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何のためにこのサイトを作ったのか?

数学の入試問題をデータベース化したい!

 20年以上前から,数学の入試問題をパソコンで データベース化できないか, 考えていました。その当時は,Machintoshならばワープロで数式が打てる,という ことを知り合いから教えられ,なけなしの金をはたいてclassicを買ったものです。 ですが,残念なことに,Macのワープロで数式を表現するためには,かなりの忍耐力が 必要で,しかも,できについてもとても満足のいくものではありませんでした。また, 数式の中で日本語が使えないというのも大きな問題で,たとえばセンター試験 (そのころはまだ共通一次でしたね・・・)が入力できなかったわけです。 フォント作成ソフトを使って,カタカナのフォントを作るなど,かなり涙ぐましい 努力をしたこともありました。

インターネットでのデータベース化に期待して

 仕事が変わったこともあって,かなり長い間,データベース化はなんの進展もなく 放り出した状態になっていました。その一方で,インターネットが急速に広まって きました。私自身は,自分のホームページを作ることは考えていませんでしたが, WIKIPEDIAのような,世界中の人が共通にアクセスでき,追加や修正ができるシステムには 大変興味をもって見ていました。もし,入試問題でも同じようなことができれば, 学校教育にたずさわる先生方にとって,大変便利なものになるかもしれない。 また,多くの人に参加してもらうことで,充実した,正確な資料が作れるのではないか。

 実際,入試問題は,数学だけに限っても,毎年200校余りの大学で 出題されています。しかも,学部や学科ごとに別の問題があり,また 入試制度が複雑になったために,同一の学部・学科でもいくつもの問題が 出題されます。さらに,推薦入試やAO入試など,特殊な入試も増え, 個人で処理することはまず不可能な状況です。個人では不可能な作業ですが, もしチームを組んであたれば,もしかしたらできるかもしれない。

でもHTMLには限界が・・・

 ですが,インターネットでは,特に数学を扱うには不適な環境でした。 テキストや図はとりあつかえますが,数式はまず表現できませんでした。 あえてやろうとすれば,すべて画像にしてしまうか,式の部分だけ画像で処理するか ですが,その作業量は膨大で,考えただけでも気力がなくなります。 また,そうして作ったものは,修正も大変ですし,なにより,文字の拡大縮小や 印刷する紙の大きさによって行を調節することがまったく不可能です。 さらに,検索をすることもできません。つまり,データベースとしての 機能が非常に弱いものになることが始めからわかっていた訳です。

MathMLと出会って

 今から2年ほど前,初めてMathMLというものの存在を知りました(おそ!)。 いくつかのサイトを見,W3Cのマニュアルを読み,などして, 興味本位でサンプルファイルを作ってみました。はじめのうちは, あまりきれいな式ができなくて,使い物にならないという印象でした。 しかし,他の方の作ったページを見て,きれいな式にならないのは どうやら作っている私の力量の問題(要するにMathMLが使いこなせていない) が大きいということがわかってきました。

 実際,まだまだ勉強不足で,不十分なところだらけですが, なんとか大目にみてもらえる程度にはなったかな,と思い始めたのが 昨年(2007年)の秋ごろでした。そこで,センター試験の問題に 挑戦してみることにしたのです。

ますはセンタ−試験で腕試し!

 センター試験の問題は,入試問題の中でも一番面倒なものです。 式の中に空欄があったり,コンピュータのプログラムがでてきたり, 丸付き数字が(しかも2種類も!)出てきたり,と,はっきり言って 表現不可能,という気持ちにさせるものでした。解決策はない,と 思ったことも何度かありました。その度に,いろいろなサイトを見て, 自分なりに考えました。不思議に,しばらくすると解決策が発見できました。

 1,2年分のセンターの問題を作った後,やっとこれで公開しても いいかな,と思えるところまできたのです。

 最後の文章を書いてから,3ヶ月すぎてしまいました。 センター試験の問題ももう16年分できました。 MathMLの記法にもかなり慣れて,最近は,式の途中で改行が発生しないよう, かなり複雑なタグを付けるようになってきました。この辺の詳細な 仕様は,「MathMLを使う」のページに(そのうち)のせようと思います。 おかげで,以前より印刷の見栄えがよくなったのではないでしょうか? ご意見待ってます。

データベースの活用法

 それから,私のデータベースの利用方法についても,いろいろ考えているところです。 問題1問ごとにアンカータグをつけていますから,たとえば,問題の分野ごとに分類したページをつくり,そこからリンクをはることができます。 また,インラインフレームを利用して,解答解説のページにそれに対応する問題を貼付けることが可能です。 ためしに,一つ作ってみましたがどうでしょう?(ただし,解答は作ってません。あしからず)

 以上2008/4/21

 川村先生がHTMLで入試問題の解答を掲載されているので, 問題番号から川村先生の解答へ直リンクをはらせてもらいました。 詳細は「解答のリンク」のページをご覧ください。

 PDFだと,なかなか外部リンクはしにくいと思いますが, HTMLなら直接問題にとばしたり,解答にとばしたりといったことが比較的簡単にできます。 データベースの可能性のひとつとして,ぜひ見ていただきたいページです。

2009/9/21追記

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