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2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月7日実施

易□ 並□ 難□

【1】  a v を定数とし, a>0 であるとする.平面上を動く 2 P Q を考える.時刻 t での点 P の座標は ( t2 , t 22 +2) であるとする.時刻 t での点 Q の座標を (f (t), g(t )) と表すとき, t の関数 f (t) g (t) は第 2 次導関数をもつものとし,時刻 0 で点 (0 ,1) を通り,その時刻における速度ベクトルは (0, v) であるとする.さらに,点 Q の加速度ベクトルは,つねに (a, -9) であるとする.このとき,ある時刻 T に, 2 P Q が同じ点を同じ向きの速度ベクトルで通るように a v を定めよう.

(1) まず, f(t )g (t ) は関係式

f ( t)=a f (0) =0 f (0)= 0g ( t)=- 9 g (0) =v g( 0)=1

を満たすので, f(t )= g (t) = となる.

(2) ある時刻 T P Q が同じ点を通ることは, T v a を用いて T= および, v= と書き表せることと同値である.この時刻 T での点 P の速度ベクトルを a だけ表すと ( , ) となり,時刻 T での点 Q の速度ベクトルを a だけで表すと ( , ) となる.この二つのベクトルが同じ向きであることは, a= と同値であり,このとき, v= となる.

2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月7日実施

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【2】  p を正の整数とする. 2 次方程式

x2- px+ q=0

の解がいずれも 0 以上の整数となるような整数 q 全体の集合を Q (p ) とする.

(1) まず, qQ (p ) であるための必要十分条件は,ある整数 α β 0 α β α +β= αβ = をみたすことであるから, Q( 3) を,要素を書き並べて表すと { } となる.同様に, Q( 4) を,要素を書き並べて表すと { } となる.

(2) 一般に集合 Q (p) の要素の個数を N (p) と書くと, p が奇数のときは

N(p )=

p が偶数のときは

N(p )=

となる.さらに, Q(p ) のすべての要素の和を S (p) と書くと, p が奇数のときは

S(p )=

p が偶数のときは

S(p )=

となり,いずれも p についての 3 次の多項式である.

 以上のことから

limp S (p) p3 =

となる.

2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月7日実施

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【3】  a b を実数とし, a<1 とする. x についての 3 次式

f(x )=2 x3- 3(a +1) x2+ 6a x+b

を考える.このとき, 3 次方程式 f (x)= 0 0< x<1 の範囲で少なくとも 1 つの実数解を持つような a b を考えよう.

(1) まず, f(x ) x で微分すると

f (x)= 6(x - ) (x- )

となり, f(x ) x= において極大値をとる.

(2)  x0= とおく.すると 3 次方程式 f (x)= 0 0< x<1 なる実数解をもつのは,次のいずれかの場合であることがわかる.

(ⅰ)  f(0 )f (1)< 0 となる場合

(ⅱ)  0<x 0<1 かつ f (x0 )0 かつ f (0) 0 かつ f (1) 0 (ただし f (0)= f(1 )=0 となる場合を除く)のすべての条件を満たす場合

(a) (ⅰ)の場合, 0<x< 1 なる実数解はちょうど 個存在する.特に, f(0 )<0 かつ f (1)> 0 の場合,この条件を成立させるような a b を考えよう.その a b に対応する座標平面上の点 (a ,b) のなす領域に境界線を含めた図形の面積は となる.

(b) 次に,(ⅱ)の場合, f(x ) についての条件を, a b についての条件として表すと

0< <1 かつ 0

かつ 0 かつ 0

(ただし = =0 となる場合を除く)

となる.この条件を満たす a b を考えよう.その a b に対応する座標平面上の点 (a ,b) のなす領域に境界線を含めた図形の面積は となる.なお, f( x0 )>0 かつ f (0) f( 1)>0 の場合, 0<x <1 なる実数解はちょうど 個存在する.

2010 立命館大学 理系学部A方式(薬学部を除く)2月7日実施

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【4】  a r t を正の実数とし,座標平面上で x y の不等式 x 2+y 2<r 2 の表す領域 D と,点 P 0( 0,t ) を考える. k 2 以上の整数とし,行列

( ar cos πk -ar sin π k ar sin πk ar cos πk )

で表わされる 1 次変換を l 回( l= 1 2 3 )繰り返して行うことによって点 P0 が移される点を Pl とする.

(1)  n=0 1 2 とするとき, Pn の座標は ( , ) となり, r= 1a のとき,どの n についても P nD となるための必要十分条件は, t r を使って と表すことができる.

(2) 次に r 1 a のとき,

Pn Dかつ P n+1 D かつ n 0

となるような n が存在するための必要十分条件は, 0<r < かつ t である.このとき, を満たす n の値は a を底とする対数を使って

n=[ 1+log ar ]

と表せる.ただし,実数 u について m u<m+ 1 を満たす整数 m [u ] と表す.

 今, t=2 × としよう.このとき, で定まった n について, P0 P1 P n-1 Pn x 座標がつねに 0 または負になるための必要十分条件は

k[ 1+log ar ]

である.

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