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【2】 座標平面上の原点をとする.また座標および座標がともに整数であるような点を格子点という.
(1) を正の実数とする.点を通り,傾きがの直線と単位円との以外の交点をとする.の座標を求めよ.つぎに,をみたすつの実数に対し,線分の長さを求めよ.
(2) とし
とおく.もしがともに有理数ならば,線分の長さもまた有理数となることを示せ.
(3) 任意に与えられた以上の整数に対し,つぎの条件(C1),(C2),(C3)をすべてみたす個の異なる点が,座標平面上に存在することを証明せよ.
(C1) はすべて格子点である.
(C2) のどの異なる点も一直線上にない.
(C3) のどの異なる点に対しても,線分の長さは整数である.
【3】 座標平面上にあるつの四角形とが相似であるとは,対応するつの頂点における内角がそれぞれ等しく,かつ対応する辺の長さの比がすべて等しいこととする.このとき
と書く.ただし,四角形と書くときには,つの頂点は図のようにつねに時計と反対回りに並んでいるものとし,また四角形は周および内部を込めて考えるものとする.
四角形が与えられたとき,この四角形から出発して,任意の整数に対して四角形を以下のように帰納的に定める.
(Ⅰ) のときは,与えられた四角形とする.
(Ⅱ) のときは,四角形まで定まったとして,四角形を
かつ
となる四角形として定める.
(Ⅲ) のときは,と負の向きに進んで,四角形まで定まったとして,四角形を
かつ
となる四角形として定める.
こうして定まった四角形をと書くことにする.
さて,座標平面上の点
を考える.原点をとし,線分上に原点以外の点をとる.点から線分に平行にひいた直線と,線分と交点をとする.このようにして定まる四角形から出発して,上記のようにして得られる四角形の系列
について考える.
(1) を求めよ.
(2) 線分上のある点をえらび,それにより定まる四角形から出発して,四角形の系列を作ったところ,あるでない整数が存在して,となったという.このとき,点の座標を求めよ.また,となる整数の値をすべて求めよ.
(3) 線分上のある点をえらび,それにより定まる四角形から出発して,四角形の系列を作ったところ,これら四角形が座標平面から原点を除いた部分を,辺と頂点以外には互いに重なることなく,すき間なくおおったという.このような性質をもつ点をすべて求め,それらの座標を記せ.またそれらの場合のおのおのについて,点がに含まれるような整数の値をすべて求めよ.