , i , j で表せ.
(2) limn→ ∞E⁡ ( Mnmn ) および lim n→∞ V⁡( Mn mn ) を求めよ.
(一般に確率変数 X に対して E ⁡(X ) はその平均, V⁡( X) はその分散を表す.)
1986-10541-0108
【6】 0<r< 1 となる実数 r に対し,点 O =(0, 0) を中心とし半径が r の円を C とする.円 C ′ は中心が O′ =(1, 0) で円 C と異なる 2 点 P , Q で交わり, OP⊥O ′P となるものとする.円 C の内部を D , 円 C ′ の内部を D ′ , 四辺形 OP O′ Q の内部を D ″ と表す. r を 0< r<1 の範囲で変化させるとき, D″ から交わり D ∩D′ を除いた部分の面積の最大値を求めよ.